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〇〇と映画

鳥取県中部のミニシアター「jig theater」による新たな企画「〇〇と映画」に、映画解説役として参加します。

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「〇〇と映画」は、jig theaterの柴田修兵さんと三宅優子さんがセレクトした「これはもうぜったいみんなに観てほしい!」「映画史に残る大傑作」を上映し、その作品に関係する身近なテーマ(子ども・ショッピングモール・食卓)でトークをするというイベント。映画史に残るという傑作を一度は映画館で見てみたい!という人も、傑作とか名作とか言われてるけど実際どこがどう面白いの?という人も、映画って他の人の感想とかお勧めを聞くのが面白いよね!という人も、きっと楽しんでいただけると思います。

あるいは、映画以上にゲストの名前に惹かれてイベントに来られる方もいるでしょう。各回のゲストは、バックパッカーとして世界中を旅した後、2011年に鳥取に移住して子どもたちに向けた自然学校の活動に取り組む得田優さん、コンテンツツーリズムとゾンビ学(!)で知られ、近頃はVTuberデビューも果たした岡本健さん、倉吉のお隣・蒜山で「食べたいものをつくる」ために農薬や肥料を使用しない自然栽培の農業を営む高谷裕治さんと絵里香さんの3組。子どもの専門家、ゾンビの専門家、食の専門家は映画をどう読み解くのか? 傑作と呼ばれる映画は、個別テーマの専門家の目から見ても深い洞察を含んでいるものなのか?(あるいは意外とツッコミ所があったりして?)といった興味から作品を見てみるのも面白いかもしれません。

①10月10日(日) 14:00-17:15
ヴィターリー・カネフスキー『動くな、死ね、甦れ!』(1990)
トークゲスト:得田優(倉吉「自然がっこう 旅をする木」)


②10月31日(日) 14:00-17:15
ジョージ・A・ロメロ 『ゾンビ』日本初公開復刻版 (1978)
トークゲスト:岡本健(近畿大学 総合社会学部 准教授)


③11月14日(日) 14:00-17:15
小津安二郎 『お茶漬けの味』(1952)
トークゲスト:高谷裕治・絵里香(岡山「蒜山耕藝」)

「〇〇と映画」の会場は、倉吉シネマエポック(松崎のjig theaterではないので注意!)。イベントの裏テーマとして、「倉吉と映画」ということも意識しながら会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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倉吉にもかつては寿座、旭座、日本館、有楽座、富士館など多くの映画館がありましたが、90年代前半にはすべて閉館してしまいます。それが一つのきっかけとなって、会員制で自主上映活動を定期的に行う倉吉シネマクラブが設立されたり、興和紡倉吉工場跡地でドライブインシアターが催されたりと、オルタナティブな上映活動が盛り上がりをみせました。

そんな中、1996年にショッピングセンター「パープルタウン」のリニューアルに伴ってオープンしたのが「倉吉シネマエポック」でした。一般的なシネコンの定義(5スクリーン以上)には当てはまりませんが、3スクリーンを擁し、これまでの市内の映画館とは異なる当時最新の設備を整えた映画館の登場は、倉吉の映画好きにとってまさにエポック(画期)だったようです。

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各地の映画館を紹介している大屋尚浩さんのウェブサイト「港町キネマ通り」が、2017年7月にシネマエポックにも取材しています。
http://www.cinema-st.com/road/r131.html

倉吉(鳥取県)にかつて存在した映画館について、ネット上で見れる情報としては、hekikaicinemaさんが管理人をつとめる「消えた映画館の記憶」が詳しいです。私も現在「鳥取の映画館リサーチ」を進めているので、ある程度調査が進んだら同サイトに情報提供できたら良いなと思っています。
https://hekikaicinema.memo.wiki/d/%c4%bb%bc%e8%b8%a9%a4%ce%b1%c7%b2%e8%b4%db

鳥取県中部で行われている自主上映(公共上映)活動については、2020年に制作した『映画愛の現在 第Ⅱ部/旅の道づれ』で詳しく取材しています。同シリーズは2020年に鳥取県内で上映会を行い、近いうちに再上映もしたいと考えています。来年は都内でも上映を計画しています。
https://qspds996.com/cinephilianow/


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