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私の生理痛の痛みを表現すると、このようになります。

山根あきらさんの記事で、生理中の痛みを男性にも分かるように表現してほしいと書かれていた。

これは、すごく大事なことだと、私は思った。

痛みというのは、非常に主観的なものでわかりにくい。生理痛に関しては、個人差も多い。なんだかんだ、毎月耐えられているという事実もある。だからと言って、配慮が不要というものでもない。

"知っている"と"知らない"とでは、対応に差が出てくるように感じた。私は男性にも、"知っていて欲しい"痛みだなと思った。

私は、生理痛が軽い方だと思う。ひどい人は、起き上がることも難しく、仕事にも来られなかったりする。さらには、腹痛や頭痛だけではなく、メンタル面にも影響がある。以下は、あくまで「私」の一例だということを踏まえて読んでいただきたい。


腹痛の場合


それは、突然にやってくる。
まずは、へそのあたりに違和感を感じる。そして、それを追いかけるように痛みがやってくる。

ぎゅうううううううぅぅぅぅぅぅぅ。

へそを中心に、内臓を絞られるような痛み。
例えるなら、中学生男子が「オレ、一滴も水を残さずにぞうきん絞れるぜ」と、力任せに雑巾しぼりをするように、へその内側の内臓を誰かが絞っている状態。

やめて、やめて!痛いって!

と声に出したいところだが、実際には痛すぎて「う」とか「はっ」とかしか言えない。声が出ない。

へその辺りを抑えると、血の気が引いているのがわかる。腹を出しっぱなしで、エアコンの下で寝ていた時のように、ヒヤリと冷たい。

腸がぎゅるぎゅると、悲鳴を上げる。
額には脂汗が、じっとりと滲む。

やばい、やばいぞ、これは。

そう思った瞬間、腸内の中身が絞り出され、一気に肛門付近に到達する。

やばい!漏れる!

私は腹と尻の穴を抑え、息も絶え絶えにトイレに駆け込む。ゴーゴーヘブン。私に天国を見せてくれと願いながら、便座に座る。そして、一気に出す。

うんこ(下痢)が間に合ったと安堵したのはいいが、腹痛はおさまることを知らない。中学生男子は満足することを知らないのだ。これは私と中学生男子の根比べである。耐える私と絞る彼。雑巾しぼりの力は、DAN・DAN弱くなっていく。

「もう、これ以上出ないって」

私は大きくため息を吐く。
激闘は、2時間程度は続く。その間、寄せては返す波のように、腹痛は繰り返される。額には脂汗と疲労が滲んでいる。顔は5歳ぐらい老け込んでいる。


頭痛の場合


それは突然にやってくる。
ズキンと血管が波を立てて疼く感覚。左側のこめかみに痛みが走る。

意識が全て、左のこめかみに集中する。全集中 こめかみの呼吸。痛みが次第に大きくなる。ズキンズキンと緩やかだったリズムが、ズキズキと速いリズムを刻みだす。

時折、ぎゅううと何かに頭を締め付けられる。こめかみにボルトをねじ込まれるような、そんな感じ。そして上手く入らなかったら、叩きつけられるような。私はフランケンシュタインじゃない!と叫びたくなる。

あまりの痛さに、吐き気をもよおす。
「どうしたの? 大丈夫?」
と尋ねられても、表情を歪めて声にならない声で「み、水」と伝えるくらいしかできない。

私はすぐさま頭痛薬を流し込んで横になると、薬が効くのを静かに待つ。額には脂汗と疲労が滲んでいる。顔は5歳ぐらい老け込んでいる。





うまく伝えられただろうか。

とにかく、生理痛は辛い。上記は、私の本当に酷い時なので、毎月ということではない。でもきっと、毎度コレに耐えている人もいるのではないか、と思ったりもする。

腹痛や頭痛以外にも、貧血やイライラ、腰痛、めまいなど、自分でコントロールできない症状が、次から次に現れる。

月の半分くらいは体調悪いんじゃないの? みたいな。

40歳を過ぎてからは、生理痛はそこまでひどくないけれど、プレ更年期や更年期障害というものを感じるようになってきた。

朝起きて、体調がいいと思える日は、ほとんどない。

職場で同年代の人と体調不良を共有して、自分だけでないことに胸をなでおろす日々が続いている。他の病気の可能性もあるので、安易にホルモンバランスによる不調と、解決するわけにもいかない。

自分の体を観察し、体調を整え、体も心も可能な限り健やかに過ごすことが最優先と考えている。しかし、子育てや仕事など、生活の課題は山積みだ。

今回は女性の立場から、女性は大変だとアピールするような記事を書いてしまったが、男性は男性で別の大変さがありそうだな、と感じている。いつでも元気に見える人も、陰では努力を重ねていたりもする。

体も心も、替えが効かないもの。

誰しもが体調不良に陥るということを念頭に置き、持ちつ持たれつの精神で、お互いに配慮できるような大きな心を持ちたいなと思う。






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