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・多くのボイストレーナーが知らない歌が上手くなる3つの「事実」

#Nサロン WORDS文章教室の課題2本目は
カラオケや歌がうまくなりたい人向けの #note です。

ボイストレーナーが指導でよく使う「喉をあけて」「喉を楽にして」などの「喉」に関するワードですが
実は事実を正しく認識していない・説明しないトレーナーが多くいます。
ですが、事実はシンプル。
シンプルゆえに、知ってさえいれば無理な練習で喉をいためることがなくなります。
そうすると、いい声への近道が開けますよー。

①:「喉」ってどこ?
②:「喉」はあかない
③:じゃあ「喉」をあけるってナニ?

歌や声についての話・指導の際に頻出するワード「喉」。
ところでこの「喉」ってどこを指しているの?という話からスタートしたいと思います。

①:「喉」ってどこ?

歌をうたう人に「喉ってどこだろね?」と言うと
大まかに首を指す人、喉仏を指す人、たまに口の奥の方を指す人などがいて
かなり人によってイメージしている場所が違うんです。

声・歌で考えた場合にはだいたい喉仏あたりが正解になりますが
1つ、多くの人が無意識に勘違いしている点があります。
それは、声の通り道(声帯&気道)は首のかなり前側にあるということです。
(さすがにこれはボイストレーナーは間違わないと信じたい!)

身体の事実は(首の前側から)
気管→食道→頚椎(首の骨)という順番になっていますが、
これを両方をごっちゃにしていたり、食道→気道だという勘違いの話を、色んな方から聞いてきました。

自分の目で見ることがないので
食べ物を飲み込む時に口の奥を物が通る感覚から息も同じところを通っていると何となく思っていたり
飲み込むと喉仏が動く感覚から、食道の方が前だと思っていたり、するんだと思うんですね。

声を生み出す声帯は、男性で約12mm・女性で約9mmとかなり小さく繊細で、繊細ゆえに誤った使い方にも敏感です。
正しい事実を知って、その認識のもとで身体に指令をだすと、
声帯を痛めるリスクが減っていきます。

②「喉」はあかない

イメージで伝えるのが得意なボイストレーナーの人が好んで使う傾向にあるワードが
「喉をあけて!」です。

これを言われた時、ちょうショックを受けました。
だって…喉ってあかないんだけど…私、何をしたらいいの…(泣

「声」が出るメカニズムはざっくり
肺から空気が気道を上がってくる
→気道上部の声帯に息がぶつかることでヒダが動く
→音の波になる
というものです。

そしてこの息が通って「声」が発生する場所である気道全体は、軟骨でできている
つまり、あいたりとじたりするものでは、ないんです
(軟骨なので骨よりは柔らかいですが、気道のチューブを広げたりする筋肉は存在していません)。

①で、「喉」は首の前面に位置している声帯まわり(の気道)であるということを精査しました。
その「喉」は構造上あいたりしませんし、
仮に声帯の話だとしても、声帯は音程や息のスピードに合わせて勝手に開閉する仕組みになっています。

③じゃあ喉をあけるってナニ?

ここが今回のミソで
「喉をあける」「喉を楽にする」という表現を使う人はかなりの割合で「舌」の動きの感覚を「喉」と勘違いしているんです。

舌に不要な力や過剰な力が入っていない時に
喉の方が「ひらいた」ような感覚がある場合はあるようですが、
それは「喉をあける」という言葉を聞いたことがあるために、これがそうなんだな!と勘違いして紐づけている言葉で
本当に起きていることとは、別なんですね。
実際は、舌にかけている力が必要・適切に脱力できているような状態です。

舌の力の使いすぎから解放されるとスムーズにいい声が出たりしやすいので
その言葉自体は悪ではありません

ですが、事実を教えずに感覚的な言葉「だけ」を使って指導することのリスクにも目を向けておくべきです。
「喉をあける」ために舌をむりやり押し下げていたり、顎に強い力をかけて歌っている人を
数多くみてきました。
その中のかなりの割合の方が喉に不調を感じていたり、疲労が早いという認識をお持ちです。
感覚は私たちが思っている以上に不正確なので、感覚頼りの練習はリスクが大きいのです。

また構造の事実のお話をすると、声帯を囲んでいる軟骨は
舌→舌骨→声帯まわりの軟骨という順に、舌からつながってぶら下がっているような構造をしているので
舌の状態はダイレクトに声帯に影響があります。
今、自分の舌がどんな状態かな?という点に意識を置きながら練習すると
かなり声のバリエーションが獲得しやすくなりますよ(o^^o)

ちなみに「舌の脱力」を目指すと実際に「何を」したらいいか分かりづらいので、
他の方法からアプローチしたら早いかもしれません。
ひとつヒントは「息」のコントロールです。
(また別の機会に書きますね!)

#Nサロン #WORDS文章教室

読んでくださりありがとうございます☆サポートで美味しいコーヒーショップのミルクティを飲んで、またよい記事が書けるようにお勉強します!