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ホテルライクなインテリアの取り入れ方

米津玄師の新しいアルバムを聴いていた時、パーソナリティの女性が、彼の音楽には感性の厚みを感じると評していました。感性に添えられるたくさんの表現の中に厚みというワードが珍しく、耳に残りました。

さて、今回はホテルのインテリア要素を自宅に取り入れる方法をご紹介します。

カラーコーディネーション例

ベーシックカラーはベージュ。
柔らかい色合いのカーペットと織物柄の壁紙、漆喰風の天井にベージュが使われています。部屋全体の8割がこの色で構成されています。電球の色だけでなく、照明器具の選び方でも表情が変わるベージュは、インテリアのベース色として一番扱いが面白い色だと思います。

アソートカラーは、ダークブラウン。
デスクとTVボードはウォールナットのブラウン、3人掛けソファと1人掛けのパーソナルチェアは、光沢のあるチョコレートブラウンで揃えています。
ダークブラウンが、この空間では一番記憶と、印象に残る色だと思います。

2脚のパーソナルチェアのうち1脚は、黒地にゴールドの柄が織り込まれた貼り地のものを合わせています。この黒がアクセントとして、空間を引き締める役割を担っています。

例で挙げたように、リビング空間の色数を整えると、自宅をホテルライクな空間に寄せていくことができます。

ベーシック、アソート、アクセントそれぞれの分量は、80・15・5%をおおよその目安として考えてください。

照明計画の例

カーテンボックスの中に照明器具を入れ、カーテンの表面に上から光を落としています。
ダークブラウンなど濃い色のカーテンは、明るい色の生地に比べ光を吸収しますが、それでもまだ十分な明るさを確保することができます。

ダウンライト(埋め込み灯)を、並べた天井よりも眩しさを抑え、柔らかい落ち着きを持つ空間が生まれます。天井を見上げる寝室には、特に必要な機能です。

カーテン照明は、寝室だけでなく、LDKの大きく開いた窓に使っても効果的です。

またカーテン類は、プランや内装材が全て決まってからと、分けて考える方もいますが、間取りを考える段階から照明器具や家具と一緒に計画することが大切です。

ベッドの枕元に入れた照明は、アクセントクロスを下から照らし上げることで、光が直接目に入らないよう配慮されています。こちらもプラン作成段階で、計画すべき事案ですが、間に合わなかった場合は、ヘッドボード部分に照明器具が内蔵されたタイプのベッドを選び、似た効果を演出することもできます。

寝室の枕元演出の例

個性的なデザインのアクセントクロスの例

ダークブラウンのヘッドボードの上部には、豹柄の個性的な壁紙を貼っています。
寝室は、本来プライベート空間です。
他人の目を気にすることなく、自分の好きなデザインを選ぶことを私はお勧めしています。
この壁紙もアソートカラーのブラウン系で選んでいるため、悪目立ちすることなく、空間に1さじの遊び心を加えています。

洗面所コーディネート例

床と壁に同じタイルを使っています。
タイルは大判の長方形のものを採用。
ライトグレーとチャコールグレーの2色を効果的に貼り分けることで、ぐっと洗練された空間になります。
可能であれば、床と壁を統一すると、狭い空間から圧迫感を削り取ることができます。

洗面所にダウンライト(埋め込み灯)ではなく、ペンダントライトを等間隔に3灯吊すのも、お勧めしたい計画の1つです。
ダウンライトもペンダントライトも部屋の中央ではなく、陰がでないように鏡に近づけて取り付けることが大切です。

ホテルライクなインテリアには、押さえておくべきポイントが2つあります。

1つは、色数を整えること。
2つ目は、カーテン照明やアッパー照明など建築に絡む照明計画を早い段階から計画すること。

この2つを頭の片隅に留め置いてください。

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