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山梨で国際協力を思う

こんにちは!サルタック理事陣がお届けするゆるふわブログへようこそ。すっかり日本の暮らしに落ち着きを放ち、ネシア感が若干薄まってきている?イトウネシア杏子です。

先日、私は畠山理事の新しい職場である山梨都留文科大学にお邪魔してきました。主婦をやっていると、時々仕事というものが無性に恋しくなります。子どもや家から離れた自分になれること、大人や社会との繋がりを持てること、何か自分はやっているという生産的な感覚が得られること、などが恋しくなる要因です。

そんな中、今回久々に、しかも泊まりで出張に出れるというのは私にとって日常から離れる絶好のチャンスでした。今回の出張の主目的は、畠山先生のクラスでゲストとして国際教育協力のお仕事とキャリアについての講義&学生さんたちとの交流だったのですが、山梨のこと、大学のこと、国際協力のことなど、ちょこちょこ感じたことをここに置いておこうと思います。

都留文科大学がある山梨について

山梨には、八ヶ岳エリアに時々、また学生時代には山中湖などに数回訪れていましたが、都留文科大学がある都留市のあたりは初めてでした。何と言っても新宿から乗り換えなしで特急一本で大学まで来れるアクセスの良さは魅力的だなと思いました。おまけに、車内Wifiつき!しかし、その特急である富士回遊は外国人観光客で溢れ返っており、車内カオスでしたが笑 指定席であるにも関わらず、謎の席陣取りを始める中国の方々、座れなかった人たちでごった返す通路、何故かその通路を一緒にかき分けてお手洗いに行かないか、と言われたり。。

そんなカオス列車の旅を経て、到着する都留文科大学駅ののどかなこと!駅前のおうどんとクリームあんみつも絶品!下手したら一時間に一本といった電車のペースも辺境感(言い過ぎ)を盛り立ててくれました。

また大学から更に30分ほど行くと、富士急ハイランドや河口湖にも行けてしまいます。ただ河口湖付近は、外国人観光客で溢れかえっていてどこここ?状態でした。恐らく富士山登山に行くグループと河口湖付近の散策をするグループが大半だと思うのですが、日本人観光客がほぼ見つけられないほどの外国人勢。その日は生憎曇が多く富士山が見られないにも関わらず、河口湖のロープウェイも長蛇の列でした。ロープーウェイにもすし詰め状態で乗車します。思わずこれほどの乗客がいたら、往復1,000円のロープーウェイは一日どの程度儲かっているのだろう、更にはこの暑い中行列に並び、すし詰め状態で到着した先には富士山が見えず、、のためかロープーウェイが止まった先の小さな売店はこれまた大繁盛。アイスクリーム売上金額でも相当なものかと察しました。

日本全体のインバウンド需要が上がっていますが、山梨にもこれ程の波が押し寄せていることには驚きでした。インバウンドビジネスが好調なこと自体は一見良く見えるものの、それに伴う物価高騰や環境への影響など、その地域の人たちだけではなく在住日本人にとってはこの先深刻な影響になり得ることを改めて実感しました。日本人が気軽に海外旅行どころか国内旅行も楽しむことが出来なくなる時代が、、まぁ、世界中の人たちが日本に来てくれること自体はとても嬉しいことですが、加速する円安を始め呑気にその状況を見てるわけにはいかなそうです。

そして、山梨と言えば、何と言っても富士山!?かと思いますが、私の母親は静岡県出身なので、小さい時から富士山は静岡というイメージが染みついていました。しかし、やはり山梨の方たちから言わせれば、富士山の表は山梨!と言う様に、両県の富士山を取り巻く議論は健在の様でした。

