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カードゲームで中学受験算数を楽しむ[タギロン]攻略法

「中学受験は親の受験」と言いますが、勉強を楽しめるかは、素質もそうですが好奇心を持てる子供に育てられるかが大事だと思います。

自分が小さい頃は家族で”頭の良くなるゲーム”として知られるアルゴ(算数オリンピック委員会が開発した数字当てゲーム)など、知育系のゲームで遊んだものでした。

こちらのタギロンは大人になってから遊んだゲームですが、中学受験経験者同士で遊んでとても盛り上がりました。

赤のカードは0⃞〜4⃞,6⃞〜9⃞の9枚
青のカードも0⃞〜4⃞,6⃞〜9⃞の9枚
黄のカードは5⃞が2枚
の計20枚からなります。

2の場合は1人5枚ずつ配って相手のカードを、3人の場合は1人5枚ずつ、4人の場合は1人4枚ずつ配って残りのカードの数字と色を当てるゲームです。

カード一覧

単純そうに見えますが奥が深く、しかも中学受験算数で求められる論理的思考力、数の感覚を鍛えられるというスグレモノです。運の要素はあまりなく、論理的に考えれば必勝、とまではいかなくてもほぼ負けない程度に攻略することができます。

このゲームでは配られた自分のカードの情報と、場に並べた質問カードからの情報を頼りに相手のカードを考察していきます。質問カードには以下の21種類の質問が書かれています。

[数の和系]
中央の3枚の数の合計は?
小さいほうから3枚の数の合計は?
大きいほうから3枚の数の合計は?
(共有)数字タイルすべての数の合計は?

[色系]
青は何枚ある?
赤は何枚ある?
同じ色が隣り合っている数字タイルはどこ?

[数の和&色]
青の数の合計は?
赤の数の合計は?

[数字系]
数が連続している数字タイルはどこ?
0はどこ?
1または2はどこ?
3または4はどこ?
5はどこ?
6または7はどこ?
8または9はどこ?
(共有)中央の数字タイルは5以上?4以下?
(共有)数字タイルの最大の数から最小の数を引いた数は?
同じ数字タイルのペアは何組ある?
偶数は何枚ある?
奇数は何枚ある?

(共有)…共有情報カードは得られる情報量が多い代わりに自分も相手にその情報を教えないといけないので、推理が進んで相手には既に知られているが、自分は相手の情報を知らないというときに使うと有効です。

場に出ている6枚のうちから選ぶので、必ずしも聞きたいカードを選べるわけではありませんが、このゲームで特に「強い」、つまり場にあったら聞くべき質問なのが下の9枚です。

[数の和系]
中央の3枚の数の合計は?
小さいほうから3枚の数の合計は?
大きいほうから3枚の数の合計は?

[色系]
青は何枚ある?
赤は何枚ある?
同じ色が隣り合っている数字タイルはどこ?

[数の和&色]
青の数の合計は?
赤の数の合計は?

[数字系]
数が連続している数字タイルはどこ?

逆にそれ以外のカードは推理が進んで、ある程度手札の候補が絞られてから絞り込みに使うと良いでしょう。

まず、[数の和系]・[数字系]の質問について。
3枚のカードの合計は0+0+1=1から8+9+9=26までが考えられますが、和分解(合計を足し算の形に分解すること)の仕方は多くとも15通りです(和が14のパターンが1番多い)。

色まで確定するカードはそれぞれの色で、確定しないカードはグレーで表しています。

和が14・15のとき

和が小さいときor大きいときの方が和分解のパターンが少ないので、中央の3枚の合計は?より、小さいほうから3枚の合計は?大きいほうから3枚の合計は?の方が有効な質問といえます。

和が1〜6のとき
和が23〜26のとき

[数の和系」の質問で候補を書き出しておいてから、[数字系]の
数が連続している数字タイルはどこ?や、0はどこ?など候補に含まれる確率が高い数字の場所を質問するのが良いでしょう。

続いて[色系]と[数の和&色]の質問について。
青は何枚ある?や、赤は何枚ある?の質問は、赤を4枚持っている場合など、自分が聞かれたくないときは早めに使っておきましょう。

青の数の合計は?や、赤の数の合計は?と合わせて聞くことで、カードを絞り込むことができます。自分が持っている枚数が多い方の色から攻めていく方が、カードの種類が限られて攻略しやすいです。

意外と効いてくるのが同じ色が隣り合っている数字タイルはどこ?の質問で、この質問をしておくと、青は何枚ある?赤は何枚ある?の質問をしなくてもそれぞれの色のカード、場所をピッタリ当てられることがあります。

例えば、左から1・2番目が隣り合っている場合、以下の12通りが考えられます。ここで5はどこ?と聞くとかなり絞り込めますね。あとは数の和から攻めましょう。

左から1・2番目が隣り合っているとき

色が連続しているカードがあってもなくてもヒントが大きいので早めに質問しておきたいカードです。

慣れてくればゲーム中にサッと正確に和分解・パターン書き出しができるようになると思いますが、慣れないうちは時間がかかって相手を待たせたり、書き出し漏れがあって途中で混乱したりするので…一覧があると便利です↓

和分解・色が連続する箇所についてパターン一覧を示しておりますが、万一パターン漏れがあった場合も責任は負いませんのでゲームの際はご自身でもご確認ください。

また、iPadとApple Pencilをお持ちであれば、メモアプリなどで色分けして整理すると推理が捗ります。


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