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博士学生がフルマラソンに挑戦した話

みなさんお久しぶりです。山田哲也です。

先日ピッツバーグマラソンに参加してきました。
博士課程の友人とノリでフルマラソンにエントリーしてしまったので、初マラソンなのに、フルマラソンです。準備も含めてマラソンなかなか良かったので経験談を書いておきたいと思います。

準備期間
年明けから週2回は走る習慣をつけました。走り始めは外を1マイル走っただけで膝が痛くなるひどい有り様でした。小中高時代は、1500メートルを得意としていたのと、ケニア駐在時にはキリマンジャロの麓で走っていたので、気持ちでは走れるのですが、体が言うことを聞いてくれません。アメリカの食生活とデスクに向き合う毎日の研究生活のせいでしょうか、急には走れませんでした。ただ焦りは禁物。Youtubeで教えてもらった3−4ヶ月でフルマラソンを完走するためのトレーニングプランに沿って徐々に距離、スピードを上げていきました。まずは、ジムのランニングマシーンで走るのに慣れ、ある程度走れるようになったら外で走り始めました。大会の1ヶ月半前くらいからは博士課程の友人と週末に長い距離を走り始めました。TAや学会準備で忙しい時期だったのですが、かなりいい息抜きになりました。ピッツバーグマラソンの1週間前には20マイルを走り自信とある程度のペース感をつけました(1週間前は少し直前過ぎたかもしれませんが)。

スタートラインの様子

マラソン大会当日
ピッツバーグマラソンは毎年雨が降ると言われているのですが、今年も例に漏れず雨でした。スタートの10分前に本降りの雨、靴はぐちょぐちょです。ただ雨はレース中は止んだのと、気温がそこそこ高かったのでかんかん照りの晴れよりは良かったのかもしれません。スタート前は完走、あわよくば4時間切りを狙っていました。いざスタートラインへ。エントリー時に自分の実力を知らないままかなり早い予想タイムを書いたため、一般の部の中で一番早いセクションに配置されてしまいました。これが結果的にはプラスに働きました。レース開始後すぐスタートできたので、ごちゃごちゃに巻き込まれることがありませんでした。また周りのペースが早いので少し早めのペースでリズムに乗れました。ただ周りのペースは本当に早かったので、ついていくことはやめてペースの維持に努めました。
レースの半分くらいからは徐々にペースが落ちていきましたが、ペースは落ちるだろうと予想していたので焦らず走り続けました。20マイル時点でさすがに結構キツくなってきたのですが、最初の早いペースの貯金のおかげで、ちょうどスタートから3時間。残り1時間で6マイル強だったら頑張れるかもしれないと思い、ペースをできるだけ落とさず頑張り続けました。ちょうど沿道から妻の応援もあったので、あと少し頑張ろうと思いました。

沿道に向けて手を振る山田選手

このあたりからは自然とマラソンと博士課程の生活を照らし合わせながら走っていました。意気揚々と博士課程をスタートしたものの、研究テーマを変更したり、人間関係の問題があったりして、研究のペースやモチベーションが低下しているような気がしていました。ただそれでも博士課程を終えるために一歩ずつ前に進んでいるんだと気づくことができました。また沿道の声援に励まし続けられたことから、自分だけではなく、家族やお世話になっている人たちのおかげで研究ができている、とも気づくことができ、感謝の気持ちを抱きながら走り続けられました。ピッツバーグダウンタウンに戻ってきてゴールラインが見えると、タイムは3時間59分。残りの力を振り絞ってなんとか4時間以内でゴールできました。練習ではフルマラソンの距離を走ったことはなかったのと、タイムが予想よりもかなり早かったので、小中高の貯金を引っ張り出してなんとか走り切った感じです。小学生のとき、毎週末駿府城のお堀ランに連れて行ってくれたスパルタの父にも感謝しました。ただ無理をしすぎたのか、ゴールラインを越えてからは歩くのも精一杯。30メートルほど歩いて座り込んでしまいました。それでもゴールできた達成感で心は満ち足りていました。

最後に
ピッツバーグがマラソンが盛んなのか分かりませんが、先学期にTAをしていた授業でマラソン大会に出るんだよと話したところ、3人もの博士学生がピッツバーグマラソンにエントリーしていました。デスクワークが続く博士学生、運動は健康のために大事です。終わりが見えづらい研究と違い、マラソンは完走、目標タイムが見えやすいので精神衛生上も良いのかもしれません。心身の健康のためだけではなく、マラソン普通に楽しかったので、これからも趣味として継続して走り続けようかなと思っています。マラソン大会を目指して世界のいろんな都市に旅行に行くのもいいですよね。タイムを縮めて、ランナーの憧れ、ボストンマラソンもいつか走ってみたいと思います。
そういえば、以前博士学生の筋トレ習慣について記事を書きましたが、マラソンだけではあまり体重が落ちません。走った後の食欲は異常でむさぼるように食べてしまいました。あと注意点が一つ。マラソン大会前日の火鍋は避けましょう。レース中にトイレで火を吹きます(苦笑)。

レース後のチキンウイング

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