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フィールドワーク「ゼブゼブしてないZEB Ready!? 心地よさもCO2削減も追求する建築で私たちの未来を想像しよう」の開催レポート
ごあいさつ
みなさんこんにちは。
「さっぽろ気候変動タウンミーティング」のワークショップコーディネーターとファシリテーターを務めている対話の場づくり屋 SNUG代表の長谷川友子です。
このnoteではタウンミーティングの各回のレポートをお送りします。
今回は、さっぽろ気候変動タウンミーティング内のフィールドワーク企画の様子をコーディネーター目線でレポートします。
さっぽろ気候変動タウンミーティングのフィールドワークとは?
さっぽろ気候変動タウンミーティングは札幌市民や札幌に縁のある市民が集まり対話する全6回のワークショップです。
このタウンミーティングでは、対話の場ではなく気候変動対策やよりよい社会に向けた取り組みをしている現場や施設を見学する「フィールドワーク」も実施しました。
フィールドワークの行き先は、タウンミーティングの参加者自身で行きたい場所を選定できるよう第3回目の「気候変動おしゃべりカフェ」にてフィールドワークの行き先についてアイデア出しの対話も行いました。
その中で一番参加者から要望が多かったのが、ZEB(ゼブ)ということで、フィールドワーク先希望が決定しました。
ZEBとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略称で、快適な室内環境を実現しながら、建築で消費する一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです(※1)。
第3回の参加者からは、「ZEBは聞いたことがあるけれど実際に行ったことはない」という声もありました。
フィールドワークではどこに行ったの?
フィールドワークの行き先として施設見学を快く引き受けてくださったのは、「株式会社竹中工務店北海道地区FMセンター」です。
一足先に運営メンバーで現地に伺い、竹中工務店北海道地区FMセンターの設計をされた川幡祥太さんからからお話を伺いました。
川幡さんのご説明や言葉からインスピレーションをいただき、フィールドワークのタイトルはこちらに決定しました。
「ゼブゼブしてないZEB Ready!?
心地よさもCO2削減も追求する建築で私たちの未来を想像しよう」
フィールドワークではどんなことをしたの?
フィールドワークの詳細はこちらです。
「ゼブゼブしてないZEB Ready!? 心地よさもCO2削減も追求する建築で私たちの未来を想像しよう」
日時:2024年3月9日(土)14:00~16:00
場所:株式会社竹中工務店北海道地区FMセンター
(札幌市中央区南20条西9丁目1-26)
参加者数:9名
当日は、初めてさっぽろ気候変動タウンミーティングに参加する方も含め計9名の参加者が集まりました。
まずフィールドワーク希望の参加者は札幌駅にてバスに乗り込み、現地まで向かいます。
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そして現地に到着。
早速竹中工務店の川幡さん、宮本さんからZEBや北海道地区FMセンターについてご紹介していただくとともに、参加者が施設内を見学するプログラムが行われました。
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北海道地区FMセンターの紹介では、建物の運用時のエネルギー消費の削減のみではなく、建築物のライフサイクルで見たときのCO2排出量も配慮して設計されたこと、道産木材を使ったこだわりの建築物であることを学びました。
また、脱炭素の視点のみではなく、自然との調和や働く人のモチベーションやウェルネスも考え込まれているものであることがわかりました。
施設内の見学では、木のやさしい香りが漂う中、建物に関わる人が過ごしやすい環境の設計や、木材の様々な有効活用、BCP(※2)とエネルギー消費の削減を兼ね備えた水など、色々なアイデアがあることを学びました。
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フィールドワーク後半は、参加者が地域の未来を想像する時間とするために対話の時間としました。
川幡さん、宮本さんも対話の輪に入っていただき、ファシリテーターは長谷川友子が務めました。
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また前回のタウンミーティングに引き続きユースグラフィッカーが対話内容をグラフィックしました。
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対話の最初は、参加者が「今の気持ち」や「見学の感想」を共有することで、感じたことや学んだことを共有します。
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参加者からは、施設のあたたかさへ感激していたり、自身の職場環境に思いを馳せたり、自身のZEBのイメージとのギャップを感じていたり様々な声が上がりました。
また、補助金や建築コストなど実務的な面の質問も上がり、質疑応答のような時間も過ごしました。
また、竹中工務店のお二人からZEBを知っていたか、建築業界と自身との距離感などの問いをいただき、フィールドワーク参加者が問いに答えたりも。
建築業界に詳しい参加者もいれば、全然考えたことがなかった参加者もいました。
各々の様々な関心やバックグラウンドが共有されたところで、参加者には「この場所でどんな対話をしたいか」ということを考えてもらいました。
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それまでの質問や対話内容は、ユース世代から現役を退いた世代まで多様な立場の参加者がいることもあり、疑問や関心は多岐にわたっていましたが、「気候危機に関する『気持ち』や『感情』をすり合わせる必要があるのでは?」という参加者の声から、改めて「気候変動にまつわる自身の感情」について対話し共有することにしました。
すると、「不安で不安でどうしようもない」「今になって振り返ると過去に対する反省がある」「不安を煽りすぎではないか」など様々な声が上がりました。
気候変動についての気持ちや感情を参加者で共有できたところで、最後の問いは「これからどのような建築とともに生きていきたいか」という問いについて。
参加者からは「ここに住みたいくらい。家もこんな感じだったら…!」「住むだけで気候変動対策に貢献しているっていいな」「ここにいる自分を誇れる建築」「本当に自由に自分で場所を選ぶことができるようなフリーアドレスのあり方や建築」「気候変動対策のために我慢しなくていいって落ち着く」などの声が上がりました。
1時間という短い時間の対話だったので、最後は参加者自身の今の一言を付箋に書いてもらい、対話の時間を終えました。
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フィールドワークを終えて
参加者は、札幌駅まで参加者全員バスに乗って帰ります。バスが到着するまでの間も、参加者は施設のベンチに座ったり質問したりして過ごしていました。
(なんと、このベンチも倒木を有効活用したものらしいです。)
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今回のフィールドワークの行き先は参加者の対話によりZEBが候補となりましたが、実際の参加者の中には「このフィールドワークで初めてZEBを知った」という参加者もたくさんいました。
現地に行って学ぶこと、現場で対話することで、いつものタウンミーティングとはまた違った学びの場となりました。
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おわりに
さて、今回はさっぽろ気候変動タウンミーティングフィールドワークの様子についてレポートしました。これから第4回目以降のタウンミーティング参加者によるライター記事もアップされる予定です。
引き続き、このnoteをチェックしてくださると嬉しいです。
それでは次のタウンミーティングでお会いしましょう!
参考
(※1)環境省サイトリンク
ZEBとは
Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、「ゼブ」と呼びます。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。
(※2)
BCP(ビー・シー・ピー)とは Business Continuity Plan の略称で、業務継続計画などと訳されます。
新型コロナウイルス等感染症や大地震などの災害が発生すると、通常通りに業務を実施することが困難になります。まず、業務を中断させないように準備するとともに、中断した場合でも優先業務を実施するため、あらかじめ検討した方針、体制、手順等を示した計画のことです。
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