#3 人生を共にしたい人って?

あなたは今、最高の結婚相手と一緒にいるだろうか。

そもそも結婚を考える人というのは、一人の誰かとこの先一生毎日一緒にいよう、という心づもりがあるはずだ。離婚を前提に結婚する夫婦はいない。なので、結婚する人は総じて多かれ少なかれ、血のつながりもなく、育ちも価値観も違う誰かと、この先死ぬまで一緒に暮らしたいと思っている。

これがうまくいけば当然、「幸せな家庭」という風に周りからも見られるはずだし、社会一般的にも夫婦とはそうあるべきなのではないだろうか。最高の結婚相手と会えたのなら、なによりあなたが幸せであるはずだ。

最近は結婚の形こそ多様化していて、友達のような夫婦関係を望んでいる人たちもいれば、なかにはドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のような契約結婚なんて人たちもいるのだろう。しかし、ドラマの主演女優と俳優がその後普通に結婚したように、広く一般的にいえば、好き同士がするものだし、夫婦関係は生涯を共にする支えあい、助け合うパートナーということになる。

そもそも、そんな最高のパートナーは皆さん、どのように見つけるのだろうか?

環境やパーソナリティーにもよるが、人間一人が一生で出会う異性はざっくり、1~2万人程度なんじゃないかと思う。結婚適齢期を考えると、これの3分の1程度で、多分30過ぎまでに出会う恋愛対象圏内の異性の数は多くても大体3,000人程度に落ち着くんじゃないかと思う。個人的にはあまり交友関係が広くないのでそれでも多いような気がするが、結婚を前提に品定めをしている時は交友関係が広くなるのは想像に難しくない。

何が言いたいのかというと、「一生この人と一緒にいよう」と思える最高の人をその中から1人選び、しかもその人がこれから先も本当に人生を共にしたい人かどうかである可能性はきわめて低いのではないかということだ。大体、世界中の人とであったことがあるわけでもなく、自分の活動圏内の人の中に「最高」がいるという保障だって全然ない。血も涙もないし、夢もないが、結局人間同氏の出会いというものはそういうものだ。あくまでもその中から、「最適」を見つけ出し、自分自身を説得して「最高」ということにしていているのだと思う。

さらに言えば、あなたが人生を一生共にしたいと思っていても、相手はそう思っていないことだってある。つまり、お互いがかなり愛し合っていないと、「最高のパートナー」として一生一緒にいることは難しい。

それでも、みんながなんやかんやで一緒に結婚生活を送っている現実もある。そこには、大人の妥協もみられる。別の言葉ではお互いに多くを求めない、いわばあきらめともいえる。このあきらめはないことに越したことはないが、不平不満を言いながらも離婚をしないカップルがいることを鑑みると、みんな何かしら妥協をして生きているのだろうなぁと感じる。

自分自身の幸福を考えた場合、このあきらめや妥協がストレスにならないなら結婚生活にはたくさんのメリットがあるわけだから、つづける価値がある。一方で、その妥協や諦めがストレスになる場合は離婚を検討したほうが良い、というのが僕の意見だ。

さて、前置きがもすごーく長くなってしまったが、人生を共にしたい人はどんな人であるべきなのだろうか?

まず、前提としてあなたも、そして相手も一緒にいることに精神的なメリットを感じていることが必要だろう。一緒にいると安心する、とか、単純に一緒にいたい、と思えることは最低限のラインなのではないかと思う。

後述するが、相手に物理的な価値しか求めていないなら幸せな関係とは言えないだろう。例えば、夫の給料や持ち家にすがって生きているため、一人では生きていけないからしぶしぶ一緒にいるといったような状況だ。このような状況では、どちらも幸せに離れない。どちらも仕事と住まいを探し、自立して、思い切ってさっさと離婚するべきだ。幸い日本は社会制度が充実していて貧困家庭にも比較的優しい。まぁ、その辺はまた詳しく話すことにしよう。

お互いを無意識にでも求められる精神的なつながりがあれば、それは幸せな関係だといえる。二人で食べるご飯はおいしいもので、肉体的な関係もあり、デートも楽しめ、サプライズもある...。そんな夫婦の関係なら離婚は不要だし、考える必要もない。時にはぶつかることもあるだろうが、長引いても1日2日。どちらかがちゃんと解決したいと思っているような関係だ。

反対に(やや乱暴ではあるが)精神的につながっていない関係はあまり健全ではないし、おそらくもっとイイ人がいる。いや、絶対にいる、と言っていいだろう。だってブルゾンちえみがいうように世の中には35億の男(女)がいるのだ。もしあなたが、仕方なく今の人と一緒にいる場合、あなたの目の前にいるその人が最高である確率のほうが低い。そしてその関係をつづけることは人生の時間を無駄にしているように思う。

あなたは今、最高の人と一緒にいるだろうか?


よろしければサポートをお願いします。書籍出版やコーヒー代など、活動資金として利用させていただきます!