ナイトメア・ビフォア・クリスマス🎄


TOHOシネマズ・午前10時の映画祭の企画にて、ナイトメア・ビフォア・クリスマスを鑑賞してきました。

この企画は、私が大学一年生の頃にはじめて知って、以来みたい映画があるときは劇場に足を運ぶようにしてきました。社会人になってもこの習慣を続けられているのは嬉しいです。

ナイトメア・ビフォア・クリスマスは小学生の頃から好きな作品で、何度もみたことはあった記憶でしたがこんなに真剣に考察しながら見たのは生まれて初めてでした。
劇場に入って、作品に集中する・ながらみで映画を観ないことは、自分にとって最近欠落していた部分なので、非常に行ってよかったと思います。


Nightmare before christmas って、「クリスマス前の悪夢」=ハロウィンという、
間接的にハロウィンのことをダークに言うのがめっちゃ良いと思う。

ハロウィンってタイトルにいれないのが良い。、
この記事では映画観た感想を4つのテーマに分けて、ひたすら綴ろうと思います。あくまで個人の感想なので、晒し者にしたり解釈違い乙とか言わないでください。


◆ジャックの経営者思想

他社製品の良いところを自社に取り入れようととしようとしたけど、(最終的は乗っ取ろうとするかたちになるけど)、そもそも社風違いすぎてパクリきれない&社員(ハロウィンタウンのみんな)との意識のすり合わせできてなくて、結果的に事業大失敗みたいな話だと思いました笑

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まず、ジャックって人望が厚いのはもちろんだけど、めちゃくちゃ勉強家で経営者思想(しかも一応国はアメリカ)だったんだなということに大人になった今はじめて気が付きました。すでにハロウィンタウンの実質的な権力者であり、(市長が肩書きに合ってる?って思うくらいポンコツで、指示がないと動けない、自分に自信がないのかもしれないけど。)みんなからも慕われている人気者・人徳者。

今でも十分の実力と、大きな立派なお家に住んでいて財もなしていて周りからみれば成功者なのに、今の経営状況が物足りなくて心が虚しい。
向上心?というか、現存あるものをもっと良くしていきたい・新しいことにどんどん挑戦していきたいアメリカ社会のthe経営者的なキャラクターなんだなと思いました。(本人曰くイギリスやフランスにも名前が知られているらしいし)

クリスマスという新しい文化を知ったとき、まずはその文化のお勉強を始める。あらゆる本を手にとって、ちゃんと原理から自分の頭の中に落とし込もうとする姿勢に私は感銘を受けました…。そしてその自分が見聞きしたものを、なんとかハロウィンタウンのみんなに伝えようとプレゼンの場を設定し、パワポ、ではなく実際の飾り付けでクリスマス文化のプレゼンを試みるんだけど、このクオリティがまた高い。本当に有能、ていうか一回しか行っていないのによくあんなに再現できるな、と思った。やっぱりクリスマスキャロル暗記するだけあるね…。(なんでジャックが市長ではないのかガチ謎)

こういう勉強家で、かつ協調性もあって周りの人にどうやったら伝わるのかな。。とその方法もちゃんと考えるところが他のキャラクターにはない部分なんだなと思いました。私もそういう人間になりたい。

◆アイデンティティについて

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まず、
①クリスマスという未知の文化のエッセンスを取り入れて、ハロウィンタウンのイズムを受け継いだクリスマスを創りたいのか(=不気味なクリスマス前)

②クリスマスの文化そのものをまるごとやりたいのか(=本来の楽しいクリスマス)

①と②どっちをやるのかっていう意識のすり合わせが、ジャックと住人たちとで微妙に出来ていなくて、というかできていなさすぎて、むごいクリスマスになっていたな。、だんだんジャック自身も混乱して、ジャックは②をやりたいはずなのに、「もっと新鮮な蜘蛛にして」とか①寄りの意見言い出してたしな。ハロウィンタウンのみんなは①のイメージでがんがん企画進めていくから、ジャック自身も自分が何をしたいのかわからなくなってきちゃったんだろうな。迷走しはじめた経営者。。

クリスマスタウンは電飾も豊富でコンセントもある、だからクリスマスタウンの方が文明が進んでいて、ハロウィンタウンはなんか全部アナログっぽいし、後進国に一見思えたけれど、ちゃんとみたら電気使ってるし実際博士みたいに有能な人物もいるし、実は技術はそこまで後進していない。、

だからハロウィンタウンがクリスマスタウンになれないのは、文明が劣っているんじゃなくて、本当に「文化」が違うだけなんだと思った。

他国の文化を自国の文化に,他社製品の良い部分を自社製品の新しい要素として取り入れるのは、全然いいことだと思う。だけど、自国自社のもとからあったものは、絶対と言ってもいいほど、全部白紙にするまで消すことはできない。、なのに、無理やり塗り替えようとすると、今回のナイトメア・ビフォア・クリスマスみたいに「いびつな」ものが完成してしまう。

クリスマスタウンだけじゃなくて世界に混乱をもたらしたし、ハロウィンタウンも秩序が乱れた。ようやくジャックは自分が犯した過ち?(実際悪気はなかったのでそこまで悪いことでもないけど、結果的には悪いこと)に気づく、と同時にハロウィンタウンという街のよさ・かぼちゃ畑の王としての自分のアイデンティティに気づく。

よかったね!!


◆知らないものに出会ったときの感動

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一番好きかもしれない、What's this!! のミュージカルシーンは新しい文化や要素に出会ったときの心からの喜びが溢れていて、みているこちらも胸が暖かくなった。

自分の今までの価値観を覆すほど素晴らしいものに、思いがけない形で出会う。運命的な出会い方で、今まで知らなかったものに出逢ってしまうことって、人生にそんな何度も訪れるものではないってことを私も知っているから、ジャックの喜びや感動は手にとるようにわかったし、同じくらい嬉しくなった。

美味しいものを食べたときもそうかも笑 なにこれ!!!!!って。そりゃあ、忘れられないよね。一目惚れも。ショーをみたときも。

◆博士とサリーの関係性

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最初はシンプルに、博士きしょーと思っていた。だけど、サリーに向けられた一見歪んだ愛って、結局博士は誰かを愛し、愛されたいっていうそういう関係性にあこがれていたのかも。自分を愛してくれる存在や、関係がほしかったんだなと思いました。なぜなら、結局物語のラストでは自分の脳みそを半分こにした自分のクローン的な女性と相思相愛になっていたから。サリーの未練がなさそうにみえて。

ドラマのgleeのスー先生も自分と結婚式をしていたのと、今回の博士のクローン自己生産はなんだか重なりました。私もかつて、自分のことを一番理解しているのは自分自身なので、ちょっと気持ちわかりました。自分と付き合ったら楽だと思う、だから自分がもうひとりいればな、と本気で考えたことがあったので。だからなんか博士の気持ちはわかる。

もう明日も仕事なので寝ます。おやすみなさい。




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