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鼻歌を歌いながら味噌汁が作れるとQOLが上がる(気がする)

先日、やる気が出ない、頑張る余力がないときを乗り切る手抜き料理について書いた記事(「頑張れない10日間のための頑張らない料理ルーティン」)で、COOKDOや市販のカレールゥのように、箱に書いてあるまま作ればいい、思考の必要がないレパートリーがあるといいという話をしました。

頭を使わなくてもいいという意味では、簡単で、ルーティン化できて、毎日出しても飽きられにくいような料理を1つ、手札に加えておくと便利です。日本人の食生活においては、例えば味噌汁がそれにあたるのではないでしょうか。

味噌汁は何かと便利

味噌汁は1人暮らしのときにはそこまでありがたくなかった(普通の鍋で1人分だけ作るのは難しいし、2日目はあまりおいしくない)のですが、2人暮らしをするようになってからは、片手間に作れると便利な料理だなと思うようになりました。

まず、高頻度で出しても飽きられにくいこと。他の家ではどうか分かりませんが、私の実家では同じ「味噌汁」という名前でも具を変えれば違う料理であるという認識のもと、ほぼ毎日のように味噌汁が出ました。昨日はわかめと豆腐の味噌汁、今日はナスと油揚げの味噌汁、明日はキャベツと玉ねぎの味噌汁、という具合。うちの味噌汁は煮物かってくらい具沢山だったので、具が変わるとつゆの味も随分変わったんですよね。定食屋や食堂などでも、おかずは日替わりだけど必ずお味噌汁がついてくる、というところは結構ありますし味噌汁なら毎日でも気にならないという人は割と多いのではないでしょうか。

具が違っても作り方はほとんど一緒なので、慣れてくると頭を使わずに、他のおかずの片手間で作れるようになります。同じ工程で毎日1品、ルーティンで作れるのは脳のリソースを食わないので余裕がないときにはとてもありがたいです。

それから、これさえあれば白米が食べられるというのもありがたいポイントです。おかずがコメに合わないものばかりでも、味噌汁があればコメは食えます。また、おかずが冷たいものばかりのときに、お味噌汁があるとちょっとホッとします。タンパク質が足りないなと思ったら豆腐や油揚げを入れればいいし、野菜がしなびかけていたらそれを入れればいい、そういう調整役としても活躍する料理です。

頑張らずに味噌汁を作る

出汁を引くところからきちんと作るお味噌汁はまぁそれはそれで確かにおいしいのですが、そこまでしなくてもそこそこおいしいお味噌汁は作れます。

あくまで頑張らずに、「なんかちょっと足りない気がする」「できれば1品温かいものが食べたいけど頭使う余裕ないな」「今日はお惣菜で済ませたいけど、冷蔵庫のしなびたネギが気になる」というときに、片手間に作れる味噌汁ルーティンを体に叩き込んでおくと、ちょっとだけQOLが上がります。

手順はこんな感じ。(2人分の場合)
・鍋に水を300mlと顆粒だし小さじ1/2ほど入れて火にかける。
・沸かしてる間に材料を切って鍋に入れる。
・具を煮ている間に冷蔵庫から味噌を小さじ2杯ほど取り出す。
・具が煮えてきたら味噌を溶く。
・仕上げに溶いた味噌を投入して火を止める。

具によって入れるタイミングは多少変わりますが、基本的な動作は一緒なので、慣れてくると他の料理を作る合間にパパパッと作れるようになります。他の料理がパパパッと作れるようになるよりも使用頻度が高い分お得です。

なお、水300mlは計量カップで測ってますが目盛りまできちんと見ていないのでガバガバです。それでも一応、適当でもいいから測ったほうがその後の調味料の適量がわかりやすく、味見をしなくても確実に味が決まるので、私は測ったほうがむしろ面倒が少なくていいなと思っています。(味見や調整は頭を使うので、頭使いたくないときには避けたい)

「料理上手は計量カップや計量スプーンなんて使わない」的な意見を耳にすることもありますが、私は「安定して確実に美味しく作れる=余計な手間がかからない」という観点から、計量カップや計量スプーンを多用しています。水を汲むだけなら洗う必要もないですしね。まぁこの辺はお好みで。

味噌の計量は、味噌パックから小さじ2杯分(10ml)の計量さじでガバッとすくって取り出しています。小さじ2杯分の計量さじは、百均の大さじ小さじセットに入っていたものですが、とても重宝しています。

具は余っているもので適当に

私は、わかめと油揚げの味噌汁が好きなので、この二つの具は常備してます。わかめは塩蔵や乾燥のものであればかなり日持ちするので常備しやすいです。油揚げは1回分ずつ切って(2人分なら1/2枚)冷凍庫で保存して、使うときには半解凍のままザクザク切って煮ながら解凍すればOKです。これでいつでも自分好みの味噌汁が作れる=簡単に自分のご機嫌を取れる。自炊はちょっと面倒かもしれませんが、自分好みのものを自分好みに作れるという点は素晴らしいです。

豆腐が余っていたら、油揚げの代わりに豆腐の味噌汁になります。保存性という意味ではお麩もいいですね。お麩は小麦粉のグルテンというタンパク質を主原料とした加工食品。炭水化物のように思われがちですが、れっきとしたタンパク質源です。豆腐も油揚げもお麩も、温まりさえすれば食べられるので、入れるタイミングは適当で大丈夫です。

野菜が余っていたらわかめの代わりに野菜を入れます。ネギ、ニラ、玉ねぎ、キャベツ、白菜、きのこ、ナス、かぼちゃ、オクラ、大根、かぶ、人参、ごぼう、ほうれん草、春菊、アスパラ……etc. まぁ割と何でもいけるので半端に余っている野菜やしなびそうな野菜はとりあえず味噌汁にしてみます。根っこのものは火が通りやすいよう薄めに切って水のうちに入れる。それ以外のものは沸騰してから加えて適当なタイミングで火を止める。多少早くても遅くてもまぁだいたい食べられます。

具の量はたっぷり。お上品に具が浮くようなお味噌汁ではなく、この一椀でもしっかりたんぱく質や野菜を摂るぞという気持ちでしっかり具を入れると、具によって味わいも変わって飽きにくいような気がします。

ちなみに飽きにくいという意味では、味噌を2種類くらい(淡色味噌と赤味噌)常備しておくと、適度に気分が変わって良いです。昨日は淡色味噌、今日は赤味噌、明日は合わせ味噌、という具合に。味噌は冷凍庫で保存すると相当日持ちしますし、塩分濃度が高いので完全には凍らず、冷凍状態のままスプーンですくえます。

よき味噌汁ライフを!

夏は冷たいものばかりになりがちなので、たまには温かいものを食べるのもオススメです。パパパッと作れて冷蔵庫の在庫処理もできる味噌汁で、胃袋を温めてはいかがでしょうか。

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