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高齢出産って実際どうなのか。

ども、高齢妊婦(40歳、第一子妊娠中)です。
昨日、定食屋で隣に座った20代と思われる女子が、「やっぱり産むなら若い方がいいよね〜産んだ後のこととかあるしぃ〜」と言っていました。彼女も、よもや隣に高齢妊婦が座っているとは思っていなかったでしょう。

実は、高齢妊婦の母も高齢妊婦。母が41歳のとき、わたしは産まれました。
いまでこそ、高齢出産はそんなに珍しいことじゃありませんが、当時はやっぱり珍しがられました。母もよく「お孫さんですか?」とか言われてねえ。

一回、小学校に上がる前かな、「どうしてお母さんはほかのお母さんより年なの?」って聞いたことがあるんです。そのとき「若いお母さんがいいなら、そっちに行きなさい!」って言われてすごく悲しかったなあ。わたしは、歳をとってるお母さんが嫌なんじゃなくて、「お孫さんですか?」って言われるお母さんのことが、なんだか可哀想で心配だったんです。でも子どもだし、そんなことうまく伝えられないじゃないですか。母はいまだにそのときのこと、言いますね。いまでもわたしが、「お母さんが歳をとっているのが嫌だった」って思ってるんだろうなあ。

ネットとか育児本とかの「高齢出産のメリット・デメリット」みたいなのを読むと、「デメリット」については、完全に体の問題。産前産後の体力、そして、出産や胎児の健康リスクが上がることが挙げられます。そして「メリット」について、よく書かれてるのが、「経済や気持ちの余裕」とか「高齢出産で生まれた子どもは言葉が早い」とか……

正直言って、そこに書かれてる「メリット」なんて、慰めにしか感じないんですよねえ。あたしゃ40歳だけど、経済にも気持ちにも余裕なんてないし、言葉なんて、もちろん遅ければ心配だけど、早くても別にねえ……

高齢妊婦当事者から言わせると、自分の人生において、「出産・育児」のプライオリティが高い、もしくは、中程度ある人は、早いに越したことないと思います。肉体的若さだけは、どうにもなりませんから。他のことは、なんとかなります、まじで。

ただ、わたしもそうだったけど、30代後半になるまで「子どもを持つ」という選択肢が眼中になかった、もしくは、その選択肢に向き合うことができなかった、という場合は仕方がない。実際わたしも「子どもを持つ」という選択肢を選ぶまで40年の歳月が必要でした。それははっきりと思います。

だから、「その人のタイミング」というものは絶対にある。そういう意味で、若いからいい、高齢だからダメ、ということはありません。ただ、生殖医療なんかも発展しちゃって、若い人がますます「いまじゃなくても産める」って、思っちゃうのはちょっと危険な気がします。人間は、動物だから。そういう意味で、生殖に適した年齢というのは、残念ながら、やはりある。それは体感として感じます。

正直わたしも自分が41歳で産んでもらったので、「その気になればいけるやろ」と思っていたフシがありました。しかしね、母もわたしも、単にとてつもない強運だっただけって話ですよ。もちろん、体質改善とか、がんばったところもあるけど、がんばりだけじゃどうにもなんないっていうのも、当事者になってみるとよくわかります。まあ、その「強運」ってことについても思うところがあるのですが、それはまた次回……


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