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キックボクシングのOFGはやめなさい Ver. 1.1

Ver. 1.1:  何度でも警告するを追加しました。2022年8月25日。

何度でも警告する

この記事を最初に書いたのは2021年4月。キックボクシングではぱっとしない選手達を中心に、オープン・フィンガー・グローブを使用した試合がRISEで行われている。選手生命を掛けた必死の気持ちがファンに通じ、YA-MANや山口兄弟が大人気を博している。予想に反して崖っぷちの選手達は命懸けの積極的な戦いを見せ、ファンを惹きつけた。グローブが小さい事でディフェンスが難しくなり、先に当てた方が有利だと言う事がはっきりしてきた。朝倉未来が主催するBreakingDownと共通する、アグレッシブな展開が一部のファンを掴んだようだ。

ただ、最初に書いた懸念もほぼ当たっていた。その中で最も危惧していたのがサミングやアイポークによる目の負傷だ。2022年8月の大会では指が目に入って中断、そこまでの判定でひっくり返っている山口侑馬選手が勝ちと言う、何か釈然としない結果となった。あれは無効試合にしたほうが良かったのでは?

それに山口侑馬選手は目に指が入った痛さで大声でわめいていた。これまであまり見たことの無い凄惨な光景だった。僕は眼球が破裂して出血する光景を想像してゾッとした。護身術の空手なら、目潰しは主力の手技であり、そのための稽古をする。殺し合いでも起きない限り、使う事のない技だ。

これと同じような状況が、スポーツの試合で起きてしまう。キックやボクシングは大きなグローブを使用しているが、親指の部分だけがナックルの部分から分かれている。ボクシングでは故意にこの親指の部分を相手の目に入れる反則をする選手がいる。サミングと呼ばれる。

大きなボクシンググローブでも親指部分で目を突けば事故になる。ましてやオープン・フィンガー・グローブ(OFG)は指が全部露出している。故意ではなくとも指で目を突く事故が起きる可能性は高い。

OFGでやることの意味はディフェンスより、オフェンスのアグレッシブさを出す事で、試合に活気を持たせる点にある。小さなグローブではディフェンス技術を磨くより、オフェンスに力を入れるほうが演出の面からも戦略の面からも有効と判断される。でも小さければ良いなら、指を露出する必要はどこにあるのだろう。

ディフェンスを難しくさせ、当たり易くするだけなら小さなグローブを使えば良い。ナックルの部分が小さいと、やはり眼球に直撃すれば事故にはなるからこれもあまり推奨できないが、指が刺さるよりはまし。

とにかく一刻も早く対策を行わなければ、必ず事故は発生する。もし失明事故が起きたらRISEはどうするのだろう?予想できませんでしたとは言えないでしょう。十分予想できた事です。このまま放置して、重大事故が発生した場合、RISE伊藤代表は業務上過失傷害ではなく、傷害事件に加担したと判断される恐れさえある

新しいグローブを開発するなり、一時休止して対策をするなりして欲しい。事故が起きてからではRISEの存続も危うくしてしまう。

目に指が入る

総合では故意ではないアイポーク ( Eye Poking) が度々起こる。危険だし、ただでさえ金的中断が多い今日のキックで、サミングやアイポークでの中断はやめて欲しい。MMAは打撃だけの展開では無いので確率的に事故は減る。

ルールを細分化する意味が無い

共通ルールで盛り上がれば選手層も厚くなり競技が栄える。ルールを細分化すれば選手層が薄くなりつまらないカードが増える。団体間の幻想も生まれない。

技術体系が変わる

大きなグローブがあるからこそガードの技術があれば接近戦で打ち合いができる。しかしグローブが小さくなればリスクが増し打ち合いは減る。寸止め空手や総合のような打撃になるだろう。

KOが減る

グローブが小さくなっても質量が変わらなければ当たりやすくなる分だけKOが増えるのだが実際にはそうではない。グローブが軽くなる事で衝突エネルギーは減る。重心移動や遠心力を上手に使用したフックでのKOが減る。

つまらない展開が増える

これは総合を見れば分かる。パンチのガードが難しくなるので打ち合いを避け、遠い間合いの展開が増える。
パンチの威力も減るので見ていてつまらなくなる。

グロテスク

残酷ショーを観たい人も一定数いる。しかしスポーツが観たい人は離れて行くだろう。それに海外では、そうした好みの人は素手のボクシング大会がある。運が良ければ、手を骨折しなくて済むだけの残酷ショー。

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