村上春樹さんの「壁と卵」論から考える「反権力」と「ハック」 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.702
特集 村上春樹さんの「壁と卵」論から考える「反権力」と「ハック」
〜〜ウクライナ政府は「壁」なのか「卵」なのか?
メタバースの未来を予測するシリーズの第3回を掲載する予定だったのですが、ゴールデンウィークに入って古い資料を調べていたら、作家村上春樹さんの非常に鋭いことば「正論原理主義」を見つけてしまいました。今回は予定を変更し、村上春樹さんの言説について私が以前から考えている論考を書いてみようと思います。ゴールデンウィーク特別編ということで、特集はnoteで全文公開いたします。
村上さんは2009年にイスラエルの「エルサレム賞」を受賞し、これについてのインタビューが月刊文藝春秋の同年4月号に掲載されました。以下は引用です。
「ネット空間にはびこる正論原理主義を怖いと思うのは、ひとつには僕が1960年代の学生運動を知っているからです。おおまかに言えば、純粋な理屈を強い言葉で言い立て、大上段に論理を振りかざす人間が技術的に勝ち残り、自分の言葉で誠実に語ろうとする人々が、日和見主義と糾弾されて排除されていった。その結果学生運動はどんどん痩せ細って教条的になり、それが連合赤軍事件に行き着いてしまったのです。そういうのを二度と繰り返してはならない」
「ベトナム反戦運動や学生運動は、もともと強い理想主義から発したものでした。それが世界的な規模で広まり、盛り上がった。それはほんの短い間だけど、世界を大きく変えてしまいそうに見えました。でも僕らの世代の大多数は、運動に挫折したとたんわりにあっさり理想を捨て、生き方を転換して企業戦士として働き、日本経済の発展に力強く貢献した。そしてその結果、バブルをつくって弾けさせ、喪われた十年をもたらしました。そういう意味では日本の戦後史に対して、我々はいわば集合的な責任を負っているとも言える」
もう13年も前ですね。2009年の日本は、ようやくツイッターが一部で流行りはじめた時期。当時のSNSといえば閉鎖空間系のミクシィが中心で、SNSには今のような政治的対立などはほとんどありませんでした。だから村上さんが言及している「ネット空間にはびこる正論原理主義」というのは、主にブログでおこなわれていた議論についてです。
ではここで語られている「正論原理主義」とは何か。それは村上さんがイスラエルの賞を受けたということを批判し、「パレスチナの人たちの生活を破壊した犯罪国家の賞を受けるとはどういうことか」と辞退を求める人たちがいたということです。これについて村上さんは、エルサレム訪問時に現地のイェディオットという新聞のインタビューを受けて説明しています。
記事を翻訳しているブログがあったので、こちらから引用しましょう。
「彼らは、僕がこの賞を辞退すると聞けばとても喜んだでしょうし、賞を辞退し、彼らが僕に拍手を送るということで終わらせることが、僕にとっては最も簡単な選択でした。しかし、僕は、とにかく来る決断をしたのです」
「僕は作家です。作家の役割は、人間の魂について書くことですが、政治的課題もその人間またその魂が生きる世界の一部です。受賞を辞退することは否定的なメッセージです。すなわち、安全で、都合のいい内面の世界に僕が閉じこもるということです。僕にはここイスラエルに多数の読者がいますし、ここに来て直接顔を見て語ることは僕の義務なのです。それは作家としての僕の責任の一つです」
イスラエルによるガザ侵攻がいかに残虐だったとしても、それに対抗するために賞をキャンセルし、現地に行くこともキャンセルするのが本当に公正なのことなのか。それは「安全で、都合のいい内面の世界に僕が閉じこもるということ」ではないか。村上さんはそういう党派的なおこないからは距離を置き、文学者としての「責任」を語っているのですね。
ちなみにこの時期、ブログなどのメディアを主に担っていたのは1970年代生まれのロスジェネ世代(デジタルネイティブ第一世代とも呼ばれていました)で、団塊の世代などのシニア層はまだ参入していません。1940年代後半生まれの団塊の世代が本格的にネット、特にツイッターに参入してきたのは彼らが定年退職後の2010年以降だとされています。
この「民族移動」と2011年の原発事故、2012年の第二次安倍政権スタートが重なり合って、ツイッターが極度に政治化していったのではないかというのがわたしの見立てです(これはあくまでも仮説で、実証されているわけではありません。念のため)。
ツイッターに限らず、最近の左派系政治運動の多くはまるで1960年代のように先鋭化しているケースが多く、これは団塊の世代の学生運動の影響を強く受けているのは間違いありません。そう考えると、上記の村上さんの発言はなんともいえない重みと深みをもった鋭い指摘と言わざるをえません。「大上段に論理を振りかざす人間が技術的に勝ち残り、自分の言葉で誠実に語ろうとする人々が、日和見主義と糾弾されて排除されていった」なんて、まさに最近の彼らによる「冷笑主義」の非難そのものではないでしょうか。
