2004年03月09日(火)

 毎日ベランダの薔薇の樹を見つめる。その姿は、刻一刻、変化する。昨日まで固く閉じていた葉が、今日になれば僅かに先を開き、陽光を受けようとその手を伸ばす。明日になればきっと、この葉はもっと開き、風にさやさやと揺れるようにもなるのだろう。


 そしてまた、同じ薔薇という名前でひと括りに呼んでも、一本一本、葉のつき方、その形が異なる。この手前の鉢の、朱赤のミニバラは、葉の色が濃く、いっぱいに開いてもその縁は紅色を残している。その隣の白いミニバラは、まさに若葉色といった葉を広げ、そしてその奥に並ぶ白い大輪の薔薇の樹たちは、ミニバラとはもちろん、葉の大きさも違えば広がり方も何もかもが違う。

ここから先は

2,623字
クリシュナムルティの日記やメイ・サートンの日記から深く深く影響を受けました。紆余曲折ありすぎの日々を乗り越えてくるのに、クリシュナムルティや長田弘、メイ・サートンらの言葉は私の支えでした。この日記はひたすらに世界と「私」とを見つめる眼を通して描かれています。

世界と自分とを、見つめ続けた「私」の日々綴り。陽光注ぎ溢れる日もあれば暗い部屋の隅膝を抱える日もあり。そんな日々を淡々と見つめ綴る。

よかったらサポートお願いいたします。いただいたサポートは、写真家および言葉紡ぎ屋としての活動費あるいは私の一息つくための珈琲代として使わせていただきます・・・!