2003年12月15日(月)
虫だ、虫がいる、今夜も。
私は布団の中横たわり、彼らをじっと見つめている。
視界の左方がざわめくので、目の玉を動かしてみる。すると、壁と天井とが作る角境から、虫がどんどん産まれてくるところが見える。あぁ、虫が、虫が増えてゆく。
やがて天井を埋め尽くすほどに増えた虫たち。それぞれ好き勝手に蠢いている。そうしている間にも虫は、増殖し続けている。
おかしなもので、私はこの状態に少しずつ慣れてゆく。最初の頃の驚愕は、もう殆ど掻き消され、今私の中に在るのは、諦観にも似た、まさに淡々とした何者かだ。
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