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カバンに入りきらなかった冷凍ピザ

午後15時、彼の職場までランニングがてらついて行くことを思いついた。 彼は自社製品のシェア電動スクーターでスイスイと私のずっと前を走ったり、後ろについて私がヨタヨタ走るのを眺めては私の手の振り方をわらう。 一番暑い時間に走ることを決めた自分を少し責めたけれど、私には外に出て冷凍ピザを仕入れるという任務があったのだ。どうせ暑いなら、汗をドップリかいた方がいいじゃないか。 途中で折り返して彼と分かれてスーパーに向かった。私はこの国のスーパーが苦手だ。買い物しながら自分でバーコ

    • 盗み聞きができない暮らし

      数年連れ添ったパートナーを訪れて、私はしばらくの間エストニアの首都、タリンに来ている。 しばらく現地からのリモートワークを許可してくれた会社には頭が上がらない。 仕事を終えて旧市街にあるレストランのテラスで食事をしているとき、店員さんの知り合いと思しき女性2人組が私たちの隣の席についた。 大きな声でぺちゃくちゃとエストニア語で喋りはじめた彼女たちを横目に、ぼくたちには理解できないから不思議と気にならないね、と彼が。 納得する反面、カフェや電車で女子高校生やマダムたちの会

      • 2021年、デザイナーとして転職をする

        2年前、2019年春、商学部5年生の私は人生で最も大切な決断のうちのひとつをした。 いくつか企業から内定をもらった中で、戦略コンサルタントでも、エンタメプロデューサーでも、デジタルマーケターでもなく、「デザイナー」として就職することである。 大学2年生から独学でイラレを学び、小さな声で「あの…わたし一応デザインできます…」とつぶやいてはバイトでグラフィックやWeb制作の小さな仕事をいただいて、「ふうつのデザイナーならどうするのだろう」という不安いっぱいの中アウトプットをして

        • Coverletterと戦う日々

          転職活動中のわたしです。 なぜ、私がエストニアとヘルシンキで現地採用を目指しているかはさておき、海外就職では一般的なcoverletterが、なかなか書けなくて困っている。 Coverletterとは? 求人を出している起業へのラブレターです。「私はきっとあなたの会社にこんなバリューを発揮できますよ」「あなたのプロダクト大好きです」などを語ります。 ここ一週間で2本、coverletter を書いて、今週末に2本、書きたいと思っていた。だがこれが全然完成しない。一日一本

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