オートミールを全消しするためのおやつ炊飯
冷蔵庫で、ハバをきかせているヤツがいる。
その名も、オートミール。
私はここ数年、毎日のようにオートミールを食べていた。食べ方は昼食のスープに混ぜるというもの。しかし、飽きた。もうオートミールはこりごりだ。
そう思い始めてしまったら、もうオートミールをスープジャーに入れることができない体になってしまった。そのため冷蔵庫に、ずっとオートミールが眠ったままになっている。冷蔵庫を開ける度に、目に入るオートミール。ちらりと私の左目の隅で存在をアピールしてくるオートミール。
いいかげん処理してしまいたい。
私は思いつきでおやつを焼くことにした。
手間もかからず、消費できるものがいい。
やっぱり炊飯器でバナナケーキじゃない?
バナナを潰して、他の材料と混ぜ合わせて、炊飯器にサラダ油をちょっと塗って、混ぜたやつを炊飯器に入れて炊飯ボタンを押すだけ。
炊飯器がピーピーと出来上がりを教えてくれた。
フタを開けると、あま〜い匂いが部屋中に漂った。
「なに? なに? 甘い匂いがする!」
リビングのソファーでくつろいでいた長男の鼻が、ピクピク動いた。
「ちょっと待ちな」
私は炊飯器をひっくり返して、バナナケーキを取り出した。包丁で8等分に切り分けた端から、長男がバナナケーキを持っていった。
表面は少しこんがり焼けていて、生地は重ため。ちょっとパサパサしてるかもしれない。
バナナは2本入れても良かったかなという感じ。バナナケーキというのがはばかられるほど、ささやかなバナナ。チョコレートは板チョコ1.5枚分入れたけど、こちらももっとたっぷりでも良かったかもしれない。
素朴な手作りおやつ、という感じの味がした。
まだ、オートミールはたくさん残っている。
全消しには程遠い。
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