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えっ!?満月の日はお休み?1月28日はポヤデー。| アーユーボーワン!光輝く島、スリランカ #2

「アーユーボーワン!光輝く島、スリランカ」では、スリランカのお国柄ー文化や習慣、観光などのスリランカ情報を自称・広報大使サライラサイがお届けします。

今日はまだシリーズ2回目ながら、少々マニアックな話題を。

満月の日は、要注意!

スリランカ滞在中に、知らなかったら「オーマイガ」となる日。
それがポヤデー

「ポヤデー?なんですか、それは」

スリランカでは毎月1回、満月の日が祝日となりこれがポヤデー(Poya Day)と呼ばれます。仏教由来の祝日で、この日は不浄の活動が一切禁止されています。不浄の活動とは、経済活動(仕事)や飲酒、肉食など。これらを断ち、寺院に参拝します。

旅行客に最も影響があるのは、お酒が飲めないことでしょうか(笑)
スリランカ全土の酒店が閉まるほか、レストランやホテルなどでもお酒の販売、提供が禁止されます。旅行客であっても、仏教徒でなくとも、ポヤデーに人前で飲酒すると法的に罰せられます。写真はゴール市内の酒店(スリランカのお酒事情エトセトラは、別の機会に)

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ポヤデーの禁酒話には呆れた「あるある」もあり…なんとポヤデー前日の酒屋には行列ができます。飲み溜めでしょうか…なんだか矛盾しているような気もしますが?

もちろん精肉売り場もクローズ。お酒や肉食以外にも「午後は固形物を食べない」「歌や踊りを慎む」「きらびやかな格好を慎む」「豪華なベッドや椅子の使用を慎む」など禁忌事項がいろいろとあります。

ポヤデーには、何をするの?

読み解くと、ポヤデーは「煩悩」を断つ日。
「煩悩」とは、心をかき乱す妄念や欲求や要求のこと。お金への煩悩を断つ=仕事をしない、殺生をした食べ物を摂らない=肉食禁止、お酒で心を乱さない=アルコール販売・摂取禁止、自分を飾り立てない=きらびやかな服は着ず、白い服を着る。そして、お寺に参拝しましょう、ということなのです。

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スリランカは敬虔な仏教徒が多い国。ポヤデーでなくとも寺院に参拝して祈りを捧げる姿は日常的に見られる光景ですが、ポヤデーのお寺はいつも以上に賑わいます。

2021年のポヤデー

さらにマニアックになりますが、今年のポヤデーをご紹介。月ごとに名前がついています。仏教由来の祝日ですが、信仰にかかわらずスリランカの国民の休日です。

1月28日:ドゥルトゥポヤデー
2月26日:ナワンポヤデー
3月28日:メディンポヤデー
4月26日:バクポヤデー
5月26-27日:ウェサックポヤデー
6月24日:ポソンポヤデー
7月23日:エサラポヤデー
8月22日:ニキニポヤデー
9月20日:ビナラポヤデー
10月20日:ワプポヤデー
11月18日:イルポヤデー
12月18日:ウンドゥワプポヤデー

5月のポヤデーは2日間あります。このウェサックポヤデーは特別で、ブッダの生誕/悟り/涅槃の日でもあるため「ウェサック祭り」としてスリランカ全土で盛大に祝われるのです。

お祭りが近づくと、Kuudu(クードゥ)と呼ばれるランタンが家の軒先や店先に飾られます。写真は友人の息子さん作。

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また、街中ではDansala(ダンサラ)と言って飲食物の無料配布が行われ、長蛇の列ができます。会社や商店、また個人単位でも行われ、無料で飲食物を配布、つまり施しをすることで徳を積むことができるという仏教ならではの考え方に則っています。

もっとも、2019年は同年4月に起きた同時多発テロの影響で縮小、2020年は新型コロナウイルスの影響で全土で外出禁止、とウェサックもこの数年は様変わり。
盛大なお祭りの光景が見られ体験できるのはまだ先になりそうですが、もしスリランカ滞在中にポヤデーにあたったら、それはラッキーかも。
ポヤデーに寺院に参拝したり、説法を聞いたりと貴重な経験になること間違いなし。「オーマイガ」とならず、ぜひスリランカンと一緒に体験させてもらいましょう。

さて、明日1月28日は2021年最初のポヤデー。日本もならって、ごゆるりと!?

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