こういう背景があり、だから村上春樹文学の初期の作品群は、主人公がつねに社会から撤退し、孤独でシニカルな生き方を選ぶというモチーフが多く見られたということなのだと思います。
これは1970年代、学生運動が終わった後の「シラケ世代」と呼ばれた時代から、政治を語ることが「根暗」でカッコ悪いとされていた80年代末のバブル期にいたるまでの日本の空気感も背景にあったのでしょう。ひとことでいえば「社会や政治のややこしい問題とは積極的に関わりたくない」というような感覚です。
社会と自分の間に距離を置き、それはウォークマンで音楽を聴きながら、街の風景を眺めているのにも似ていました。そうして「やれやれ」とため息をつきながら、料理をしたり酒を呑んだりしていたわけです。どのようにして世界のシステムから回避し、孤独でシニカルな生き方を選びとることができるのかというのが村上春樹文学の基調だったのです。
ところがそういう「孤独でシニカル」な作風は、1990年代以降に変化していきます。ひたすら社会から逃れるのではなく、どうやって他者と連帯できるのか。どうしたらたがいに承認できるのか。そういう方向に舵を切っていったのです。
先ほどのイェディオット紙のインタビューでも、村上さんはこう答えています。「僕の初期の作品では、主人公はみな孤独でしたが、時間と共に、僕の主人公たちは他人との人間関係を求めるように変わってきたと思います」
この村上さんの変化も、実のところ日本の時代の空気の移り変わりと連動していたようにわたしは感じています。戦前の農村社会から高度経済成長期、そしてバブル期にいたるまで、日本の社会は一貫して同調圧力の高い内向きのコミュニティでした。しかし2000年を境目にして、終身雇用の衰退や非正規雇用の増加に見られるように家族な企業文化は消え、これによって拠りどころを人々は失いました。「息苦しいけど安逸」だった日本社会は「自由だけど不安」に変わっていったのです。
そういう移行に伴って、日本人はが接続と承認を求めるようになっていきました。
では、村上春樹さんの考える接続と承認とはどのようなものだったか。これは彼がエルサレム賞受賞の際にイスラエルでおこなったスピーチに端的に表現されています。
「もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私はつねに卵の側に立ちます。そう、どれほど壁が正しく、卵が間違っていたとしても、それでもなお私は卵の側に立ちます」
「ある場合には単純明快です。爆撃機や戦車やロケット弾や白燐弾や機関銃は、硬く大きな壁です。それらに潰され、焼かれ、貫かれる非武装市民は卵です。それがこのメタファーのひとつの意味です」
「我々はみんな多かれ少なかれ、それぞれにとっての硬い大きな壁に直面しているのです。その壁は名前を持っています。それは『システム』と呼ばれています。そのシステムは本来は我々を護るべきはずのものです。しかしあるときにはそれが独り立ちして我々を殺し、我々に人を殺させるのです。冷たく、効率良く、そしてシステマティックに」
ここで語られている「卵」というのは弱々しい人々のことであり、「壁」は社会体制やシステムということですね。80年代までは「壁」からひたすら逃げようとしていた村上春樹文学の主人公「卵」は、2000年代になって「壁」をどう乗り越え、他の「卵」たちと接続し、お互いに承認していくのかと考えるようになったということなのです。
しかしわたしはこの村上さんの2009年の「壁」と「卵」の二極対立も、あまりにもシステムというものを二十世紀的にとらえすぎだったのではないかと思います。そもそも「壁」と「卵」は、単純に対立しているわけではありません。「壁」を壊せばすべて良しというわけではないのです。
これはわたしが2013年の著作『レイヤー化する世界』で書いたことですが、「壁」は「卵」を作り、逆に「卵」は「壁」を支えている。われわれはつねに「壁」に荷担し、「壁」からもメリットを得ている。それはたとえば、GAFAのようなビッグテックと私たちユーザーの関係を考えればわかることです。ビッグテックは私たちを支配し「監視資本主義」と呼ばれるような巨大ビジネスを成立させていますが、それは私たちがビッグテックを利用することで「人間関係を維持しやすい」「ほしいものを買いやすい」「情報をすぐさま検索して調べられる」といったメリットを享受できているからです。そういうメリットがなければビッグテックを使う人はいなくなり、「壁」としては存在できなくなってしまう。
いま現在進行中であるロシアのウクライナ侵攻でも考えてみましょう。「壁」をロシアという専制国家、「卵」を戦場に駆り出されている若いロシア兵になぞらえるのは容易です。わかりやすい「壁」と「卵」の構図です。たとえば4月30日に放送されたTBSテレビ『報道特集』の『”国家と個” 特攻隊員たちの葛藤』では、視界の金平茂紀さんが「特攻隊員と日本」を「ロシア兵とロシア」になぞらえて語っていました。
ではウクライナという国家は、この構図のどこに当てはまるのでしょうか?
