第5回「市民参加や市民活動が生まれるまちの姿とは?」の開催レポート
ごあいさつ
みなさんこんにちは。
「さっぽろ気候変動タウンミーティング」のワークショップコーディネーターとファシリテーターを務めている対話の場づくり屋 SNUG代表の長谷川友子です。
このnoteではタウンミーティングの各回のレポートをお送りします。
「さっぽろ気候変動タウンミーティング」(以下タウンミーティング)とは?
札幌市民や札幌に縁のある市民が集まり、気候変動などの社会課題について学び、考え対話する札幌市環境局主催のワークショップです。
このタウンミーティングでは、「対話」を大事にしています。市民同士、市民とスタッフが安心して自身の思いや考えを話し他者の意見を聴くことができる場づくりを目指し、参加者や地域内の関係性やアイデア、取り組みの変容を目指しています。
全6回のプログラムを予定しており、残すところは第6回「リフレクション&パーティ!私たちのまちで集まり対話することの可能性を想像しよう」です。
参加者がタウンミーティングやこのような集まりにどのような可能性を持っているのかを想像し対話するプログラムを予定しています。
このタウンミーティングでは、気候変動をはじめとする社会課題について様々な視点から捉えることができるよう設計しています。
例えば、第1回では「気候変動と正しい科学の知識」第2回では「気候変動対策と衡平性」をテーマに、第3回目は講師を呼ばずに参加者が対話する「気候変動おしゃべりカフェ」第4回目は「気候正義」をテーマに開催してきました。
今回は第5回目「市民参加や市民活動が生まれるまちの姿とは?」のレポートです。
「さっぽろ気候変動タウンミーティング」を開催する意義とは?
タウンミーティングは、地域(まち)で自分たちで対話する文化をつくるための土壌づくりとして開催しています。
そこでタウンミーティングでは、参加者全員が納得して参加できる対話のあり方を探究しています。
「ファシリテーターや主催が言っているから」という考え方から、「自分たちでもタウンミーティングを変えていくことができる」というように市民が少しずつ学ぶことができる場になればいいなと考えています。
第3回で雪まつりで何かやってみよう!というチームが集まり、気候変動に関する意識調査企画を実施しました。
また、このタウンミーティングでは各回、参加者の中から「ユーススタッフ」がこのタウンミーティングを支えています。ユーススタッフはユースが対話しやすいようにプログラムに意見してもらったりするほか、会場設営等も行っています。
このタウンミーティング ではグラフィックレコーディングを取り入れることで対話の促進、記録をしています。
今回からグラフィックレコーディングは、あいであふぁくとりーの「さくちゃん」こと櫻井さんからユースグラフィッカーへバトンタッチ!
ユースグラフィッカーにグラフィックレーコーディングを担ってもらうことになった理由は、ユース世代のグラフィッカーの実践の場の提供をするとともに、対話を支える技術が地域で育てばという札幌市の思いからです。
今回は二人のユースグラフィッカーが参加してくれました。
第5回「市民参加や市民活動が生まれるまちの姿とは?」
第5回目の概要はこちらです。
第5回目ではどんなことをしたの?
これまで、このタウンミーティングでは「気候変動に対する捉え方」を多角的な視点から考えてみました。
今回は「参加」や「行動」のあり方をスウェーデンを事例にご紹介いただくことで、自分たちのまちでどのようなことができるか、ひいては民主主義や地域のあり方を考えるきっかけとなるようなプログラムを実施しました。
・集まった私たちを知る時間
「市民参加」という言葉への捉え方も参加者によってそれぞれ。ですので、まずは私たちが「市民参加や市民活動」をどのように捉えているのか可視化することから学びをスタート。
参加者には率直な意見を付箋に書いてもらい、参加者に読み上げてもらいます。
・講師による学びの時間
今回の講師は両角達平(日本福祉大学社会福祉学部 講師)さん。「市民参加や市民活動が生まれるまちの姿とは?スウェーデンを事例に」というタイトルで、市民の社会参画の意識が高いスウェーデンの地域の仕組みや取り組みなどをご紹介いただきました。
・学びを受け止め消化する対話の時間
休憩を挟んでリラックスしたあとは対話の時間です。
前回の第4回での対話では、世代によって、同じ言葉でもとらえ方が違ったり、気候変動に対する感覚が違ったりする場面が散見されました。
そこで、今回は「世代ごとに分かれてのグループ対話」に挑戦しました。
対話するテーマは「両角さんの講義を聴いた感想について」と「地域でやってみたいこと、それを阻むもの」について2ラウンド行いました。
全体共有を行ったあとは、世代をミックスしてのグループ対話を行いました。
私はコーディネーターとして、参加者が対話することでどんな取り組みができるかを考えることを想定していました。しかし、ファシリテーターを務めた私は参加者の中に何か強い感情を共有しているのでは?と感じました。
…それは、「無力感」なのでは??
そこで、急きょ予定を変更し参加者で「無力感」について対話するプログラムに変更しました。
無力感についての問いを設けると、とたんに会場の雰囲気が一転。どのグループからもより声があがりましたし声色も変わりました。
グループでの対話の全体共有ののち、参加者全体で「無力感を持っている私たちにある可能性」について対話をし第5回目を終えました。
参加者からはこんな感想がありました。
今回は世代別でのグループ対話や「無力感」について対話するなどさっぽろ気候変動タウンミーティングならではのチャレンジだったと考えています。
フィールドワークと第6回目のさっぽろ気候変動タウンミーティングのお知らせ
・フィールドワークのお知らせ
対話の場を飛び出して現地に赴き学ぶフィールドワークを開催します。
・第6回さっぽろ気候変動タウンミーティングのお知らせ
このタウンミーティングはどの回からの参加も大歓迎。このタウンミーティングには毎回初参加の参加者がいらっしゃいます。
ぜひフィールドワークから、最終回からでも遠慮なくお越しくださいね!
全6回のプログラムですが、途中からまたは特定の回だけのご参加も大歓迎です!
お申し込みはこちらから。
さて、第5回目のレポートはいかがでしたか?
タウンミーティング参加者ライターによる記事も近々アップ予定ですので、ぜひお楽しみにお待ちくださいね。
それでは、フィールドワークや次回のタウンミーティングでお待ちしております!
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