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約束の記憶(小説)

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#ミステリー

約束の記憶 7話

約束の記憶 7話

小説の7話です。

「もう9時かぁ」

梶川は時計をみて驚いた。
一度も目が覚めずに、朝まで寝られたのは、いつぶりだろう。

変な夢をみて、よく寝れない日があり、久しぶりにすっきりした朝を迎えることができた。

仕事は休みだし、もう少し横になっていたい。
ベッドの中で昨日の出来事を思い返していた。
「妻だという女と、どこで出会って結婚したか記憶が全くないし、職場はいつのまにか立体映像の風俗になって

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約束の記憶 3

約束の記憶 3

小説の3話です。
最初からお読みになる方は、マガジンでまとめていますので、1からご覧くださいm(_ _)m

5時起床。
保育士の浅倉もみじの朝は、朝食とお弁当作りから始まる。

キャラ弁にハマって、毎日Instagramに UPしていたら、やめられなくなった。
今日は何のキャラにしようか考えながら、朝食を作っていた。

「今日は禰󠄀豆子ちゃんにしようかなぁ」
エンドウマメを竹に見立てて作ってみ

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約束の記憶 〜小説〜 2

約束の記憶 〜小説〜 2

この物語はフィクションです。
つづきです。

翌朝始業時間になっても、梶川さんは出社してこなかった。
「まだ寝てるんじゃない?電話して」
梶川さんと同期の橋本さんに指示されて、電話をかけるが、応答なし。

「鬼電!鬼電!」
鬼電とは充電が切れるまで、かけまくること。

1時間かけても2時間かけてもでない。

「寝坊しててもいつもなら電話はでるのに、こりゃ飛んだな」と橋本さん。
飛ぶとは突然仕事を辞

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