ロシアの侵略に抵抗するウクライナ人、と捉えれば、ロシアが「壁」でウクライナ人が「卵」といえるかもしれません。いっぽうでウクライナの抵抗に対して橋下徹さんやテリー伊藤さんなどテレビのコメンテーターの中には「犠牲を減らすため降伏せよ」「ウクライナ人を強制的に戦わせるのは良くない」と言っている人たちがいます。
この論で言えば、ウクライナ国家は「卵」を壊す「壁」なのでしょうか? しかし無数に報じられているようにウクライナ人はみずからのために戦っているのであって、ロシア兵のように無理矢理戦場に連れていかれて嫌々ながら戦わされているのではありません。
つまりウクライナ侵攻の構図では、ウクライナ国家という「壁」は決してか弱い「卵」を抑圧し壊すだけの存在ではない。逆に「卵」とともにロシアと戦っている「壁」であるとも言えるのです。
だから考えないといけないのは、素朴に「壁」を拒否し「壁」と対決することではありません。かといって「壁」に呑み込まれて無思考に陥ってしまうのも危険です。
そうではなく、「壁」の存在をつねに意識しつつ、「卵」であるわたしたちが「壁」をどのようにうまく利用するかを考えていくことです。そしてどのようにすれば、新たな「卵」と「壁」の関係性、そういう世界観を作り上げることは可能なのだろうかと考えていくことです。これはまさに、テクノロジー的な用語をつかうのであれば次のようなことです。
「壁」と戦うのではなく、「壁」をハックしよう。
ロシアの侵攻に対して、ウクライナ政府は若干31歳のミハイロ・フョードロフを副首相とデジタル大臣に命じました。フュードロフはこれに応え、ロシアを世界経済から孤立させ、インターネットから遮断させるためにあらゆる作戦を計画します。SNSをつかってアップルやグーグル、ペイパルなどにロシアでの事業停止を要請し、イーロン・マスクには衛星インターネットサービスのスターリンクをウクライナに提供するように求めました。さらには暗号通貨をつかった軍事費のファンドも立ち上げ、莫大な資金を世界から集めることに成功しています。
これがまさに「壁」のハックということでしょう。ロシアに武力で戦うだけでなく、ビッグテックからソーシャルメディア、ブロックチェーンまでをも駆使して世界のシステムをハックし、ウクライナを守ろうとしているのです。
ロシアという専制国家は恐ろしいパワーですが、そのパワーにただ対抗するだけでなく、そのパワーをとりまくもっと大きな環境、つまり世界全体をハックしてパワーを無効化することを検討する。
「壁」に立ち向かうための「反権力」は今となっては前世紀の古びた考え方で、21世紀にはもはや有効ではありません。21世紀に必要なのは「壁」全体をハックし「壁」を取り込んでしまうという新たな姿勢なのだと思います。
(了)
未来地図キュレーション
4月24日~4月30日に紹介した記事から
「これは読むべき!」を厳選!
