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”アイビー経営者からの教え” マーチャンダイジングの技術「ポートフォリオ」

前職の会社名は「〇〇・マーチャンダイジング リプリゼンタティブ」というものでした。お分かりのとおり、誰もスムースに言えず・聞き取れない社名でした。

リプリゼンタティブからいくと、代表(権)とあります。
前職は黒子としてあるアパレルの生産を全面的に代わりに行っていたので、この名前になったよう。

一方のマーチャンダイジングは、商売と訳されることが多いです。
特に、アパレル・小売ビジネスでは必ずこの職種の方が必要とされます。
まずMDという表記のアシスタントをし、20年以上(?)経験を得るとマーチャンダイザーと省略していない称号がもらえるようです。
ここではマーチャンダイジングとは何か?と、その技術の一つをご紹介します。

マーチャンダイジングとは何か?

前回取り上げたのは、マーチャンダイジング=商品企画=経営という構図でした。
※ちなみにマーケティングとは何か?=商売をうまく行うこと、と言っていました。

一般的なアパレルでは、デザイナー・パタンナー・マーチャンダイザーがいて、兼務もありますがマーケター・テキスタイルがいます。

マーチャンダイザーは主に数字を中心に、期初で仕入れ・販売計画を立て、期中で調整を行い、期末で結果をまとめ・報告する仕事と言えるでしょう。

ただ、会長はマーチャンダイザーを、さらに根元の商品企画、販売戦略まで含めた経営者として見立てていらっしゃいました。
※詳しくは前章をご覧ください。
では、その技術を一つご紹介します。

伝家の宝刀 「ポートフォリオ」

ポートフォリオとは、金融業界で投資信託の際、どのような銘柄をOO%保有しよう、みたいな見取り図のことを指しますが、売上の組立て思案(作戦を立てる際)に使えると教わりました。
一般的な組み方と比べるとわかりやすい。

旧来
1 多くの企業と同じく、見やすい可能な範囲で実績を細分化し、それぞれの現状と過去をみて、予測される未来を見通します。
2 その見通しに基づいて、仕入れ・販売計画をたてます。
3 見通しがずれたら、その時都度対応します。
それに対してポートフォリオ・・・
1 まず年間のデータを元に、いろいろな編集をかけます。
例えば、シャツの襟型別比率・サイズ別比率・デザイン別比率など。

2 次はその考察です。
「ここに来年度の伸び代はあるか?」を見ていきます。
つまり「結果はこうでした。」でなく、「結果はこうだったけれど、なぜそうだったか?十分な対策(在庫)をしていたか?→さらに伸ばせる可能性はあったか?」を考察します。

3 そして、目標設定です。
そのデータ、考察、近年の情勢、仕入れの状態など合わせて、来季の目標設定をしていきます。一年だと大きすぎるので、できればシーズン、もしくは半期の目標で十分と思います。

例1 機会費用損失・若干のカニバリズム
「来年度はこの素材の出来がいいから、この素材にマッチするデザイン・襟を伸ばそう。そうなると来季のポートフォリオは、その分ここが下がるであろう・・・。」(機会費用損失・若干のカニバリズム)
例2 ブランディング
「うちの強みはOOデザインだから今一度初心に帰って、このデザインを年間で売る準備をしてOO%伸ばして行こう。その為の素材の準備はOOm位必要で、型は何種類必要で、打ち出しはO回必要になるな・・・。」

4 最後に期中調整
小売であれば期中調整の柔軟さが今後の雌雄を決すると思います。
ただ無闇な変更は、誰にとってもマイナスです。
その点ポートフォリオであれば、半期の見通しなので、生産も販売調整も慌てずにできます。今すぐ出なくても、「このままで行くと予測値に届かない。来月の施策を変えよう。」と準備と伝達に余裕ができます。

この考えをしてから、「頭が戦略思考になった」ことが一番大きいです。
データ収集・考察・組立・検証・フィードバック・更新・・・
(このループ)

縦・横はもちろん、さらに奥行き(時系列)のある仕事をする方にはもってこいの概念と思います。
佐々木真吾

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社会学専攻。洋服屋さんにて8年勤務。 経営や企画に役立つ教えを共有します。 限りある人生に感謝して。

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