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子連れ海外赴任でメンタル崩壊しかけた話

今日もサルタックゆるふわ日記を訪れて頂き、有難うございます。ジャカルタより、イトウネシア杏子です。

私は(日本での産育休を経て)先日、現職の任地であるジャカルタに、生後4ヵ月の息子を連れて戻って来ました。

その二週間後の夜中、

「もう無理ーーー!」

と、我が子に向かって叫んでいた自分がいました。

新しい環境のせいか、今までジーナ式で鍛錬した息子の調子が見事に崩壊し、ベッドに置くだけで毎回号泣、放っておくとひたすら泣き続ける日々が続き、夜中にも数時間泣き続けられた果てに出ていた言葉でした。

絶対大丈夫だと思っていた子連れ海外赴任

自分自身はこれまでも海外経験があるし(&ジャカルタだし)、自分の子もきっとすぐ新しい環境にも順応するだろう、と勝手に思い込んでいました。

しかし、現実はそう思う様にいきませんでした。

生後二週目から整えてきた我が子の生活リズムが一気に崩れ、寝れない、授乳も不十分、便秘、とにかくよく泣く様になり、ジーナ式神話も遂に崩れ去ったか、という絶望感でした。

そうなると、子どものことばかりが気になり、自分の生活も整いません。夫は今回一緒に渡航出来ない代わりに、夫の両親と共に乗り込んだものの、義両親にとっては初めての地で何かと分からないことが多く(至極当然!)、特に携帯含めたデジタル機器の扱い、ジャカルタでの生活に欠かせない各種アプリなどハードルが高く、何かと私主導。頼りにしていたドライバーさんも病欠、お手伝いさんも見つからず(インドネシアはレバランという休暇シーズンに突入、、)加えて、自分の携帯やPCにも相次ぐトラブルで、もうこの上ない負のスパイラル笑!

まずは子どものリズムを作るのが先決だと試みるも、苦闘は続きました。今までベッドに置けば自分で寝られた子が、いくらたっても泣き止まず。仕方なく、抱っこしたり、授乳したり、何とか寝かせようとあれこれ行うも、ベッドに置いた瞬間にまた泣き叫び。もう何かの病気にかかったのだろうかと心配になるレベル。それでも日中は義両親の助けも借りれますが、夜中は誰も頼れず一人で戦う日々が続き、ただただ辛く、先が見えなくなりました。

ストレスはどんどん溜まり、義両親や、今回一緒に渡航できなかった夫に向いていたり、迫ってくる仕事再開への不安、また同時に就活をしなければならない焦燥感に駆られました(JPOという立場で国際機関で働いているため、通常2年以内に国連での正規ポスト獲得をしなければならない)。

「このままだともうだめだ。。もう全てやめて、日本に帰ろうかな。。」
そんな思いもよぎりました。

0歳児の力

そんな絶望的な状況に瀕していたところ、、、

赤ちゃんは、しっかりと成長していたのです。

あんなに泣き叫び抱っこでないと寝られなくなっていた子が、ベッドに寝かせたままひたすらお腹ポンポンしてみると、寝たのです。。。(もっと早くこの技に気付きたかったぁぁぁ~~~苦笑)

それからは、以前のように、いや、よりスムーズに、自分で寝られる様になりました。

自分で寝られるということを、学習したのだと思います。

その後も、ベッドに置いた瞬間、泣きたいのをぐっとこらえて、自分で寝ようとした瞬間の我が子の顔は絶対に忘れません。

よくがんばったね、ありがとう、と心の底から思いました。

まだこの世に生まれてきて4ヵ月。どれ程のことを私は彼に期待してしまっていたのでしょうか。自分の都合に合わせて、彼のペースを考えず、無理させていたのかも、と思った瞬間でした。

育児と海外キャリア、と女性

以前も書きましたが、やはりこれは中々大変だと感じています。

育児だけ切り取っても、相当なこと。命を預かり、育てていく責任の重さ。特に第一子は何かと分からないことが多く戸惑いの連続です。(関連して、先日、こんな悲しい記事も読みました。誰にでも起こり得る産後うつの危険性、それ程に育児は周囲の支えが必要です。)

そこに、海外という自分が慣れ親しんだ環境ではない世界に子どもと共に飛び込み、一から生活を築いていく必要性。

そして、もし自分が男性だったら?パートナーは仕事を辞めて付いてきてくれる選択肢があったのでしょうか。自分自身の体と時間は、もっと仕事や自分のことに使えていたのでしょうか。

海外、また途上国を拠点とするキャリアを選択したがために、自分を、家族を大変な道に連れ込んでしまっているのでしょうか(空港で、夫から幼い我が子を引き離す瞬間の心苦しさ泣)。またその選択や環境が、子ども自身にとってもベストなのでしょうか。しかも自分が希望して選んでる道なので、家族に文句も言えません。

そんな思いがグルグル。

今もこのグルグルは消え去ってはいないし、来年どこで何をしているのかも分からない身分のため、不安はこの先更に大きくなっているでしょう。

より良い未来に繋がっている今

先が見えなくても、新しい環境に飛び込むことが大好きだった自分。でも、一旦家族、特に子どもを授かると、今までの自分の選択基準や考え方が変わっていくことに気づきます。

それは決して悪いことではなく、より自分の幸せな道を探すために必要なプロセスであるのは確か。

見えない将来に不安になった時こそ、自分の選択してきた道を信じ、今に集中することで、その先に繋がっていくんだろう、と思います。

そんな訳で(どんな訳?)、ようやく自分に与えられている今の環境に感謝が出来る余裕がうまれた2週間と少し経ったジャカルタ赴任記でした。

ここまでお付き合い頂き、有難うございました~!次回は、「JPO期間中に出産が出来るの?」というご相談をよく頂くため、その辺りの実態をもう少し詳細に書いてみようと思います。

ナマステー

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おまけ:哀愁漂う?0歳児の背中

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