高齢化と農業人口減少ばかり言われているけど、実は「農業で食っているわけではない層が市場から退出する一方、プロ農家層は経営規模を拡大」というポジティブな方向に。私も野菜定期購入してる久松農園の久松達央さん。
◆「農家」の8割は売上500万円以下という残念な事実
https://shinsho.kobunsha.com/n/n6929845b2da6
歴史を学べば、辺境だと思いこんでた土地が逆に中心だったりってのは良くある。思い込みを常にひっくり返すことの大切さ。
◆視点の天地をひっくり返してみることの大切さ | 佐々木俊尚「毎朝の思考」/ Voicy – 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/channel/2185/313107
すごく勉強になった。ただ「しゃべるな」と叱るのではなく、こういうロジックをきちんと通すと理解してもらえるんだな。
◆大学の授業で起きる『私語がうるさい』という問題を防ぐために、先生が行う対応が素晴らしい「目からウロコ」
https://togetter.com/li/1876066
マーケティング業界の構造的な問題について分析されており興味深く読んだ。新田龍さん。
◆吉野家元常務の舌禍事件から考える マーケティング業界の病巣とシニア権力を持ち続けるリスク
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2204/22/news042.html
この問題にもちゃんと目を向けないと。「例えば攻撃受けてる映像に黒人が映り込んでいたら今と同じように捉えられていたかといえば、私にはそうは思えない」とにしゃんたさん。
◆「避難民と呼ぶのはせこい」ウクライナ人とミャンマー人、政府やメディアの扱いが異なるのはなぜ
https://times.abema.tv/articles/-/10021037
未来地図レポートの過去記事のうち、厳選した「現在にも通じる」内容をもった号をを毎週無料で全文配信することにしました。リンク先からどうぞ。
◆なぜマスメディアは現場の様子を撮影して報じるのか ~~東電OL事件の取材報道で人権団体から袋叩きにあった話
https://sasakitoshinao.theletter.jp/posts/894f66e0-
これはいいかも>ショッピングモール、保育所、公園などの建設計画は3年先までの情報があり「引っ越し先の検討にも活用できる」としている。
◆「MapFan」に未来情報 これからできる保育所や公園など3年先まで 「引っ越しにも」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2204/20/news145.html
壮絶、そして愛情と感動。新聞記者らしい一歩距離を置いたジャーナリスティックな文章が素晴らしい。長いが読む価値がとてもある。
◆書店員さんから大反響! 精神疾患を抱えた妻の介護と仕事…約20年にわたる苦悩の日々を綴った傑作ルポ『妻はサバイバー』を期間限定全文公開
https://note.com/asahi_books/n/n79fe4dfc87c0
3月16日の大地震ですごい数の損保調査員が現地入りし、タクシー使ってるからとか。ホテルも満室多いそうで、宮城福島行かれるかたはお気を付けて。
◆タクシー予約取りにくい仙台 背景に全国一高い地震保険加入率 河北新報
https://kahoku.news/articles/20220422khn000045.html
子どもの権利条約でも子どもに自己決定を含めた権利の主体としている。表現規制求めてる人はこれを無視したパターナリズムになっていないか。良記事。
◆「大人より学生の方がジェンダー平等を理解している」月曜日のたわわ広告問題でアンケート実施したTwitterユーザーの動機
https://getnews.jp/archives/3263262
この記事読むと全然サブスクじゃなくて単なる割賦販売だった。サブスクの意味拡大しすぎ笑。
◆メモリ4GBで月額3980円から 富士通「サブスクPC」はなぜ炎上したのか(山口健太)
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamaguchikenta/20220423-00292698
ツイッターやウェブメディア、テレビのワイドショーなどで「おかしな情報」が大量にばらまかれている。これをどう見抜くか。わたしの記事を動画で解説していただいています。ぜひ。
◆ウクライナ情勢「正しい情報」見抜く力【動画】
https://toyokeizai.net/articles/-/584566
私もニューバランス好きで1400、990、996と持ってる。ただスニーカーってメーカーが自分の足のかたちに合うかどうかがいちばん大事だとは思います。キーンとかコンバース好きなのに自分には合わなかった。
◆近頃履く人をまた見るようになったニューバランス→何でなの???
