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突然小説が読めなくなった理由

常に読んでいる本がないと落ち着かない私ですが、
時々突然ページが進まなくなることがあります。

去年の暮、とある有名な作家さんの小説を読んだ時
途中で「あ、読めない」という感覚に陥ってしまいました。
なぜか読み進められなかったんです。

登場人物が数人居て、小さな章ごとに語り手が変わる構成。
日常生活を舞台しているので、一人ひとりの感情は分かりやすいものだけど
この話は何が起こってどこへ向かっていくのだろう?という感覚から抜け出せず。

本を閉じたあと、自分なりにその理由を考えました。
出した結論は「本を選ぶ基準が関係している」です。

特にこの数年仕事でもプライベートでも勉強することが多かったので
これを知りたい、学びたいという目的あっての選び方をしていました。
例えば「ロジカルシンキング」や「金利の仕組み」など、ハウツーや知識が答えとして書いてあるものです。

その他、「自分に自信が持てなくて悩んでいる方に」とか「運命を変えたくなった時に読む魔法の帽子の物語」とか。
自分の心情に寄り添う言葉に、何かその本にはヒントになる考え方があるんじゃないかと思って答えを求めてしまっているんですよね。

悪いことではないのですが、
常に答えを追い求めていると自覚すると、いつも張りつめている自分にも気がつきます。

きっとその気持ちがふと緩んだ時、
私は穏やかなエッセイや小説が読めるようになるんじゃないかとも思います。

思い返すとこの本を選んだ日は、新幹線に乗るまで時間がなくて
本のイラストに惹かれて、内容はそこまで見ずに選んだような。
それも縁ですが、きっと今は読むタイミングではなかったのかもしれません。

今は学ぶべきことも知りたいこともたくさんあり
しばらくは緊張状態が続きそうですが(この状況も実は嫌いじゃないのです)
いつかゆるりとリラックスして読書をする気持ちの余裕ができたらいいなと思います^^


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