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ゼミ生に「ムビナナ千秋楽ウィーク(応援上映)に行きました」と報告した話

これまでのあらすじ


弊ゼミでは毎週、ゼミ生たちから簡単に近況報告をしてもらっている。

「友達と遊びに行きました」「ライブに行きました」「舞台に行きました」「推しが死にました(※2次元)」など、毎週さまざまな報告がある。
※推しの死、というのは2次元であれ本当に辛いものである。

そんななか、5月頃から一人のゼミ生が「ムビナナに行ってきました」「ヤオトメが」としか言わなくなった。
ムビナナとは、『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』(げきじょうばん あいどりっしゅせぶん らいぶふぉーびっと びよんど ざ ぴりおど)』のことである。
ことの発端は、そのゼミ生が私をそのムビナナに誘ってきたことであった。約1か月前の話だ。

何十回も同じ映画に通うそのゼミ生は、”ヤオトメ”という悪い男に騙されているのかもしれない。指導教員として心配になった私はアニメのアイドリッシュセブンを履修し始め、ゼミ生とともに早朝の映画館でムビナナ(Day2・応援上映)を鑑賞することになった。詳細は以下の記事に書いた。

その結果、私もムビナナおよびアイドリッシュセブンにハマってしまった。

後期に入りゼミ生と再会した私は、「あなたのせいでおかしくなってしまった、どうしてくれるんですか!!」と思わず彼女に詰め寄ってしまうほど脳内をアイナナに占拠されていた。そして「Re:valeは漫画もありますよ」というゼミ生の甘言により完全にRe:vale沼に突き落とされ、今に至る。

沼の中で思う・・・こんなはずではなかった・・・!

しかしこれは八つ当たりであり、これ以上ゼミ生を詰問することはハラスメント問題になりかねない。
私は私の意志で、私の責任においてアイナナおよびRe:valeを好きになったのだと認め、受け入れなければならない。そう反省した。

この記事は、そんな私がゼミにおいて「ムビナナ千秋楽ウィーク(応援上映)に行きました」と近況報告するまでの記録である。


Re:vale沼でキンブレを買い足す


アニナナを履修した私は見事にRe:valeにハマり、さらにはコミカライズ『アイドリッシュセブン Re:member』で完全に沼に沈んだ。

Re:valeとは、アイドリッシュセブン第2部から正式参入した、主人公たちの先輩かつ、アイナナ世界のトップアイドル2人組のことである。
役者として映画でも活躍する千(ユキ)と、バラエティなどでMCを務める百(モモ)からなる、老若男女問わず高い人気を誇る絶対王者的存在(ピクシブ百科事典より)。

とりあえず、このPV@高輪ゲートウェイ駅を見てほしい。

1:52 のユキのウインクは、我々ではなくモモに向けられたものだ、たぶん。
しかし、ユキのギターはアンプにつながっているのか? なんかBluetooth的なものってギターにもあるのか? まあそれはそれとして。

お金持ちキャラが好きなのは以前にも書いたが、成金キャラはもっと好きだ。Re:valeは売れてなかった頃には貧乏生活をしていたが、今は完全にセレブである(自分で「セレブだから☆」とか言っちゃう)。
そして何より、私は関係性オタクなので、ユキとモモの複雑かつ、お互いしか見ていないような閉鎖的な関係性に痺れる。詳しいことは以前にも書いたので割愛するが、Re:valeのいちばんのファンはモモなのだ。
そしてユキが宇宙的にも永遠的にも(空間的にも時間的にも、という意味なのだろう)最も大事にしている存在も、モモなのだ。
とにかくこの2人のことが頭から離れない。脳内に住んでる

さて。前回の記事では、これでラストという思いで臨んだ応援上映の最中にキンブレが故障し、点灯しなくなったという顛末を書いた。
これでは終われない、リベンジあるのみ。ムビナナリベンジャーズである。あと特典もほしいから、千秋楽ウィークも行くしかない。

千秋楽ウイークに行くにあたり、私はキンブレを買い足した。
なぜならこれまでの応援上映の経験上、キンブレは最低2本は必要だからだ。2本あれば1本が電池切れを起こしたとしてもなんとかなる。