https://togetter.com/li/1876438
「旅の時にはどんな本読むんですか?」と聞かれたので、旅の間に読み切れるような一冊の旅の本って話。ブルース・チャトウィンの本とか。
◆旅の途中には「ソングライン」のような本を読む | 佐々木俊尚「毎朝の思考」/ Voicy – 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/channel/2185/313115
ウクライナ侵攻の背景にあるロシアの宗教について、非常に興味深く読んだ。ロシア正教会とアメリカの保守的な福音派が接近してる話とか驚く。
◆正教会とビザンツ帝国とロシア正教 – 指数を動かす米議会
https://ni225-topix.com/?p=8503
鶏唐揚げ、コロッケ、ポテトサラダは予想通りだけど、茄子味噌とか茄子揚げ浸しが意外でびっくり。
◆「フランス人が喜ぶ日本のお惣菜とは?意外な食べ物も登場!」
https://www.designstoriesinc.com/europe/1604_bento/
今夏の参院選での投票先、維新がかなり上がってきている。自民党で32%(前回31%)日本維新の会15%(同14%)▽立憲民主党8%(同12%)。
◆ウクライナ避難民「もっと受け入れるべきだ」69% 本紙世論調査 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20220423/k00/00m/040/217000c
ウェブなどのメディアがインフルエンサーの記事をそのまま増幅させて拡散させてしまっている。そもそも商用メディアはいったい何のために存在してるのかという問題が。
◆ひろゆき氏DaiGo氏の「千羽鶴論争」で考える、対立をあおるメディアの構造問題(徳力基彦)
https://news.yahoo.co.jp/byline/tokurikimotohiko/20220425-00292989
まるで人間が一生懸命手を動かして、砂をかきだしてるみたい。擬人的なものにわれわれは可愛さを感じるのですかねえ。
◆ダイビング中に3cm程のミミイカを見つけ、観察していたら僕の存在に気づき慌てて砂に潜り出した→凄い可愛いやり方で完全に必死に隠れようとしてた
https://togetter.com/li/1876750
福井の白山平泉寺。このおじさん、会ったことある!わりに話が面白かった記憶があるなあ。持論展開の人って講演後の質疑とかでも良くいますねえ。
◆お寺の境内にあった看板に『正規ボランティアでもないのに参拝者に対し学術的にも確証のない自論を説明している人物がいる』
https://togetter.com/li/1877149
キャンセルカルチャーについて書かれた「個人攻撃機械」という本。「特定の個人に攻撃が集中する事で、本当に解決すべき社会の問題が温存されてしまう」ってまさに。邦訳期待。
◆「シェイム・マシーン」な社会をどう生きる? 未翻訳ブックレビュー
https://kaseinoji.hatenablog.com/entry/oneil-shame-machine_1
38%という数字に驚く。一生マスクし続ける意気込みなんだろうか。マスクの着用について「終息するまで継続したい」との回答は64%。「終息後も日常的に行いたい」は38%。
◆新型コロナ、マスクいつまで「終息後も着用」4割弱:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022042300345&g=soc
ウクライナ侵攻から日本が学ぶべきは軍事同盟の重要性。そして「『天は自ら助くる者を助く』。ウクライナを各国が支援するのは、国民が決してあきらめず、戦っているからだ」。日経新聞。
◆抗うウクライナ、日本に教訓 「自ら助くる」備え急げ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD206NO0Q2A420C2000000/
近代以降の日本に独裁者はいなかったし近年もいない。空気で押し流されてあらゆることが決まる国。
◆BBCの第二次大戦の各国指導者の人物像を比較検討する本に「奇妙なことに、誰が最高指導者なのかわからない。わからないのに戦争を遂行しているのもわからない」
https://togetter.com/li/1877680
メタバースが人間社会に導入されていく未来に、どのような本質的変化をもたらすのだろうか?を論考しました。無料部分だけでも完結していますのでどうぞ。
◆メタバースと自動運転は「移動」の価値を根底から変えてしまう 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.701|note
https://note.com/sasakitoshinao/n/n20e219298736
会議のスタートや出社時間はびしっと厳密なのに、なぜか終わり時間はグダグダになる日本。
◆日本は「始まり」は得意だけど「終わり」が苦手 | 佐々木俊尚「毎朝の思考」/ Voicy 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/channel/2185/314553
非常に詳細な解説で学び多い。知床の海って大変なところなんだな。「これまでしっかり議論されてこなかった『低い水温』における水のレジャーの危険性については、今後しっかり議論されるべきと考えます」
◆知床観光船海難事故について現時点で分かっていること(斎藤秀俊)
https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20220425-00292977
ご飯をつなぎにハンバーグってすごい発想だけど、簡単でいいかも。しかも美味そう。「ボソボソ感がなくしっとりやわらか。焼き縮みも防いでくれ、ふっくら」
◆パン粉と卵がなければ、ご飯をつなぎにしてハンバーグを作ればいい。肉厚ジューシーにできてウマ
https://www.hotpepper.jp/mesitsu/entry/yasunario/2022-00569?utm_source=feed
