「レンズ沼の歩き方」Canon FD 24㎜ 1:2.8 S.S.C.
オールドレンズは、35㎜フィルム用の物がほとんどでフルサイズセンサーのミラーレスカメラで使うのがベスト。しかし、フルサイズデジカメはまだまだ高嶺の花。APS-Cセンサーのデジカメでも使いやすい24㎜レンズを紹介します。
Canon FD 24㎜ 1:2.8 S.S.C.は、1973年に発売されたレンズです。
APS-Cセンサーのデジカメで使用する場合、35㎜換算になるため焦点距離を1.5倍する必要があります。24㎜レンズなら、24㎜×1.5で36㎜相当の画角になります。
オールドレンズでは、周辺減光や周辺部の画質劣化等が気になるものもあります。APS-Cセンサーのデジカメで使用する場合は、レンズ中央の高画質部分だけを利用するメリットもあります。逆に周辺減光などオールドレンズの味を楽しむためには、フルサイズセンサーのデジカメが必要です。
また、オールドレンズでは28㎜以下の広角レンズの流通量も少ないためやや高く、解放f値は2.8位が手頃でしょう。1975年にFD24mm F1.4 S.S.C. アスフェリカルが登場しましたが、f2.8のレンズに比べ5倍以上の価格でした。
Canon FDレンズには、バヨネットタイプのnewFDレンズとスピンゴットタイプのFDレンズがあります。スピンゴットタイプは、マウント根元の締め付けリングを回して固定します。片手だけでは着脱しずらく、若干不便です。バヨネットタイプのNew FD24mm F2.8 は、1979年に登場しました。
また、当時のレンズコーティングには S.S.C.とS.C.タイプがありました。Canonカメラミュージアム レンズ館では、『S.S.C.とはキヤノンが開発したコーティングによりカラーバランスの統一を行う技術である 、スーパー・スペクトラ・コーティングの略称である。』と説明しています。コーティングの違いを楽しむのもよいでしょう。