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山怪 田中康弘 +ちょっとお怪談

山にまつわる怪談をマタギの方々から集めた一冊
じっとりとした怖さ そして狐にまつわる話が多かった
どこか風情があって ロマンがある
人の所業ではない恐ろしさが またさらに怪異の怖さを増す
わからない が1番怖いことをまた再度認識させられるような一冊であった

狐火や化かされてえらいめにあったり もちろん狐以外の狸や山の恐ろしさを感じる話も盛りだくさんだった

そこで 私が昔体験した出来事をふと思い出したので お話しようと思う

 私が中学生時代の夏のことだ
我が家は階段に小さな窓があり夏はそこを開け放って風をとおしていた
その窓の大体正面に私の自室がある
(私は怖がりなのでドアは締めて寝ます)
夜中ふとトイレに行きたくて目が覚めた
トイレは自室の隣にあり
扉を開けてトイレに向かおうとした
ふと涼しい風が吹き抜けて窓を見る
草原のその先に電柱が一本立っている
その街頭の光に吸い寄せられた虫たちのなかに不思議なものを見た
それは真っ白な光体で虫たちにまぎれてスイスイ飛んでいる
サイズは野球ボール位の大きさ かと思いきやバレーボールくらいになったりと大小を繰り返す
なんだー?と眺める頭は眠気などとびスッキリ爽快
しばらく目を凝らして見ていたが 全く何かわからず 諦めてトイレに行き
そそくさと寝た
全く怖くはなかったが これは狐の仕業ではなかったのかと思う
真夏の夜涼しい風が吹き抜け虫たちのこえが聞こえる 
怪しい謎の光
今でも鮮明に脳裏に焼き付いている

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