週末の趣味のカレーは「足す料理」、和食は「引く料理」。これって暮らしや人生にも当てはまる分け方。
◆フレンチのシェフから学んだ「和食的」人生の快楽 | 佐々木俊尚「毎朝の思考」/ Voicy 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/channel/2185/314994
防衛費をGDPの2%以上に増やすことに賛成するかどうか。わたしは賛成ですが、ここでも世代の違いがくっきりと。「18~39歳の賛成が65%、40~50歳代は59%、60歳以上は50%で、年齢が高いほど消極的な傾向」。日経世論調査。
◆防衛費増額「GDP比2%以上」賛成55%、反対33%
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA22CRA0S2A420C2000000/
自転車専用帯にクルマが駐停車してしまう問題。これクルマの側はほとんど誰も気にしてないように感じるので、罰則つきで法規制するしかないんじゃないかなあ。
◆青い帯の自転車専用通行帯が形骸となってる問題について現役フーデリ配達員が感じたこと。
https://togetter.com/li/1878000
戦場の悲惨さをただ忌避するのもどうかと思う。これに賛成>「深夜時間帯やネットで登録者限定の形などの方式を使い、モザイク処理なしの映像を使った番組を制作するなどのチャレンジがあっても良い」
◆ウクライナ戦争で苦悩するテレビ報道現場…「遺体映像」はどうする?
https://news.yahoo.co.jp/byline/shizumehiromichi/20220422-00292488
1970年代生まれのデジタルネイティブ第一世代も、50歳に近づいているというお話です。
◆「デジタルに苦手な中高年」ってこれからも存在し続けるのか?佐々木俊尚
https://comemo.nikkei.com/n/n732e2321aad1?gs=d44eb413b59a
メタバースに関連する技術として近年話題のデジタルツイン。応用例がいくつも紹介されてて、たいへんわかりやすい記事でした。
◆“デジタルツイン”って何だ?! NHK WEB特集
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220425/k10013594101000.html
新たなプラットフォーム依存の問題が。運営企業がいきなり終了し自宅の照明やエアコンがオンオフできなくなっちゃったという事例。「クラウドを必要とするソリューションに自宅制御の権限を引き渡す危険性」
◆あるスマート照明メーカーの死と、置き去りにされたユーザーたち
https://wired.jp/article/insteon-shutdown/
悲しい。「家族思いで知られ、親族らは『怖かっただろうに、あの人らしい』と涙を流した」
◆「沈没しよるけん、今までありがとうね」知床観光船から妻に電話 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20220426/k00/00m/040/187000c
あれだけの戦禍になって2割減で済んでるのすごい。「ウクライナのネット通信のデータ量は侵攻前の約8割の水準を維持」
◆対ロシア戦、通信が命綱 ウクライナの対外発信支える
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC12A0O0S2A410C2000000/
自分で畑から野菜を収穫できる! 体験型の無人販売所って新しい感じ。ぜひ買ってみたいので広まってほしいです。
◆「赤かぶ1個5円」自分で収穫もできる野菜直売所が「毎日行きたい」と話題に ハフポスト日本版
https://nordot.app/89123589946345
スティック状のタオルって棒状に収納するんじゃなく本当にスティック型なのか。「最大の特徴は、濡れたモノをサッと拭いて、すぐに乾かせることができる」。実用性高そうな面白い商品。
◆何度も使える「2750円のタオル」は、なぜ1週間で完売したのか
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2204/27/news044.html
薬物中毒について学びの大きな記事。「子どもの頃から『一番承認してほしい人』から殴られてきた人は、愛情の絆と暴力とを混同し男性からの暴力に『愛されている』と誤解しやすい」
◆本物の「シャブ漬け生娘」を治療してきた精神科医が、吉野家常務の発言におぼえた強い違和感
https://president.jp/articles/-/57016
いつの間にか種類が増えてたのね。前に盛夏の南アルプス鳳凰小屋に汗を流して登り着いたら、小屋の女性スタッフが「南アルプスの天然水どうぞ」って水場を案内してくれたのを思い出した。最高に美味かった。
◆「南アルプスの天然水」だと思ってた…実は北アルプスも存在
https://withnews.jp/article/f0220427005qq000000000000000W00o10201qq000024667A
トレーラー動画に驚き、そしてインタビューの内容の深さにまた驚く。面白かったです。
◆日本の植民地になった「昭和66年」のアメリカでゾンビと戦う中国産ゲーム『昭和米国物語』インタビュー。全ての描写には意味がある、中国のスタジオにしか作れない“私たちの昭和”とは
https://news.denfaminicogamer.jp/interview/220426t
古い家ってやたらとタンスがあるんだよねえ。実家じまいは金銭的にも精神的にもたいへんだってのがよくわかるまとめ。
◆東京都にある実家にあるものを3回に分けて処分した結果、総額で75万くらいかかった「タンスなどは処分が大変」
https://togetter.com/li/1878182
これでTwにおける表現の自由が変わるかを注視。マスクは決してポリコレ側ではないと思います。アベプラまとめ。
◆「強い主義・主張を持った人たちが意見を戦わせる場に」「昔の気軽さはもうない」変質したTwitter、イーロンマスクはどう変える?
