「白昼」

時間が過ぎるのではない
人が過ぎ去ってゆくのだ

幾重にも折り重なる歩道橋の上はいつでも
足 足 足によって踏み拉かれる
掠れた輪郭の悲鳴で 溢れている

日常は

そこに在った
その言葉が内包する怖ろしいほどの矛盾に
誰もが眼をつぶったまま

―――詩集「胎動」より

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