メンタルクリニックを受診したお話
先日、はじめてメンタルクリニックを受診しました。
以前から、“精神科”“心療内科”というと、敷居が高いように感じていた私。
同じように思われている方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
みなさんはどうでしょう?
普段の生活でも、精神科や心療内科を受診した話って、なかなか会話に出てきませんよね。
“風邪気味だったから内科に行ったら、インフルだったんだよね!”
とか
“足を捻ったから、整形外科でレントゲンを撮ってもらったよ”
なんて話は時折耳にすると思います。
けれど、メンタル不調となると急に特別でデリケートな雰囲気が醸し出され、会話から引っ込んでしまう。
ますます敷居の高さが上がってしまいます。
身近な人からの情報がないために病院にかかるタイミングが分からず、早期対処を行えなかった結果、治療が長引いている方が多いのではないでしょうか。
そんな風に思います。
今回、勇気を出して早めに“えいっ”と受診したことで、どれだけ私に安心感がもたらされたか。
気持ちが軽くなったか。
そのことについて綴りたいと思います。
プレッシャーの日々
平成の終わり・令和の始まりを皆でかみしめた今年のGW。
あの頃はまだまだ元気でした。
ただ、今考えると、この頃から少しずつ心と身体に変化が現れ始めていたようにも思います。
お仕事の話になりますので、詳細は端折りますが、
3月頃からずっと気持ちが張り詰めていたんですよね。
平日も土日も。
お休みの日にも、常に頭の片隅には仕事へのプレッシャーがありました。
“がんばらなきゃ、がんばらなきゃ”
と、当たり前のように自分に鞭を打っていた。
そんな毎日でした。
感じた異変
GW明け頃からでしょうか、寝付きが悪くなりました。
夜中何度も目が覚めますし、
常に脳が休まっていないような感覚がありました。
“夜遅くまで仕事をしているし、オフィスから持ち帰って寝る間際まで作業をしたりもしているから、興奮状態なのかな”
と思っていました。
締め切りもありますし責任もあるのだから、仕方がないと。
むしろ中途覚醒や早朝覚醒をすることで寝坊の心配がないので、都合が良かったというのが最初の頃の本音です。
でもだんだんと、そんな風に余裕に思ってもいられなくなりました。
涙脆くなり、ほんの少しのことが気になる。
敏感さにも拍車がかかり、常に不安感と自信の無さが付き纏ってくるようになりました。
不安は頑張ることで解消されると信じて生きてきた私。
ますます自らに鞭を打ち、仕事のことだけを考えようと走り続ける毎日でした。
けれどある日、泣きながら思ったんです。
“いや違う、何かがおかしい”
大きな案件を終えたにも関わらず、安心感も心からの笑顔も出てこなかった。
何が悲しいのかも分からないのに、勝手に涙が溢れ出し一晩中止まらない。
いつもの自分じゃなかったんです。
そこでようやく、これはアラートだと思いました。
冷静さを振り絞る
メンタル不調なのだと当たりをつけた私は、自分の状態をキーに検索をかけてみました。
不眠、不安、涙脆い、頭が重い、食欲不振、呼吸しづらい、
などなど。
すると“うつ”や“適応障害”の言葉が出てきました。
少々驚きましたが、冷静さを振り絞り、文面を熟読。
完全に動けなくなってしまう前に、専門家に診てもらう必要があると思いました。
慌ただしい生活は自分ではどうにもできない。
どこから不調を紐解くべきか、
自己判断の根性論ではなく、客観的に助言をしてもらわなくては解決しないと考え、
翌朝近くのメンタルクリニックに電話をかけました。
たまたま取れたクリニックの予約
幸い、近くに複数のクリニックがありました。
今後通うことも考え、出来るだけ近所がいいと思ったのです。
今思うと、評判もしっかり調べるべきでしたが、そこまで頭が回りませんでした。
(結果診てくださった医師はとても良い方だったので満足感しかありませんが、心の不調は専門家との相性も大事であると後から分かりました。)
よかった、沢山クリニックがある。早速行こう。
と思うも、ホームページを見ると、どこも初診は要予約とのこと。
電話をかけても“一番早くて10日後です”といった返答ばかり。
今日受診するつもりでお仕事を休んだのに、病院に行けないなんてどうしよう。困った。
具合が悪くても、こんなにもすぐに診てもらえないものかと愕然としました。
まだ電話でのやり取りができるだけの気力があったので良かったのですが、
もっと落ち込みが激しかったらどうなっていただろうと考えると、恐怖です。
縋る思いでコールした最後のクリニックで、たまたま当日の空きが1枠出たということで予約を取れました。
そうでなければ10日前後の待機。
運が良かったです。
メンタル不調は、早め早めの対処が必要だと感じた瞬間でした。
優しい看護師さんと先生
予約の時間にクリニックに行き、紙面と対面で問診を受けました。
最初は看護師さんが対応してくださいました。
現在の心と体の状態に関する質問から始まり、
相当なプライベート情報まで聞かれました。
勿論、答えたくない内容は拒否して良いとのことでしたけど。
恋人の有無を聞かれた時の私の心境は、受診後にTwitterで呟いたとおりです。笑
心の不調を診るってこういうことか、
と、驚きと新鮮さとほんの少しの怖さが入り混じった感覚でした。
でも看護師さんも先生も終始優しい雰囲気で、長らく溶けることのなかった緊張感が和らいでいくのを感じました。
やっと得られた安心感
クリニックに行く前に、症状をキーに大体の当たりをつけることができたので、日常や自分の思考パターンを冷静に振り返ることができました。
そのため、受診をした時にも“こういう理由でこうなってしまったのだと思う”と自分の見解も述べることができました。
診察室で笑顔になることもできました。
もう少し遅かったら、ただ涙を流すばかりで何も話せなかったように思います。
そんな状態であれば、いくら医師とは言え治療方針を定めるのが難しかったのではないでしょうか。
“今回の受診は早めだったとは思いません。今は笑顔にもなれているけれど、症状は現れているし、十分に診断書を書けるレベルです。このタイミングで来てくれて良かった”
そんな言葉をかけてもらいました。
“限界まで頑張ってきたということだからね”
そんな風に言ってもらえて、とっても安心したんです。
適応障害の一歩手前くらい。スレスレのところでした。
とにかくしっかり眠ることが重要だと言うことで、睡眠導入剤を処方していただき、次回の予約を入れて終了。
時間にしてトータル40分弱でした。
心の不調には敏感に
今回のことで、
“精神科や心療内科は敷居が高い”
なんて言っていられないなと思いました。
ギリギリまで堪えて、動けなくなり、そこから受診したいと思っても予約はなかなか取れません。
そうなる前に、早めに対処する。
こんなに大切なことはありません。
心の不調にも、定期健診が必要ではないでしょうか。
プレッシャーやストレスは、行き過ぎると自身を蝕んでしまいます。
そうなる前に、もっと心と体のSOSに敏感にならなくてはいけないですね。
大切な大切な自分。
心からの笑顔を完全に失ってしまう前に、早めに受診してみましょう。
メンタルクリニックは怖い場所ではありませんでしたよ。
今回のnote、受診に迷いのある方に届くといいなと思って書きました。
勇気を出して、えいっと相談に行ってみてくださいね。
きっと解決に向かうはずです。
どうか一人で抱え込まないで。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?