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アジャイルな営業活動のプランニング

「シンアジャマガジン Vol.3」のお題から、営業活動に関して思い起こしたことを書いていきます。

 人類が交易を始めたころから営みの手立てとされてきた営業。現代の私たちも製品やサービスの良さをアピールしたり、時には初めて接する人たちにヒアリングしたりします。営業活動の多くは、活動を進めていかないと何が刺さるのか分かりません。また、刺さるものが分かったとしても私達が提供できるとは限りません。まさに不確実性が高い活動であり、アジャイルなマインドとの親和性が高い活動だと思います。

 今回のお題を機に、営業活動の中にアジャイルな要素を見出しながら、営業活動におけるプランニングを見つめ直してみたいと思います。


小さく始める(シンプルに)

 不確実なことに対する取り組みだからこそ一番効果が期待できるところを対象に小さく始めていきたいものです。手掛けたいことをリスト化して優先順位を決めて見える化することで、チームとして取り組むときにブレにくくしています。

新たな価値を提供する(仮説を立てる)

 既存の案件を継続するだけであれば、これからも継続できることが分かっているのであれば、これまでを踏襲したやり方でこれまでと同じ内容を提案すればうまくいきます。しかし、顧客や自組織を取り巻く環境が変化している環境に身をおいている以上、既存踏襲でやり過ごせるほど甘くありません。提供する価値の拡大や新たな価値の提供に向けて仮説を立てて臨むことをチーム内で再確認しています。

失敗から学ぶ(仮説を検証する)

 新たな価値だと考えたことは仮説にすぎません。仮説が正しいか否か、それは顧客への提案活動を通して検証します。検証する前に「仮説が間違っていたらどうしよう」、「顧客から、そんなものは望んでいないと言われたらどうしよう」と怯んでしまうことがあります。そんなときは一瞬立ち止まり、真摯な取り組みであることを自問して少しの勇気を得てから検証に臨んでいます。もし仮説が違っていても得られた気付きは学びでありプラスの出来事である、これもチーム内で認識を合わせておくようにしています。

スピード重視で取り組むためのプランニング

 営業活動では“刺さるもの”を早く察知しないと目指すゴールにたどり着けません。また、“刺さるもの”を提供できない状況なのであれば、無駄なコストを投入し続けることを避けなくてはいけません。そのために、検証からの学びを踏まえてリストを見直して次の活動を始めるタイミングを予め決めておきます。手掛ける対象の不確実性が高ければ小さく始めるということも忘れないように。
 これから取り組む営業活動がスピード重視の取り組み方になっているかどうか、プランニングの段階で確認しておきます。「より早く検証できる進め方はないか」、「最短で仮説を検証できるように進めようとしているか」と自問しながら。

多様な視点でプロセスをカイゼン

最優先で取り組むものはこれで良いのか。
仮説と事実の考え方は妥当か。
より早く検証できる他の進め方はないか。

 工夫を凝らしながら取り組むとしても、自分一人で巡らせる思いには限界があり、当然のことながら常に最善とは限らない。
 検証に至る道のりが長すぎる(時間がかかりすぎる)と感じたら、視座を上げてプロセスの一部をカットできないか考える。例えば上司を巻き込んで活動することでカイゼンできないか。仮説の抽象度が高すぎて検証する相手に響かないようだったら、視座を下げて具体的な事例を加えてみる。具体化するために、取り組みの狙いや思いを現場のメンバに共有して一緒に考える。
 チームのメンバーと共に考え学びながら、多様な視点でプロセスを継続的にカイゼンする。より良い価値を提供できるように。そして、
私たちの未来のために。

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