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後半に修正を図るも、今季を象徴する敗戦 | J1リーグ第15節

精神的ダメージの大きいAT被弾

前節から中3日で行われた明治安田J1リーグ第15節。コンサドーレはアウェーで柏レイソルと対戦した。今季初の連勝をかけた試合に多くのサポーターが詰めかけた。


コンサドーレは前節に引き続きFW鈴木 武蔵が欠場。加えて、前節の試合終盤に負傷したMF浅野 雄也もメンバー外となった。公式発表によれば、浅野は左ハムストリング肉離れとされ、離脱期間は未定となっている。したがって、1トップにはFWキム ゴンヒ、右シャドーにはMF駒井 善成が入った。

J1リーグ第15節 フォーメーション

パスミス連発、噛み合わなかった前半

試合開始から拮抗した展開が続く。前半20分、ボールロストから与えたCKをヘディングで繋がれ失点。ニアで触ってからファーで折り返すことで守備側の目線を動かし、対応を難しくさせる意図があるセットプレーのような印象を受けた。そうなればすべてを防ぐのは難しい。

反撃したいコンサドーレはロングフィードを用いてサイドへの展開を試みるも、パスミスが続く。単に技術面での不足もあるが、受け手と出し手の意図が噛み合わず、いてほしいポジションに選手がいなかった。

ハーフタイムでの改善が見られた後半

ハーフタイムを挟んだ後半、コンサドーレは前半の課題を的確に修正した。特筆すべきはサイドの選手のポジショニング。より高い位置に張る狙いが共有され、サイドチェンジのパスが通るようになった。

後半2分、コンサドーレは試合を振り出しに戻す。左サイドのMF青木 亮太のクロスのこぼれをゴール前でフリーだった駒井が押し込んだ。その後も勢いそのままに試合の主導権を握っていった。

再三攻め込むも終了間際にショッキングな失点

同点に追いついてからは完全にコンサドーレペースになった。裏への抜け出しや素早いトランジションから決定機を創出するものの、ことごとく決められない。

後半アディショナルタイム、パスカットからショートカウンターを喰らい、最後はヘディングで決められた。攻めに行くリスク承知の局面だけにこの失点は責められない。残留争いに巻き込まれていながらも、最後まで勝利を目指す判断に間違いはなかったと断言できる。

「駒井の不敗神話」途切れる

“駒井が得点を決めた試合は負けない”。コンサドーレサポーターにはよく知られた話であり、この日も駒井の得点に心躍らせたサポーターも多いのではないだろうか。実際、駒井が得点を決めたリーグ戦は24勝2分と、驚異的な勝率を記録している。記録はいつか途切れるものだが、こういった形での敗戦はあまりにもショックが大きい。

決めろFW、それが仕事だろ。

この試合の敗因を挙げるならば、やはり決定力不足だろう。とりわけ最前線で多くの得点機会があるFW陣のパフォーマンスには不満を感じざるを得ない。決めるところで決めなければ、逆に決められる。サッカーの常である。

試合後のインタビューでキム ゴンヒは「攻撃陣や守備陣が悪いという話ではなく、チームとしてやっていかなければならない」と答えた。チームスポーツゆえに当然、個人が必要以上に糾弾されるべきではない。だが、開幕からFW陣に得点がないことはチームの成績に大きく関係しているだろう。

得点こそが彼らの価値である。どんなスタイルを志向しようが変わらない。決めろフォワード、それが仕事だろ。

次戦は5月22日(水)ルヴァン杯3回戦、アウェーでAC長野パルセイロと対戦する。週末のリーグ戦に向けて弾みとなるFW陣の得点に期待したい。

感謝感謝です。

引用・参考資料
「浅野 雄也選手 負傷のお知らせ」 北海道コンサドーレ札幌HP
https://www.consadole-sapporo.jp/news/2024/05/10274/ (最終閲覧日:2024年5月22日)

「【札幌】駒井善成の得点時不敗神話が崩れる『負けに値しないゲームだったと思うが敗れた』監督」(2024年5月19日) 日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/soccer/news/202405190001505.html (最終閲覧日:2024年5月22日)

「柏vs札幌の試合結果・データ(明治安田J1リーグ:2024年5月19日)」 J.LEAGUE.jp
https://www.jleague.jp/match/j1/2024/051907/live/ (最終閲覧日:2024年5月22日)

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