インドネシアでコロナの犠牲となった親戚のことから色々と…
前回の記事で書いたワクチン接種について。
個人的な主義・主張もありますので、決して強制することはできません。
けれども、既往症等で接種が難しい方をのぞいては、自分と家族、お客様を守るためにも、接種をお勧めしたい。
今回、それを強く思う出来事がありました。
インドネシアと新型コロナ
実は昨日、新型コロナウイルスの感染により親戚が他界したとの連絡を受けました。詳細の関係性はここでは伏せますが、その親戚はもう数年にわたってインドネシアに駐在していました。
連絡を受けた義母の話によれば、コロナに感染したことを最初に連絡してきたのは亡くなった本人。日本にいる家族や親族に、LINEを通じて自分で連絡をしてきたのは、先週のことだったそうです。
インドネシアでは、新型コロナの感染が急拡大している様子。ワクチン接種も世界平均よりもずいぶんと遅れています。また、日本のように医療が進んでいないことも、本人のLINEから読み取れていたようです。
そこからしばらくして、あんまり症状が良くないということも話していたそう。LINEの既読がつかなくなり、身内が心配していたところ、その方の奥さんから義母に亡くなったとの第一報が。罹患したという連絡から亡くなるまでの期間は、ほんの数日間のことでした。
現地の医療状況が芳しくないこともあり、勤務先の社長は日本に連れ帰って療養させようと、関係各所にかけあうなど、献身的に動いていてくれた矢先のことだったと聞きました。
と、この記事を書いていたら、ちょうど今日7月13日の昼間。茂木敏充外相は記者会見で、「新型コロナウイルスの感染が拡大しているインドネシアについて、政府として、希望する邦人が帰国できるよう航空会社に特別便を就航させることなども検討・調整している」と明らかにした、とのニュースが入ってきました。
ほんのあと少し早ければ…
他界した親戚とは、一時帰国をしていた昨夏、祖母の墓参を共にしました。ずっとニコニコとしていて。子供たちにインドネシアの様子をあれこれと教えてくれるHさん。
「しばらくはまだ向こうにいるから、コロナが落ち着いたら遊びにおいで」
そんな風に言ってくれ、アフターコロナのインドネシア旅行をひそかに楽しみにしておりましたが… 残念でなりません。
慣れない。甘く見ない。
新型コロナウイルスに対する考え方は個人によって大きく差がありますが、甘く見てはいけないよね、っていうことだけは間違いない。
正しく恐れて、正しく対策。
なんとなく知っている、やっているつもり、にはならないように。
できうる限りの勉強をして、対策をしたいって思いました
どんなことも、知っているつもり、やっているつもりにならないように
まずは基本を知る。
正しい知識を得る。
適切に行動する。
そのことが大切だと、今回のことで一層思いを強くしました。
今じゃなくちゃダメなんです
そもそも、出歩くなよ!
集まるなよ!
と思われている方も多いでしょう。現にわたし、必要以上に出歩いてません。
けれど。結婚式を生業とする私です。
結婚式ですから、出歩くことになるし、集まることにもなります。
なんでいまの時期にやるわけ?
そんなご意見、もちろんあると思います。
だけど、生きてる間にみたかった。
生きてるあいだに会っておきたかった。
これ、後悔してもしきれないです。
今やらなくちゃ、間に合わない新郎新婦様もいることを知ってほしいのです。
笑顔の遺影
お父さんの余命宣告を受けて、コロナ禍だけど、結婚式をすることを決めたふたり。準備期間はわずか3週間という非常にタイトなスケジュールの中で、フォトウエディングと人前式を行ったのは、年末年始のこと。
その日、広島の県北は、雪が降っていました。
年末に行われたフォトウエディングには、オンラインで参加してくれた新郎新婦の友だちや職場の上司のお顔もたくさん
スタッフやカメラに向かって笑顔をふりまくふたりの愛娘Tちゃんも、その場の空気感を幸せで満たしてくれました
年が明けて4日後。ごくお近しいご家族、ご親族だけでおこなわれた人前式。
背筋をピンと伸ばして。目の前にいる息子さんに向けて、時にユーモアを交えながら。それでいて、わが子を誇りに思うことが伝わる誓いの言葉は、会場にいる皆さんの目じりを一様に下げました。
あれから半年。新郎のお父様は他界されました。
ものすごくお元気そうに見えて、余命宣告は何かの間違いなんじゃないのか。そう思うほどだっただけに、驚きを隠せませんでしたね…
新婦様から知らせをいただいてから2日後の先週月曜日。
片道1時間のところにある新郎のご実家まで車を走らせ、手を合わせに行ってきました
遺影には、結婚式のときにカメラマンが撮影したお父さんの姿。強くて優しいお人柄がそのまま伝わってくるような。微笑みって、まさにこういうお顔だよね、っていうような、そんなお顔元。
「いい顔してるねって、みなさん言ってくださるんですよ。本当にいい写真を撮ってもらったと思ってます。」
お母さん、こんな風に言ってくださった。続けて
「本当にお父さんが元気なときに間に合ってよかった。結婚式をしてもらって本当によかった。お父さん、本当に喜んでたから。いい式にしてくださってありがとうございました。」
って。確かに結婚式当日のお父さん、とっても嬉しそうだった。
遺影に浮かぶお父様のお顔から、みんなが泣いたり笑ったりしていたあの日の光景を思い出しました。
結婚式の写真が、人生最期の写真になる。不思議なものですね。
最適を見つけに行く
コロナ禍で結婚式をするなんて。そう思う方もいらっしゃると思う。
今の時期に海外から日本に帰ってくるなんて。そう思う人もいると思う。
でも、その人の置かれた状況によって、その人の正解は異なる。
聞いてみて初めて知る事実が、そこにはあるのだから。
だから、俯瞰で見ることを忘れない自分でありたい。
何事もバランスが大事。
優先すべきことは何なのか。
守るべきは何なのか。
目の前の方の心のうちを正しく読み取って。
そのとき、その場の最適を見つけにいける自分でありたい。そのためにも、きちんと知って、後悔のないように動いていきたいと思います。
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