そしてRe:valeを箱推しするなら、ビビッドピンクとライムグリーンの2色使いは必須だからである。

キンブレ2本がしっかりと点灯することを確認してから鞄に入れた私は、「今度こそこれで最後」と応援上映に向かった。

最後の応援上映、身体が勝手に・・・


千秋楽ウイークといえど、都内でのムビナナの上映館・上映時間はかなり限られている。極端に朝早いとか、夜遅い(終電なし)とか・・・
見終わった後カラオケでオール、とかができるなら良いが、私の勤務先では9月半ばから授業が始まっているのでそれは難しい。

とりあえず人間的な生活時間に見られるDay2を予約した。
Re:valeのMCという点ではDay1も捨てがたいのだが(Day1では30分MCをやってくれそうになる/やらないけど)、最後に『ササゲロ』『激情』を聴きたかった(見たかった)というのもある。

同日同じ映画館で別のゼミ生とニアミスしていたらしい
バレなくて良かった・・・

都内のムビナナ応援上映はほぼ満員、特に新宿の人々は手だれている。

冒頭の「東映ありがとー!!」「バンダイナムコありがとー!!」は当然として、アイナナのメンバーの「そういえばさ、〇〇と言えば~」といった言葉にも『言えば~!?』と多数が返している。

さすがに3回め(Day1もあわせると4回め)なので、キンブレを振付に合わせて振ることができるようになってきた。それはつまり、応援上映時に余裕が出てきた、ということだ(最初の2回くらいはキンブレの色や振付を気にしてスクリーンに集中しきれないでいた)
改めてŹOOĻの『ササゲロ』でメンバーみんなの表情を見ると、悠とかめちゃくちゃ切ない顔をしていることに気づく。俺だけ見てろソングなのに全員見捨てられ不安全開の顔でつらそうにしている。同じ絵なのに、3回めにして「ŹOOĻはすごい才能の持ち主なのかもしれないな・・・」としみじみ心を動かされてしまった。お前誰だよ。

一番笑ったのは、TRIGGERの『Crescent rise』の導入。曲に入る際に八乙女が「三日月ほどの幸せでいい・・・」と言うのだが、そのときに『謙虚!!』という叫び声が聞こえたことである。前回の応援上映では、同じセリフの箇所で『そんなこと言わないで!!』と叫んでいる人がいた。そういう大喜利が面白くて思わず笑ってしまう。

しかし私はここまで声は出さない。
Re:valeのために温存している。

満を持して、絶対王者・Re:valeの登場である。
前回も貼ったが、もう1回貼っておく。これがRe:valeだ

『激情』の「ステージ燃えとるがな」という演出が大好きだ、盛り上がる。

私は右手にライムグリーン、左手にビビッドピンクにしたキンブレをもって振っていた。
そして気づいた。Re:valeの2人が動くのと連動して、身体が勝手に動くのである。
ユキが下手に移動したら、右手を左側に持っていくし、モモが上手に移動したら左手を右側に持っていく。ときには腕をクロスさせたままキンブレを振る。自分でもなんでそんなことをするのか理解が追いつかないが、とにかくそうしたいからそうしていた。
たとえば、『Journey』でモモが水たまりを飛び越えるふりをするときなど、左手のビビッドピンクのキンブレをふわっと動かし、右手のライムグリーンのキンブレをそっと並行移動させるのである。
自分でもなんでこれをしたいのかさっぱり分からない。しかし、これをしなければならない、そんな気がしたのだ。

私の隣のŹOOĻ推しっぽいお姉さんも、私がなぜRe:valeの2人動きとキンブレを必死で連動させようとしているのか、意味不明だっただろう。いや、隣のことなど気にしていないのではないか。そのくらいRe:valeは尊い。

さらには声出しである。
ゼミ生に連れられ初めてムビナナに行ったときユキのMC(うろ覚え)で、

「空も飛べそうだし・・・」
『(客)飛べるよー!!』
「虹も超えられそうだ」
『(客)超えられるよー!!』

という掛け声に「あれwwwなにwwwww」と笑いまくっていたのだが、この1か月弱で私自身が真剣にスクリーンに向かって『飛べるよー!!』『超えられるよー!!!』と叫ぶ側になってしまった・・・

『Re:raise』でユキが「いつもはモモのために歌ってるんだけど、今日はみんなのために歌うよ」と言ってくれたときなど、『ありがとうございます!ありがとうございます!!』とものすごく畏れ多い気持ちで感謝を叫んでしまったし、ラストのソファに腰掛けるシーンでは思わず『脚ながーーーーい!!!!』と絶叫してしまったし、モモの「ダーリンイケメンだったでしょー?」には『イケメンーーー!!!!!』と大声で返してしまった。

