オリーブとオリーブオイル
オリーブの木はサルデーニャの風景の中に於いても大切な要素で島の平野部や
丘陵地帯の多くで、確かな特徴ある象徴のひとつとして見受けられます。
現在のオリーブ、またオリーブオイルが出来る前は野生のオリーブやレンティスコ(ニュウコウジュー乳香樹:ピスタチオの仲間で樹脂を香料として用いられた)が
使われており、島に残った野生のオリーブの木は常に自然発生的に島で育ち(中に
は何世紀も経った大きな木もある)、時を経て、オイルの製造にふさわしい実の
基として成長してきました。
サルデーニャ島で生存してきたのは偶然ではなく、島の形態、気候がオリーブの成長にふさわしいものだからです。サルデーニャのオリーブ栽培者は毎年60,000トンものオリーブを採取し、その多くはオイル作りに使われます。オリーブオイルを作っているのは島の南に位置し州都があるカリアリ地区、北西のアルゲーロ~サッサリ地区、それと並び中西部のフェルー山の麓地区や内陸部のヌオーロの一部の地域では特色あるものが作られています。
島の南の方ではオイル以外に使われるオリーブの栽培も増加しており、テーブル
オリーブなど、高い品質を誇っています。
島の伝統的なオリーブオイルの作り方は手仕事で、昔はオリーブ畑を耕し、実を
摘むまでに木を育てるのは女性の仕事でした。丁寧に摘まれたオリーブの実は
測量され、動物に引かせた粗面岩や花崗岩でできた碾臼で挽いていました。
サルデーニャのオリーブオイルと言ってもいろんな種類があるんですが、全体的な
特徴としては、黄金色~緑色で苦味を含んだデリケートでフルーティな味わい、
ピリッとしたノドごし(例えるのが少し難しいですがいがらい感じ…とでも言うんでしょうか)があります。
また、あるものはアーモンドの香り、あるものはアーティチョークの香りが後に
残り、サラダに、ソースに、また、海の幸にも大地の幸にもよく合います。
オリーブオイルはイタリア、サルデーニャの食卓には欠かせないですよね。