見出し画像

ストレス社会で生きるために

 最近、本屋の新書コーナーを見ていると、「生き方」「心理学」「対人関係」に関する本が多いことに気付く。それは、「現代社会で生きていくことが、いかに困難であるか」その中で、「よりよく生きようとして、いかに多くの人々が暗中模索しているか」を物語っている。現代社会はストレス社会である。仕事で、家庭で、学校で、大人も子どももストレスの波にさらされながら生きている。心の切り替えがうまくできて、適当に発散できる人はいいが、それができない人は、ストレスを心の中にためていくことになる。ストレスは、ほとんどの場合、無意識のうちに蓄積される。ストレスが精神に影響すると、抑うつ状態、さらにはうつ病といった重い神経症になる。
 

 どんな人が神経症になりやすいのか?分かりやすく言うと、完璧主義者で、失敗の責任を自分に求めてしまうタイプの人である。このような生き方をしている人にとっては、毎日はストレスの連続である。また、日本の組織は、責任の所在をはっきりさせないと済まないところがある。それが、さらに「自責」を強く感じるタイプの人を苦しませる結果を引き起こす。 私が思うに、世間の多くの人達は、気持ちが弱い人が神経症になると思っている節がある。それは大間違いである。さらに、私の回りを見渡してみると、神経症を経験している人のほうが常識人である場合が多い。責任を他人に押し付けられる人、いい加減に仕事をしても良心が咎めない人、すぐカッとなって周囲に怒りをぶつけられる人は、ストレスがたまらない。だから、結果として神経症になることはない。
 

 病気になるまでストレスをため込んでしまうことはよくない。何でも話せる友人を持つ、心から打ち込める趣味を持つ等々、ストレスをためない工夫は、とても大切である。

学校教育には矛盾がいっぱい!