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2023/03/28

予定日まであと二週間。計画無痛なので、うまくいけば来週生まれるのかな?子が全然下がってきていなくて、このままだと帝王切開になる可能性ありとのこと。突然の宣告に、たじろぐ。それまで可能性はあるけどゼロに近い帝王切開が少し現実味を帯びてきた。子にとっては帝王切開の方が苦しくないのだろうか?経膣分娩がよいと思い込んで、一生懸命運動している。

心なしか張りも増えてきている気がしていて、「一緒に頑張ろうね」という気持ちになる。楽しみもあるけど、不安もある。今までの生活が一変してしまうこともわかっている。寝不足の日々が来ることも。もちろん、夫婦喧嘩もするだろうし、おむつ、沐浴、授乳、いろんなことがわからなくて発狂しそうになるんだろうなと。頭では理解しているつもりでも、どこかのほほんとしている。ま、大丈夫だろうと。いま生きている人は、誰かが育ててきている。先輩がたくさんいるし、思い詰めなくても子は育つ。そう自分を慰めるたと思ったら、「ああ、不安だ」「孤独だ」と感じる時もある。急に胸を締め付けられるような息苦しさを感じる。

特に周りから「赤ちゃん、楽しみだね」と言われるたびに。嬉しい言葉だし、私ももちろん楽しみなんだけど。もうひとりの、ワクワクしきれていない自分が置いて行かれているような。自分と子にかけられた言葉なのに、いいなー、希望に溢れているなと他人事のように思う。

胎動を感じ続けたい。膨らんだお腹が愛おしい。だからまだまだお腹の中にいてくれていいよとは思わない。一心同体な状態に終わりが来て、いち人間として生きていく子を私は見守り、一緒に生きていけるのだろうか?彼女の気持ちを無下にしたり、強い影響を与えすぎてしまったりしないだろうか。そういうことが気になる。彼女の親になるなんて、畏れ多すぎる。彼女は私たちの元にきたいという意志があったのなら、少しは救われるけど、それもわからない。だからと言って、子を中心に、自分の人生を組み立てていきたいか?と言われるとそうではない。子は子の人生。私には私の人生がある。

子の遊びにも付き合うし、私の遊びにも付き合ってほしいと思う。一緒に映画を見に行ったり、美術館に行ったりしてくれたら嬉しいな。小学生の子を持つ先輩が子供に対して「私はあなたをエンターテインするためだけに生きているんじゃない」と言っていて、私はその親子関係が羨ましく思った。

彼女が生まれたことを後悔しないといいな。世の中を逞しくサバイブしていける子になったらいいな。「なったらいいな」も押しつけになるのかな?

子も私も未知の世界に飛び出していく。一心同体の期間は終わる。あなたが快適に生きやすいように、つつがない人生へと導くことはできないかもしれない。だけど、この世界で「何とかやっていけそうだ」と思うまで一緒に頑張ることはできる。だから、一緒に頑張ろうね。

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