できあい晩酌
今宵も私は酒を飲む。
元気があっても元気がなくても、疲れていても疲れていなくても。飲むことに理由などない。あるのは、酒を飲むという事実だけ。
晩酌（ばんしゃく）とは、夕食時など、夕方から晩の時間帯に飲む酒のこと、または、そういった時間帯に飲酒する習慣のことである。
家族だんらん。
皆で食卓を囲む日。取り立てて、何を話すでもない。でもそこに、みんなが揃うことが尊いと思うようになったのは、いつ頃からだろうか。息子たちが小さい頃は、食事の内容に気を遣い、食べ物や飲み物をこぼさないかどうかに気を払い、誰かが残したものを慌てるように口に運んでいた気がする。しかし、今やそんなことはない。大きく育ってしまえば、食事の質はこれまでの食事でなんら問題がないのだろうということがわかり、何を作ってもよいと思うようになった。何かをこぼそうとも、彼らは自分で片付けるので、ハラハラする必要もなくなった。息子たちはいつの間にか、自分のことを自分でできるようになった。すなわちそれは、いつかここを旅立つことを暗示しているようでもある。
その日は色々と用事があったので、晩ごはんはできあいのものを買って食べた。最近はどこのスーパーも、お惣菜コーナーが充実しているなと思う。自分で作った方が安いのかもしれないが、手間暇にかかる工賃を差し引くと、決して高いものではないと思ったりもする。料理は好きだが、慌てて料理をするのは好きではない。簡単に安く美味しいものが食べられるなら、たまにはそれもいいと思う。あまりに安いのも、心配にはなるけれど。
食べたことのないものや、エンターテイメント性のある食事に惹かれてしまう。チーズソースをつけて食べる唐揚げに、ケジャン。
「なにこれ〜」
「おいし〜」
とワイワイ話しながら食べた。夫はケジャンをいたく気に入っており、ケジャンを見つけたら毎回買おうと心に決めたようだった。チーズソースつけて食べる唐揚げは息子たちに好評で、うまいうまいと喜んで食べていた。どちらも私が作ることはないので、私も美味しくいただいた。
ひとしきり食べて満足してきたところで、冷蔵庫から新たに仕入れてきたビールを取り出す。限定と書かれていたビール。夏っぽいパッケージがかわいい。こちらも美味しくいただいた。
美味しいものは、体を元気にしてくれるだけでなく、心も元気にしてくれる。ほどよい飲酒とともに美味しいものを口にすると、からっぽになったガソリンが満タンになっていくような気がした。
そして、私はできあいのものを食べながら一つ感じたことがある。
ゴミは増えるけど、洗い物が少なくていいなぁ、と。
夏の連続投稿チャレンジにチャレンジ中。
せっかくだし補足してあった、 #今日の晩酌 で連続５記事書きます！今日で５日目！
お付き合いありがとうございました！
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