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書評 知的生産の身体的トレーニング

山口周さんの本より抜粋いたします。
『外資系コンサルの知的生産法』

1 はじめに

知的生産のスタートは「どのようなアウトプットを出せれば、この局面で勝てるか?」。
ポイントはマーケティングの基本「差別化」で、それは他社との競合でなく、顧客・依頼主の頭の中の情報との差別化が大切です。

そう、「相手が何をどこまで知っているかを理解した上で、どう新しい付加価値を出すか考える」。

※新しさには、広さ と 深さ がある。
広さは相手の外側から、深さは相手の中から。

そうですから、失敗も成功も、顧客が想定する成果とのギャップにあります。

2 情報収集

「正しい問い」「十分な資料」 + 「教養」※後述

※幅広な資料の種類 : 社内・社外 紙・声
=社内資料・社外資料・社内インタビュー・社外インタビュー

常にポジション(立脚する立場)をとる。不明確な時点(最初)にとる。

答えは探さずに、来させる。
※大概は、問いか情報に難あり。思考力でない。

「考える量」<「考える回数」

3 プロセッシング

分析と統合の悲しい関係:分析はanalyze、統合はsynthesize(収斂)=経営

分析・統合 論理・創造
前半 :分析 → 後半 :統合・創造 ※作業を通じて求められる論理

勝負1 : 直感的に筋のいい手を思い浮かべられるか?
勝負2 : それを論理的に検証する

※ソルティック・マーカー仮説:「適切な意思決定には、理性と情動の両方が必要である。」
論理の脳機能に損傷が見られないのみかかわらず、社会的な意思決定能力に欠陥を持つ患者から得られた。

時間軸 :動画・音声
空間軸 :書き出された文章 → 音読している → 紙に並べてみる
(慣れれば頭の中で)・グラフにしてみる・座標軸に据える

それでも煮詰まった時・・問いを見直す・ずらす・裏返す
その問題は問題か?どこに急所・因果をもたらす第三変数はあるか?
例)ナポレオン・新聞を読めない人を雇う・ハインズ・じゃがいも

※注意事項
思考停止ワードに注意
浅薄な帰納法に注意
議論を深める:1反証法 2どうして?もし〜なら?
その人の身になる:「そこではだいたい言葉=論理にならない。それでも何とか言葉を見つけるのが、批評。」小林秀雄

4 アウトプット

事実・洞察・行動 ←これこそ命

著者注:人との関わりは以下3つ:意見・引用・質問(参照)

What・Why・Howをセットに
抽象用語は使わない
ベクトルでなく、到達点を
説得<納得<共感
論理・倫理(エートス)・情理(パトス)
質問には答えず、質問で返す

受け手の反応予測
共感・違和感 面白い・つまらない
1それも考えたけど、うまくいかない<2そんなこと知っている、つまらない<3確かに斬新で良いけど、ひっかかるな<4言われてみれば確かに!

これをもとに、話の構成を組み立てます。
4のケース what why how (2のケースも同様。特にhowに力点を)
3のケース why what how(1のケースも同様。特にwhat howに力点を)

付録 教養について

教養とは、見送ってよい常識と疑うべき常識を見極める選球眼のこと

創造性とは、何かをつなげること。ありものの何かを。

アイディアの質は、量に依存する

知的ストックは、その人に依存する。ただし「差別化がマーケの基本」。

常に問いをストックしておく・最初の違和感を大切に保存する

自分オリジナルの問いこそ宝になる

本 面白い・つまらない 名著・新著

「万人の万人による時間の争奪戦」:時間を防御する

以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
佐々木真吾


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