https://nordot.app/891920376651038720
これは仰るとおりだと思います。「国民の生命財産が最高価値であり、それを上回って非核三原則があるわけではありません」
◆前統合幕僚長が語る「必要最小限」の専守防衛で国民の生命財産は守れるのか
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/698
VRが映像文化にどういう影響を与えていくのかについて論考しました。
◆佐々木俊尚 テクノロジー時代のエンタテインメント(第47回)「XRテクノロジー」が映像文化にもたらす影響とは
https://lp.p.pia.jp/article/essay/987/228245/index.html
本当そう思う。無知な顧客を「刈り取る」のでなく21世紀のマーケは「自社のサービスを支持してくれているお客様と関係性を確立し、長く支持される基盤を作るしかない」
◆吉野家「生娘シャブ漬け」発言から透けて見える「時代錯誤な旧来型マーケティング」の限界(大坂祐希枝)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/94775
細野豪志さんの大事な指摘。航空機の衝突によって制御室が破壊された際のバックアップ施設「特重」がないため5基の原発が停止しているが、エネルギー危機でこの適用を見直すべきではないかと。
◆電力危機に陥る日本「原発再稼働」の議論が必要だ
https://toyokeizai.net/articles/-/585080?utm_source=rss&utm_medium=http&utm_campaign=link_back
花粉症のアレルギー舌下免疫療法。毎日、舌の下に薬を入れて5分ぐらい溶かす。これ私も1年前から始めてる。毎日薬飲む習慣の人だと大丈夫だと思う。
◆世界唯一 花粉症を完治する“ラムネのような薬”…「舌下免疫療法」とは?副反応が少なく保険も適用
https://www.fnn.jp/articles/-/349575
そうなのか!>「浅い眠りの間に、自転車に乗ったり字を書いたりする運動記憶や技能記憶が向上する。だから『今日はこのくらいにして明日また頑張ろう』のほうが、技能習得の効率が高い」
◆「寝る間も惜しんで頑張る」は美徳ではない 睡眠不足が選手の技能習得に及ぼす悪影響
https://the-ans.jp/coaching/injury-prevention-coaching/237471/
日本のサケは寄生虫がいるので生で食べる文化がなかった。そこで80年代にノルウェーが日本に売り込んだという話。今やすっかり定着し寿司ネタの中でも人気ナンバーワンですね。
◆回転寿司の定番「サーモン」はノルウェーのサーモン産業が日本に働きかけたことで生まれた
https://gigazine.net/news/20220426
日本の核武装は「リアリズムとは対極にある妄想」と批判。「作らず、持たず、持ち込ませず」の非核三原則のうち「持ち込ませず」を撤廃し,米国の核戦力を必要に応じて日本国内に展開するのが現実的と指摘。
◆日本が核抑止力を備える条件(小川和久)
https://note.com/pkutaragi/n/n1193bfea1123
「自分は絶対的な正義の側にいる」と思い込んだ人に限って、魔界に足を踏みいれちゃうことがある。反転する可能性をつねに意識しよう。
◆「自分もそうなるかもしれない」という入れ替え可能性をつねに意識する | 佐々木俊尚「毎朝の思考」/ Voicy 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/channel/2185/316196
わかるなあ。Chromeのブックマークややこしくて使いにくい。タブだといま読んでる位置も保存してくれてるし。
◆webブラウザのタブをたくさん開いたままにしてしまうのはブックマークの利便性が追い付いてないからでは?という話に集まるあるあるの声と便利情報
https://togetter.com/li/1878931
身も蓋もないが、結局はお金がない不安が孤独感を生むという大事な指摘。「同居する人間がいるかいないかという問題より、年収の多寡で孤独感の増減が決まるのではないか」
◆「結婚どころか友達もできない」年収300万円未満の男性を孤独に追い込む決定的要因
https://president.jp/articles/-/57035
前世紀は「軍事同盟より非武装中立」言説がまかり通ってたんだけど、「非武装中立」という言葉の美しさに引きずられてたんじゃないかな。
◆「中立は誰も敵にしないから、誰も敵にならない。素晴らしい方針!」 → そういう幻想をグーで殴ってくるベルギーの歴史
https://togetter.com/li/1879208
農業は周囲の人々がいるからこそ成立するのであり、自給自足ではないというお話。「自分はお金を使わずに暮らしている、と豪語しても、それは他の誰かが負担している公共財にタダ乗りしているだけ」
◆公共財にタダ乗りしておいて「自給自足」はないだろう?
