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熟成ミモレットは旨味たっぷりのミルクの鰹節かも。超簡単アレンジご紹介。

こんにちは。
おうちチーズアドバイザーの笹井純子です。

昨日のPodcastではミモレットというチーズを話題にしてみました。


左のオレンジ色のチーズがミモレット。こちらは若くてしなやか。


ちょうど長女が美大の予備校に夕方から夜の時間に行くので、おやつ代わりの軽食として簡単なおにぎりやおかずを用意しました。昨日はチーズたっぷり&カレー風味の甘辛大豆ミートのそぼろでおにぎりにしてみたのですが、これが結構おいしかったようで(笑)

おにぎりにシュレッドチーズをいれてアレンジするのは、我が家の定番ですが(みなさんもチーズおにぎりは楽しまれますか?)、この「ミモレット」というチーズがあるとそれをすりおろしておにぎりにします。

さて、みなさん「ミモレット」というチーズはご存知でしょうか?
熟成したものはその深いオレンジ色と凝縮された旨味から「からすみのような」と表現されるチーズです。

このチーズを一躍有名にしてくれた人がいます。
森元首相です。

2005年8月6日夜に内閣総理大臣小泉純一郎が、衆議院解散回避の説得のため総理官邸に訪れた前総理の森喜朗に振舞い、森が「干からびたチーズ」と称した。
Wikipediaより

「干からびたチーズ」は実は高級チーズだった、というオチなのですが、まだまだこの頃は今以上に知られていないチーズ、森元首相のおかげで一部の食料品店では品切れになるほど人気がでたとか(笑)

さて、こんな珍事件で覚えている人もいらっしゃるかもしれませんし、もちろん、チーズがお好きな方ならお馴染みのチーズかと思います。
でも、そうでない方も、スーパーでも最近ではミモレットが100gポーションくらいで売られていますので、ちょっと探してみてください。オレンジ色がポイントです。他にもオレンジ色のチーズもありますが、「ミモレット」です。


若いものはソフトで軽い味わいで、そのままパクパク美味しいのですが、今回に限っては是非熟成タイプ(12か月~)をぜひ選んでみてください。熟成が1年以上もなると、表皮がクレーターのようにぼこぼこと穴があき、粉がふいてくるのも特徴です。この見た目で食べようと思う人はほとんどないと思いますが、この皮は外してくださいね。

ちなみにこのミモレットの皮を作るのは「シロン」というコナダニ。

「えっ!!ダニなの???」

とびっくりされるかもしれませんが、人を刺すダニとは全く違うものなのでご安心を(笑)シロンはカビによる脂肪の分解を防ぐとともに、表面積を増やして水分コントロールしてくれます。そしてこのミモレット独特の旨味を作ってくれるのです。

ちなみに、この皮は先に外したほうが賢明です。まな板にぽろぽろと粉のようにおちてくるのでチーズが汚れてしまいますから。


さて、この熟成ミモレット。
からすみのような、と言われるように濃厚な旨味を持っています。水分も抜けていきますので塩味も強めです。このような味わいですので、おつまみにするならこのままブロックに小さく砕いて、それをかじりながら、日本酒なんていかがでしょうか。そして、和食にも合わせやすいチーズです。


さて、日本酒もいいですが、今日は健全におにぎりアレンジでいきましょう。

この熟成ミモレットを細かく削ってあたたかいご飯に混ぜ込んでおにぎりでどうぞ。これだけでは味わいがぼやけてしますので、塩こぶと混ぜたり、あるいは鰹節と少量のお醤油を垂らすのもいいですね。チーズは「ミルクの鰹節」なんていわれるほど、旨味成分であるアミノ酸がたっぷり含まれていますが、この熟成ミモレットはそれがぎゅぎゅっと詰まっている感じです。

色もあざやかですので、見た目もかわいらしく、そしてこれだけでたんぱく質もとれる栄養満点のおにぎりであり、そして旨味爆弾!子供達にも人気ですが、お酒のしめのおにぎりにもピッタリなので、ホームパーティの時は小さめにつくってつまめるようにしておくと喜ばれますよ。

色もきれい!


パーティといえば、
以前は自宅教室でも定期的にチーズパーティーを開催していました。
夏のパーティーで出したズッキーニのカルパッチョは、このミモレットでアレンジしたもの。レシピと呼ぶほどの作り方はないのですが、皆さんが「わぁ~きれい!!」と歓声をあげてくださり、「おいしい!」とほめていただき、作り方をきかれた一皿になります。


皆さんで乾杯!チーズプラトーやチーズアレンジ料理でおもてなし


全く手が込んでいない一皿ですが、ミモレットがいい仕事してくれてます。


本当に簡単すぎてごめんなさい。
でも華やかだし、とってもおいしいのでぜひお試しを!

【ズッキーニとミモレットのカルパッチョ】
(材料)
ズッキーニ
熟成ミモレット
美味しいオリーブオイル
美味しい塩(粒のものがいいですね。我が家はカマルグの塩)
コショウ

(作り方)
輪切りにしたズッキーニをお皿に並べて、ミモレット、オリーブオイルをかけて仕上げに塩をぱらり。コショウはアクセントに。今回は酸味をあえてくわえていませんが、お好みでどうぞ。

あっ、こんなに仰々しく書くほどでもなかったですね(苦笑)

さて、ここでポイントは素材が命の料理なので、ぜひ美味しいオリーブオイルなどでお試しくださいね。

オリーブオイルと言えば、最近の私のお気に入りはこちらです。
クイーンズ伊勢丹さんのPBブランド。友人がスペインでこのオイルに関わっているので、教えてもらったのですが、、、

スペインMONVAのオリーブオイル

「これ、すごいね!値段と味のバランスがおかしい(笑)瓶ボトルでもっと高めで売れるのに。」と夫に言わせたオリーブオイル。
スペインでトップ10~20に入る有名な老舗オリーブオイル農家さんから直接契約して買付ているとのこと。高品質ながらお得なお値段設定は嬉しい限り。

先月購入したのですが、この値段でこの品質!ということでもう浮気ができなくなりました。とはいえ、クイーンズ伊勢丹さんまで行くのもちょい面倒なので、便利なオンラインでまとめ買い。
もし気になる方がいらっしゃれば、一度お試しあれ。

クイーンズ伊勢丹ネットショップ / エキストラバージンオリーブオイル (queensisetan.com)

もちろん、おうちの美味しいオリーブオイルがあればそちらでお楽しみくださいね。


こちらはお野菜のカルパッチョでしたが、もちろんお魚にも!先日は夫の誕生日に、前菜の一つとして鯛のカルパッチョをつくりました。仕上げに熟成ミモレットをぱらりとかけるとアクセントと、旨味の相乗効果でまた違った表情に。これにはスパークリングワインを合わせて楽しみました。
他にはグリーンのサラダに振りかけると色合いがとってもきれいでおいしいですし、パスタにもいいですね。パルミジャーノのかわりにもどうぞ。


こんな具合に、熟成ミモレットは「旨味の強いミルクの鰹節」という位置づけで、色々なお料理にちょい足ししてみてください。たったそれだけで格別な味になりますよ。


若いミモレット掘ってみました(笑)


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