「伝わる！」動画の作り方　本棚を背景にするのはやめたほうがいい

本棚は専門家である証し

前回、「背景は何もないほうがいい」とお話しました。

だったら、「本棚だったらいいんじゃない」
と思った方もいるかもしれません。

確かに、テレビのニュースや番組で
専門家がコメントインタビューを受ける時
背景に本が並んでいることが多いです。

でも、よく考えてください。

背景に本棚があることは
インタビュー受ける人が
著名であったり、専門家だからです。


テレビ製作者やカメラマンは
観ている人に
ひと目で何らかの研究をしている専門家だわからせる
必要があります。

特に大学の先生をインタビューする場合
本はひと目で何らかの研究をしている専門家だわからせるための
いわゆるアイコン、記号なのです。
だから、カメラマンは背景に本棚を選びます。

ニュースで本をバックにしている人を見た時、
あなたは”どこかの先生だ”と
無意識に感じているのではないでしょうか？

まあ、実際研究者の中には、
資料が所狭しに平積みされ
雑然としているため
“そこしかない”ということもありますが…（笑）

「本のタイトル」が気になると、話が頭に入ってこない

ごくごく普通の人の本棚は

本の高さが並んでいないとか
ジャンル別に整理されていいため、
雑然としがちです。

そのため、後ろにある
本のタイトルや
散らかり方が気になってしまうものです。

実際、わたしは知名度の低い
中途半端な専門家です。

一例として
本棚を背景にすると…。

いかがでしょう？
「ゴジラ」の文字が気になったり
本が整然と並んでおらず
本棚の隙間が気になったりしませんか？

わたしは東宝「ゴジラ」シリーズの特撮助監督を
していました。
だから、後ろに映画やドラマに関係する本を
背景にしました。


わたしは、このブログで
あえて、「ゴジラ」関わっていたことを
書いていません。


だから、わたしのことを
よく知らない人は、「なんで、ゴジラなんだろう？」と
思います。


どうでしょう？
あなたもこの疑問が解決するまで
文章を読んでも
内容が頭に入ってこなかったのではないでしょうか？

本棚を背景にするなら、
観ている人が背景に
疑問を持たないようにすること大切です。


極端な話、
観る対象別に背景を作り込む必要が
あります。

だからこそ、
「背景に何もないほうが余計な疑問をもたない」
といえます。

バーチャル背景は動画で使わないほうがいい

では、バーチャル背景はどうでしょう？

コロナ禍でリモート会議が増え
たいていの人が、部屋の雑然さを隠すために
自分と背景を合成できる背景のことです。

わたし個人としては、
バーチャル背景は
”使わないほうがいい派”です。

リモート会議では、
たいていは人間関係ができています。

メンバーの性格を知っているので

・「人柄が出ている」とか
・「背景見せたくないんだ」

と瞬時に考えるだけで、
時間と共に気にならなくなります。

あなたを知らない人は「なぜこの背景？」と思う

でも、これって動画では違います。

なぜかって？

あなたをよく知らない人は、
「なぜこの背景なのか」疑問をもつのです。

たとえば、あなたが
ディズニーのファンなら、
東京ディズニーリゾートの写真を背景したとします。

あなたにとっては
お気に入りの風景です。



あなたのことを知る人は、
「ああそれで、この背景ね」と思うでしょう。



でも、よく考えてください。
動画を見てほしい多くの人は
あなたのことを知らない人ではないでしょうか？

だとすると

あなたが伝えたいことを
一生懸命話しても。
背景がバーチャルなら…

「なぜ、この人はこの背景を使っているのだろう？」
この疑問が気になって
話が頭に入ってきません。


背景は作りこまないと、
観ている人に余計なことを
考えさせてしまうことになります。


わたし個人として
気になることが、もうひとつあります。

それは、
背景と人物の合成エッジ（境界）が目立つ点。

特撮に関わっていましたので、
エッジがボケたりしていると
とても気になります。

「もっとうまく合成できる背景はなかったのか？」と

背景は白を避けたほうがいい

背景は何もない方
いいと言いましたが、


できれば、白い壁は避けたほうがいいです。


最近のカメラは性能がよく
フォーカスや絞りも自動で優秀です。

ただ、背景が真っ白だと
絞りはそこに合ってしまい、
人物が暗めに映ります。


動画初心者こそ、
白い壁は避けたほうが無難です。
あとで、編集ソフトで
明るくするほうが大変です。

でも、「家の中では白い壁しかないよ」
という声が聞こえてきそうですが…



そんなときの背景幕です。
amazonなどで５０００円くらいから、
背景幕とスタンドがてに入ります。
これから、動画を何本も作ることを考えているなら
わずかな投資です。

２回にわたって、背景について
お話してきました。
あなたの動画作りの参考にしてください。