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満身創痍の0-3完敗。状況は限りなく「詰み」に近い | J1リーグ第16節

枠内シュートわずか1本。手も足も出ず敗戦

5月25日(土)、明治安田J1リーグ第16節が開催され、ホームで鹿島アントラーズと対戦した。直近のルヴァンカップから中2日で迎えたこの一戦は、両チームの現状を反映する結果となった。


コンサドーレは怪我人が絶えず、前節からスタメンを3人変更して臨んだ。MF青木 亮太の欠場に伴いMF菅 大輝を一列上げ、左CBにはDF中村 桐耶を配置。MF馬場 晴也をボランチ起用し、右CBは第5節ぶりの先発となるDF髙尾 瑠が務めた。右サイドにはMF田中 宏武が入った。

J1リーグ第16節 フォーメーション

先制を許し、攻撃では波風一切立たぬ前半

コンサドーレは試合開始から苦しい戦いを強いられる。ボールポゼッションこそ上回ったが、相手の効率的な攻めを受け、それ以外の局面では意図的にボールを持たされた。すっかりコンサドーレ対策として定着した“いつもの光景”である。

前半40分、DFラインのひずみを浮き球のパスで突かれ失点。最も重要な中央のエリアを一瞬でも空ければ、命取りになる。相手が鹿島であればなおさらだ。迫力のある攻撃を繰り出せないまま、前半は終了した。

反撃すらできず、ただ終了の刻を待つ後半

巻き返しを図る後半だったが、早々に追加点を献上する。後半10分にDF馬場 晴也からGK菅野 孝憲へのパスがずれ、焦って対処したボールが相手の元へ。回収されたボールをそのままロングシュートされ、失点。馬場と菅野のコミュニケーション不足が要因だろうが、あまりに痛ましいプレーだった。

鹿島相手に2点のリードを許せば、まずもって勝利は難しい。追いつくことすら至難の業だ。セーフティなプレーで1点差をキープし、追いつく可能性を残したかった。

後半42分にはCKをニアで合わされ、失点。組織戦術で点差を維持しながら個の力でリードを広げる、鹿島のお家芸を披露された。コンサドーレはシステム変更を試みるも、為すすべなく敗戦。ホームで良いところなく2連敗を喫した。

「降格」の二文字がちらつく完敗

何もできなかった。その一言に尽きる試合。守備面でも攻撃面でもポジティブな要素がなく、重く苦しい感情だけが残った。これまであえて使わないようにしていた「降格」の二文字が思わず浮かんだ。

とりわけ悲惨さを感じるのは、試合後の監督及び選手のインタビューの内容だ。監督はいつものように「安い失点だった」「点差ほど内容に差はない」と発言し、選手は「球際で負けていた」「チャンスを決めていれば」と振り返る。

安い失点をしないためにチームとしての約束事は何か。劣勢の局面をどう凌ぎ、反撃につなげるか。どの形でチャンスを作り、最終局面ではだれが決めるか。困ったときに頼りになる型、パターンはあるか。

インタビューで細かい内容を明かさないことは重々承知だが、シーズン半ばで同じ発言が繰り返されることは看過できない。ましてや球際で負けていた、などと応援しているチームの選手から聞いた暁には、どう感情を向けていいのかわからなってしまう。

すべてを捨て生き残りだけを強く意識せよ

シーズンはまもなく折り返しを迎えるが、チームは昇格以来、最も苦しい状況だ。しかしそれでも試合は続く。怪我人が多く思うようなゲームができない中で、これまでの攻撃的サッカーの残像をなぞること。自らアクションを起こそうとしない自信の無さや不安。すべてを捨てて生き残る術だけを考えてほしい。

次戦は6月2日(日)、アウェーで東京ヴェルディと対戦する。サポーターはどんなに苦しい状況でもチームを応援する。生き残りのためにともに戦おう。

感謝感謝です。

引用・参考資料
札幌vs鹿島の試合結果・データ(明治安田J1リーグ:2024年5月25日) J.LEAGUE.jp
https://www.jleague.jp/match/j1/2024/052501/live#live/ (最終閲覧日:2024年5月27日)

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