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花と絵 音楽と文字という森 について

わたしは、森を歩く
花が揺れる森を
絵が佇む森を
文字が潜む森を

歩いてゆく

木々をくぐり抜けると
音が揺蕩い
人々が集う処がある

花と絵、音楽と文字という森

photo by haruka sasaki

はじめに

 5月19日 花屋の拠点とする“よるべ”とその敷地一帯で、藝能を楽しむためのイベントを企画、運営した。
 昨年の6月に開催した『揺蕩う-花と音-』と、昨年の11月に開催した『しののめ藝能舎』のコラボイベントとなった『花と絵 音楽と文字という森』は、私としても記憶に深く残る催事となった。
 その記憶を少しインターネットという森に、留めておきたい。


『という森』

 今回の企画は、多彩な展示やショップ、ミュージシャンが集うと決まった時に、イベント名をどうしようかと、しばらく悩んだのだ。
 「多彩なイベントになりそうですね…」
 「うーん、いろんなモノが集まる森みたい。森…」

 森という単語の創造性を再認識し、私たちがクリエイティブする空間や時を、いくつもの森に例えて名をつけたのです。
 花という森。
 絵という森。
 音楽という森。
 文字という森。
物が集まる様子を指す、森。
 『という森』


出店者、出演者、展示/装飾の人々


【展示/装飾】
Atelier BRINK 
吉田 森
のぼ 
mukuの森
こどもアトリエ 
花叢
【ライブ】
齋藤 寛子
海街ろまん
村上 宏 
【マルシェ】
うつわと喫茶 nagame /雑貨
うさぎのはら /ベーグル、菓子、陶器雑貨
舞根キッチン/海鮮加工品
名前のないコーヒー屋/コーヒー
陸前高田マイクロブルワリー /クラフトビール
山猫堂 /古本屋、古雑貨
かいごはん/朝ごはん、フォー
peu à peu /季節のお菓子
ivory/布小物
YUTO STUDIO/猫オブジェ、猫イラスト
くるくる喫茶うつみ/ドリンク、菓子

それぞれが、それぞれに最高な世界を持った人たちが集う。

Photo by haruka sasaki 
敷地内に展開したPOPUP STORE STREET 
開場と同時にたくさんの人で賑わった


Photo by Mr. Kinno
母屋にて海街ろまんのライブ
Photo by Mr. Kinno
絵という森
製作 Atelier BRINK 


田舎で暮らすということ、生きていくこと

 宮城県北部のちいさな町、涌谷町の古民家に県内外から100名に迫る人々が、集った。想像していたよりも、たくさんの人たちが森へと集ってくれたのだ。
 たった数時間のイベント、たくさんの人々がここで集い、出会った1日。
 ここで生まれた、景色や溢れる感情、たくさんの声と繋がりは、ずっとずっと大切にしていかなきゃいけないものだと、私は思っています。

 私たちが自分たちの拠点が在る町で、イベントを開催する理由は、ひとつではないのです。それぞれの理由が複雑に絡んでいて、『これ』とは言えないのだけれど、あえて言えば、『ここで生きていこうと思っているから』ということ。
 ここで生きていくのならば、私たちでたくさん文化を築いていこう、と。
 田舎にこそ、そういうものは必要なんだ、と声を上げながら生きていくのです。
 今は遠くにいるかもしれない、同郷の人々に届くことを願って、私は小さな町で、生きていくのです。
 生まれ育った処へ戻って暮らしたい、と思ったときに暮らせるように、守らなければと思うのです。 


コミュニケーションとコミュニティ

 私にとって、ここで行うイベントは、他の人々とのコミュニケーションと思っている。
 こうして集うことも、一種のコミュニティだと思ってもいる。
 人や物事と出会えば出会うほど、自分の価値観や世界は幾度となく作り替えられるし、人生が思いもよらぬ方へ好転することもあるかもしれない。
 
 私は、私が都心で経験したコミュニティとコミュニケーションを誰かに伝えたいと、常々思いながら花屋をしていました。 涌谷の古民家に拠点を構えた事で、それが少しずつ叶って良い繋がりが生まれていることは、本当に喜ばしい事だと思っているのです。 

 今回の『花と絵 音楽と文字という森』はそんな、点と線と面が繋がったイベントだったのでは、と考えています。


おわりに

 今回、このイベントを無事に終えられる事が出来たのも、イベントにご来場下さった皆様をはじめ、共に準備をしてくれたAtelier BRINK あゆみさん、出店/出演/展示してくださった皆々様のお陰です。
 また、少しずつ形を変えて表現していく私たちを、お楽しみに。 

実態も名前もないような、種を撒いた。

それがいつ芽を出すかは、わかりません。
もしかしたら、
遠く離れた里で芽を出すかもしれないし、
撒いた場所で根を張るかもしれない。

芽を出す時を心待ちにして。

この言葉は、2022年和歌山の
イベントを終えて書いたnote.の一文より。

また芽を出す日を心待ちにして。


 田舎で生きる、私たち。
 共にクリエイティブして生きていきましょう。

多謝
 

 

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