都留文科大学について

今回初めて訪れた大学でしたが、非常に良い大学だなぁと率直に思いました。まずは、前述の通り、アクセス。地方にありながら、都心へのアクセスが良い点。自然豊かな(良い意味で)何も無い環境で、勉学や友人との学生生活が送れること、でも刺激が欲しくなったらいつでも都内にも行ける距離。大学の施設も、エントランスにある建物や畠山先生の在籍する国際教育学科が入る建物は新しく、とっても綺麗で使いやすそうなビルでした。また、生徒同士や教員との距離感が近そうで、自分の出身の都内の大学とはまるで異なるアットホーム感がありました。公立なので学費も安価なことや、国際教育学科には北欧諸国の大学と交換留学制度があることなども魅力的でした。また何と言っても、在学生さんたちがとーっても真面目で優し~い子たちばかり!これもまた、どこかの都内某大学とは大違い、、

大学構内の写真を納め忘れたので、大学HPのリンクを参考まで↓

そんな大学にある畠山先生の研究室にもお邪魔。まだ新しいビルなので研究室もとても綺麗で、窓から富士山!は見られないけど、緑豊かな風景が望めます。そんなお部屋には、アフリカのどこかの国の衣装、桁がすごいことになっているジンバブエドル、世界各地からのお菓子(そのほとんどは新大久保から仕入れているとのことw)、ほぼすかすかの本棚、の中に突如置かれたマッスル本、そして極めつけは授業前後に畠山先生が茶葉から入れてくれる本格チャイ!といった国際協力の現場感が溢れているとても居心地の良い研究室でした。

綺麗な研究室と名物チャイを淹れる畠山先生。

大学でのゲスト講義はこれまでも色々と行わせてもらっていたものの、コロナや海外のため、オンライン形式がほとんでした。そのため、対面でしっかり90分というのは、新鮮でした。やはり対面の方がやりやすいですね!90分は長いなと思っていましたが、始まってみると色々と話したいことが溢れてしまい、あっという間でした。

夜も学生さんとの懇親会を開いて頂き、色々と語り合いました(と言うか気付けば年の差20歳くらいなる自分が一方的に話す会w)。遊びたい盛り?であろう年齢に関わらず、膨大な単位取得や課題、進路や学業など悩みが多い学生時代、それに加えて希望を持てない日本社会の現状、など改めて自分が呑気にやっていた学生時代より遥かに難しい時代を生きているのだなぁと、
彼彼女たちの将来を勝手ながら憂いました。

自分時間!と思いきや?

しかし、こうやって一人で行動できる有難みを久々に味わっていた今回の出張でしたが、気づくとそわそわしている自分もいました。最初は子どもがいない解放感から、スキップしそうなくらい(実際してたかも)身軽な自分に浮かれていましたが、ふとした時に脳を駆け巡るのは子どものことでした。トーマストレイン号という電車が走れば、トーマス好きの息子に見せたい!という思いから、それを必死に激写していたり、宿泊施設の温泉で他人様の男の子を見ては勝手に自分の息子を重ね合わせて感慨深くなっていたり、息子の無茶ぶりに翻弄されないよう早めの行動癖のせいで、つい予定時間より早く行動しすぎていたり、、物理的に離れていても、精神的に息子から離れるのはきっとこの先出来ないんだろうなぁと実感しました。

これぞ都留名物?トーマストレイン号!

新たな国際協力のかたち

そして今回の出張で改めて感じたことは、自分より若い世代、特に日本の女性を応援したいということでした。大学生までドメドメに育った私、決して学業成績は誇れるものではなかった私、国際協力への転身も30歳を超えてから。そんな私でも、国際協力の現場で楽しく仕事が出来たこと、憧れのユニセフという機関でも働けたこと、だから意志があれば必ず道は開けるということをこれからも後世に伝えていきたい、と思いました。

今は自分は国際協力の現場からは離れているものの、若い人たちの力になることや自分の息子やその周りの環境を少しでも良くしていくことが、今の自分なりの社会貢献なのかもしれない、と考える様になってきました。今後仕事として何をやるかはまだ定まっていないものの、何らかの形で後世をサポートしていきたいということと、密かに気になっている北欧発の成人教育(フォルケーホイスコーレ)が私の今の関心ごとに益々なりました。

ということで、是非皆さまも機会があれば山梨都留文科大学へ!きっと畠山先生が美味しいチャイを淹れて迎えてくれることでしょう!

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