https://shinsho.kobunsha.com/n/n9275c3c08f42
若者世代は社会課題に関心高いが、いっぽうで「参加したくない社会運動」の質問に、半数近くが「集会やデモ」。これもっと分析して欲しい。デモが表象してるものへの忌避もあるのかも。
◆メーデーどうする? 「Z世代」の半数が集会やデモに忌避感(毎日新聞)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9f1ee30721f8379d9d93880b412708aee1cebb67
こんな環境問題もあったなんて今まで知らんかった……。「消費量は年間500億トンに及び、国連はこのままでは河川や海岸線を破壊し、小さな島々を消滅させる可能性さえあると警告している」
◆人類は「砂不足」の危機に直面、国連が警告 人口増加と都市化の進展で(ロイター)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fc86
小田急の線路跡地をうまく活用し、長く歩ける良い街になってきてると私も思う。三方向にリロード、ボーナストラック、ミカンができて「下北沢を中心に各方面へ広がっていて、街を散策する下北沢の魅力を増している」
◆盛り上がりを見せるカルチャーの街シモキタ
https://www.fashionsnap.com/article/shimokitazawa-nakagawa/
戦後まもなくのレニングラードを舞台に、戦争から深い痛みを受けた女性2人の葛藤の物語、素晴らしかった。ウクライナ侵攻の今だからこそ凄まじい重みがあるこのロシア映画を。試写拝見。
◆「戦争は女の顔をしていない」が原案 カンヌ国際映画祭2冠「戦争と女の顔」7月公開
https://eiga.com/news/20220407/8/
バッグに入れる持ち物を構造化して、オフィスのフリーアドレス的な発想を採り入れてみようというお話。
◆日々の暮らしを「フリーアドレス」化してみよう | 佐々木俊尚「毎朝の思考」/ Voicy 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/channel/2185/3
この記事読んでて気づいたけど、最近自宅のプリンタ使ってない。請求書はpdf保存になったし、原稿校正の赤入れもタブレットでやってる。プリンタもう処分していいのかも……。どうしてもの場合はコンビニで出力できるし。
◆家庭用プリンタの世界がなかなかの荒れ具合な件
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2204/29/news070.html
匿名掲示板を「読む」のではなく、匿名掲示板のニュース収集力だけを利用させてもらう方法。解説しました。
◆「5ちゃんねる」、実は「ニュースを読む」のに最高だ | リーダーシップ・教養・資格・スキル
https://toyokeizai.net/articles/-/581438?display=b
佐々木俊尚からひとこと
軽井沢に滞在中ですが、このゴールデンウィークは雨が降ったりやんだりですね。本降りになるとこの高原の土地はかなり寒く、最低気温は零度近く……。先日も降雨の翌朝、晴れ上がった空を見に屋外に出てみると、仰ぎ見る浅間山は頂上付近が冠雪していました。
とはいえ標高千数百メートルのこのあたりでも新緑は芽吹きはじめていて、サクラや山ツツジなどがいっせいに咲き誇っています。以前福島の三春町に行ったときに「ここはウメとサクラとモモが同時に咲いて、三つの春が一緒に来るから三春町」という話を聞いたのですが、軽井沢でもたくさんの春がいちどきにやってきているようです。
新著が出ています。
「こんな話を書いて欲しい」のご要望、たくさんいただいて恐縮です。順次、取り上げていこうと思っています。ご要望があれば、いつでもお気軽にメールをいただければ幸いです。
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