ZOO

ざらついた鳥肌に触れ削られゆく精神の躁 過食症のバク


だってだってだってだってとだけ残し脱兎の如く走った上司


どこにでもいるし、どこにでも来てあげるパンダの目元はアイドルだってこと


過干渉なオシドリ夫婦餌を取る隙も無くなる下流下流へ


倫理とは悟るアナグマ柿喰う客 行為と行為のその間で


薬飲む、低気圧が運ぶ呪いあのモルモットの温かい匂い


僕の夢、空を飛び駆けるペンギン、草を食べ生き永らえる虎


葦の先、ハクビシンの目、雪のように視界を覆う綿毛の空よ


君がいう馬鹿に、10年たった今もチョコレート落とすような悲しみ


思い出す事ができない青の景色もう要らないのね拒食症のバク


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