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待望の勝ち点3。7試合ぶりの勝利で最下位脱出 | J1リーグ第14節

「背水の陣」制し、今季2勝目

5月15日(水)、ホームでジュビロ磐田を迎えた明治安田J1リーグ第14節。前節から中3日のミッドウィーク開催ということで、タフなゲームになることが予想された。コンサドーレにとってはJ1残留に向け、引き分けすら許されない“背水の陣”で臨む一戦となった。


重要な一戦に際し、前節からメンバー変更があった。3CBの中央にはDF岡村 大八が5試合ぶりにスタメン復帰。中盤に抜群の安定感をもたらすMF宮澤 裕樹も復帰し、ボランチに配置された。FW鈴木 武蔵はメンバーから外れ、MF駒井 善成を中央に据えた、いわゆる“0トップ”の形で挑む。スポーツ報知によれば、武蔵は前の試合で右太ももを痛めたとのことで、公式からの発表はない(5/16 2:29時点)。

J1リーグ第14節 フォーメーション

浅野の左足一閃。試合を支配し続けた前半

勝たなくてはならない試合だが、早々にヒヤリとする場面を迎える。自陣ゴール前で守備対応をしたDF馬場 晴也が胸トラップした際、ボールが腕に当たった可能性があるとして、VARが介入。オンフィールドレビューの結果、お咎めなしに。私感としては、このVARチェックは厳しすぎるように思われた。

コンサドーレは前半25分、岡村が相手ゴールキックを跳ね返し、駒井からMFスパチョークへ。スパチョークがMF浅野 雄也へ絶妙スルーパスを通すと、切り返して相手DFとの距離を確保し、ペナルティエリア手前から左足を一閃。シュートはゴール左へと突き刺さった。

岡村が中盤まで上がり空中戦を制し、手数をかけずにスパチョークへと配給。浅野の抜け出しを活かして、最後は得意の左足でフィニッシュ。各選手の特徴が最大限発揮された納得のゴールだった。コンサドーレはこの後もボールを保持しながら、優位な展開で前半を終える。

追加点を奪えずも得点許さず、ウノゼロ勝利

後半は攻勢を強めたい磐田と追加点を奪いたいコンサドーレの思惑が随所にみられる互角の展開が続いた。後半24分には攻守で運動量が多かったMF近藤 友喜とスパチョークに代わって、DF中村 桐耶とFWキム ゴンヒを投入。試合の強度を維持する狙いが見えた。

これまでの課題であった試合運びについては、パスの長短を工夫しながらビルドアップ時のリスクを軽減していた。また、終盤の圧力に屈せず、主導権を握らせなかった。これで前回勝利した第7節G大阪戦以来、今季3度目の完封を達成。追加点を奪えずもウノゼロで試合を締めた。

勝ったからこそ出る課題は連勝への手がかり

久しく勝利から遠ざかっていたコンサドーレ。完封勝利を収めたことは喜ばしいが、勝ったからこそ見えてくる課題もいくつかあった。まずはやはり、追加点を奪えなかったこと。前半は試合を支配し、後半に少なくとも2度の決定機がありながらも得点できず。どんなに試合を優位に進めても終盤の1点差を必ず守り切れる保証はない。また同じ展開で決定機を外せば、次はない

また、一向に解決の兆しが見えない“センターフォワード問題”にも触れておきたい。コンサドーレのサッカーはリスクを負って攻撃に比重を置く分、フォワードに多くのシュート機会がある。決めれば大量得点できる可能性もあるが、今季はここまでFW登録選手に得点がない。先制しても勝てない要因でもある。求められるタスクも多いが、最後の最後に仕事できなければFWを起用する意味がない。武蔵、キム ゴンヒ、大森 真吾には泥臭く得点をもぎ取ることだけを求めたい。

最後に、この試合でも軽い守備対応が散見された。後半途中出場した中村がクリアを相手に引っかけボールを奪われ、ボックス内での仕掛けに対し紙一重の対応をしたシーンには冷や汗をかいたサポーターも多いだろう。今季は同様のミスを何度も繰り返し、勝ち点をこぼしてきた。残留に向けて決して許されないプレーであると今一度反省しなくてはならない。

7戦ぶり勝利で最下位脱出。連勝かけ次戦へ

課題は依然として残るものの、勝たなくてはならない試合を勝ち切った。リーグ戦7試合ぶりの2勝目を挙げ、最下位から抜け出した。次戦は5月19日(日)、アウェーで柏レイソルと対戦する。攻守にバランスが取れた相手を粉砕するフォワード陣の活躍に期待したい。

感謝感謝です。

引用・参考資料
「J1札幌FW金健熈…15日ホーム・磐田戦で今季初先発へ」(2024年5月14日) スポーツ報知
https://hochi.news/articles/20240514-OHT1T51109.html?page=1 (最終閲覧日:2024年5月16日)

札幌vs磐田の試合結果・データ(明治安田J1リーグ:2024年5月15日) J.LEAGUE.jp
https://www.jleague.jp/match/j1/2024/051501/live#live (最終閲覧日:2024年5月16日)






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