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『くっせぇものが好きになった』 2023/08/06 日記

子供の頃苦手だったものが大人になって好きになるということは誰にでもあると思う。

私の場合はブルーチーズだ。
あのくっせぇ匂いがクセになる。程よい塩気に強烈なうま味がたまらない。ワインとの相性も抜群だ。

昔苦手だったのに、今は好きってなんか不思議だ。段々好きなものが増えていく。歳を取るって悪いことばかりじゃないかもと元気が出る。
とはいえ、臭いものが好きになるってどういうメカニズムなんだろう。歳を取るにつれて味覚は衰えていくイメージだから、子供の時に好きじゃなければ、それは本質的に美味しくないのかもしれない。では何が起こってるのか。考えられるのは刺激。刺激の強さで美味しいと錯覚しているのかもしれない。大人になって、昔よりも食べられるものが多くなった。毎日色んなものを食べている。色んな発見があるものの、次第に慣れてきて美味しさのマンネリ化がくる。マンネリ化は大敵だ。味以外でもマンネリ化は悪い影響を及ぼす。そうなると新しい刺激を求めはじめる。その結果がブルーチーズなのかもしれない。未知の臭さ。強烈な刺激が体験したことのない衝撃を脳に与える。バグった脳が“美味しい”という信号を出す。刺激だけに反応する生物ー
なるほど、つまり私はバグりまくっているのか。そうかそうか。そう言いたいんだな。狂ったサイボーグ。壊れた人形。歪な人体模型。それが私か。…これ以上はいけないと思い、私はワインをグビっと飲んだ。


今日はこのくらいで。
おやすみなさい、さようなら。


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