見たものをそのまま叫ぶ、知的活動が大幅に制限されていることがわかる。
そして、終盤はスクリーンの右端をひたすら見つめ続ける(Re:valeがその辺にいるから)というかたちで、私の最後のムビナナ応援上映は幕を閉じた。

外に出ると既に秋の気配が濃く、都会の夜は涼し気だった。しかしムビナナ応援上映を体験した後の私の心身はほどよく火照っていた。
もう悔いはなかった。いや、なんかもう1回くらい見たい気もするけど、でもそこは我慢だ。これから私は日常に戻るのだ。ありがとうムビナナ・・・

八乙女楽という漢(おとこ)


最後に、ゼミ生の推しでもある「八乙女楽」という漢(おとこ)について。
私自身はTRIGGERなら九条天が好きなのだが、この八乙女楽という人はイケメンな上に、誰に対してもリスペクトを忘れず、「俺も最高だし、お前も最高だろ」という気持ちの良い、つよつよメンタルの持ち主である。

以前の記事でも言及したが、初めてムビナナを浴びた後、うたプリが好きな学生時代からの友人に「ムビナナも面白いよ」と連絡をした。

友人も、友人の娘さんもアイナナは未履修だったが、ノリのいい方たちなのですぐに観に行ってくれた。そして初見で号泣したそうだ。
友人一家は旦那さんも含め、応援上映のみならずドルビーシネマや4DXなど、友人7回、娘さん9回はムビナナを見たらしい。私より見ている
アニナナも完走し、娘さんはゲームも6部まで進めたそうだ。勧めてからまだ3週間くらいなのに、追い越し方がえぐい

私はムビナナを自分なりに楽しんだが、泣くまではいかなかった。
友人の方が後から知ってハマったのに、私より深い水準でムビナナを味わっているようで、微かに羨望が生まれた。それを彼女に伝えたら、「ムビナナ前後で人間性が変化した気がする」と言われた。

そ ん な こ と あ る ??

「何かあっても悩みにくくなった。心の中で”俺は俺の一流を目指すし・・・”と思うからかな」ということらしい。

いや、心に八乙女飼っとるん??

ちなみに私をムビナナに誘ってくれたゼミ生も、道端で困っている人がいたら「八乙女なら助ける」と思って声をかけたりしているそうだ。
八乙女の影響、すごすぎる。たぶん世界平和とかに貢献してる。

誤解してて悪かったよ八乙女、あんたイケてるよ。
ゼミ生や友人の娘さんが入れ込むのも無理はない。むしろ全員が心に八乙女を飼えば良いのではないだろうか。

関係ないけど、ドルビーシネマの上映前に〇(スクリーン中央のまるいやつ)がめっちゃドヤってくるの面白いよな、と友人が言ってて笑ってしまった。確かに、なんであの〇あんなにドヤ声なんだろう。

まとめと今後の展望


そんなわけで、私のムビナナは終わった。対戦ありがとうございました。
正直、9月で上映終了してくれてほっとしている。12月とかまでやってたら何回行ってたか分からない。ゼミ生の卒研が、そして私の社会生活が破綻していたのではないかと恐怖を覚える。そのくらいの吸引力のあるコンテンツである。

そしてついに今週のゼミの近況報告では、指導教員である私が「ムビナナに行きました」と報告することとなった。つい1か月前までゼミ生の行動をやばい認定していたのに、人生とは、分からないものである。

残りの人生で胸が熱くなれるものにいくつ出会えるか分からない。しかし、アラフォーとなった今でも、新しいものにハマるたびに「まだ自分の中にこんな感情が残っていたのか」と新鮮に嬉しくなる。
今日が一番若い。後悔のないようにコンテンツを推していきたい。
ライブ申し込むためにアプリダウンロードした方がいい? 

ちなみにゼミ生が気を使っていろいろくれました。ありがとうゼミ生。卒研も頑張りましょうね。

図々しい私「ダーリンがいない…ユキは…?」

おわり

追記:友人とその娘さんから郵送で何かが届いた。

衝撃を受けた私「だ……ダーリン!!!!?」

またそうやって!!私をよろこばせる!!!!

追記2:アプリをダウンロード、先行でG4Y幕張も当選した。来年まで沼から抜けられそうにない。


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