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神楽坂スパイスチャイとインドカレーパンSpicierオーナー 菅原友希さん


オーナー菅原友希さん Spicierにて

「スパイスで、もっと」をコンセプトに神楽坂に2022年オープン。各種メディアにも取り上げられたり、連日お客様が絶えない人気のお店「Spicier(スパイシア)」オーナーの菅原友希さんにインタビューしました。2人のお子さまのママでありこれまで様々なキャリアを積まれていた友希さん。立ち上げのきっかけや大切にされていることをお伺いしました。


きっかけは世界60ヶ国を旅したことから

ー2人のお子さまのママであり、これまで様々なキャリアを積まれていた友希さん。38歳の時にSpicierをオープンされたそのきっかけを教えていただけますか。

小さい時から世界に興味があったのですが
転機は大学3年生の時、半年間ボリビア人の移民の家で過ごしたことです。

ホストマザーは、毎日家事もほとんどすることがなく、いつもラテン音楽を歌ったりダンスをしたり楽しく家庭を盛り上げる役でした。

ホストファザーはスパイスたっぷりの手作りご飯を
毎日作ってくれました。
毎日2時間半から3時間ゆっくりと家族全員で楽しむのですがどれも初めて食べる南米ご飯に感動の毎日で。

それまでの人生でもたくさん美味しい料理を食べてきたけれど
食の幸せを体と心で実感できた経験となったんです。

他にもこれまで約60カ国訪れましたが、訪れたどの国でも驚きと発見、そして新しい価値観を与えてくれたのが「スパイス」だったんです。

その後日本に帰国して
会社員をしながら、二人の子どもを育てていた2022年5月、東京・西葛西を訪れたことがきっかけとなりました。
日本一のインド人コミュニティがあって
インド料理屋やスパイスのお店もたくさん存在しているのですが
そこでとてもワクワクした私は、
それ以来ほぼ毎日スパイスを使ったカレーや料理を作るようになったんです。

今まで訪れた60カ国での経験の裏には、
様々なスパイスが存在していたことを思い出しました。

私自身の体も心も豊かにしてくれて、
大切なことを教えてくれたスパイスと食


その価値観をもっと多くの方に提供できたらなんて幸せだろうなって思いました。

その後、事業の構想を練りながら
西葛西にいらっしゃるインド人会会長のチャンドラニさんのお店に飛び込み訪問をしました。何度も足を運び、事業の構想や私の夢についてお伝えしたんです。

チャンドラニさんにはSpicierの顧問になっていただくことをご快諾いただき、中に包むカレーを監修いただけることになりました。

チャンドラニさんと

常に自分のベストウェイ

ーオープンして1年半たちました。これまで落ち込んだことはありますか?

建築の都合で立ち上げのスケジュールが2,3ヶ月遅れたり発注したドアが届かず、3ヶ月ドアがない状態でオープンしている時もありました。
でも今となっては懐かしい話で、普段から落ち込む時があまりないのです。

高校生の時の恩師にこんな言葉をもらったんです。
「常に自分のベストウェイを進んでいるから大丈夫」

どんな時でも、色々遠回りしたとしても
今がたぶんベストだろうなって思えています。

もちろんうまくいかない時もそれはあるけれど
常に良い状態だったら気づかないことってありますよね。
学びや教えてくれることがある
例えばもっと動かなきゃとか次へのアクションができたり。

じゃぁこうやってみたらよくなるかなとか
次の一手を考えるきっかけになると思っています。

好きなことの延長線上に頑張りたいがある

ー不安や孤独感などネガティブな気持ちになることはないのですか?

高校生の時には孤独感がありました。
悩みとか誰にも何も言えなかったし、グループとかも苦手だったんです。

また二人目の子育てが始まった時も辛かったです。
職場復帰したばかりで、夫も多忙で人に頼ることもなかなかできなくて

仕事においても、家庭においても
どこにも自分の良さが発揮できないな
人の役に立てていないなぁという辛さ
がありました。

そんな時にいろいろな国へ行ったこと、特に南米に行った経験を思い出して。


自分がハッピーでいるためにはどうするかで生きながら自分も他者もそれぞれを尊重し合っていて、それを誰も否定しないんです。

自分にワクワクしていて
楽しくハッピーでいられることを「選択している」と思いました。

我慢したり、人に悪いなぁと気を遣ってしまうのではなく、自分が楽しい状態をできるだけ多くすることを教えてもらいました。


今は頑張っている状態=楽しい状態の時で
頑張らなきゃではなく
好きなことの延長線上に頑張りたいがあります。


興味ないことや辛いことが続けられないんですが笑、
自分が達成感を感じたりワクワクすることはどんどん行動できます。

お客さまが喜んでくれるかなとか
その先の喜びとか楽しさがあるから「頑張りたい」と思う

全部自分次第だなとも思っています。


お客さまとの繋がりが生まれるあたたかな空間<Spicierにて>

人との繋がりからどんどん視野がひろがっていく

ーお客さまやさまざまな方と接する上で大切にされていることはありますか?

来てくださったり応援してくださっている方や
関わってくれている人がたくさんいて感謝な毎日です。
業種を問わずいろんな人との繋がりを大切にしています。

関わる人が増えれば増えるほど、視野がひろがって
毎日新しい発見や気づきや感動がある

そのためには
「自分にこういう経験があったからこういう想いがあるんだ」とか
何でこれが嬉しかったんだろう
何でワクワクしたんだろうや
何に困っているのか
自分のコンセプトに合っているかなど
日々掘り下げて考えて、想いを伝える
ようにしています。

嘘はつきたくないし、
嘘をつくことが出来ないんです。
かっこいいことを言おうと思えば言えるけれど
それもしたくないんです。
なんとなくでやると違和感があるから

違和感なくしっくりくるようにして
お客様にも話せるようにしています。


小さい時からみんなと対等でいたいという意識があったのですが
60カ国どこの国に行っても
誰とでも対等で話せることに喜びを感じていました。

お客さまや関わるみなさまと
これからも対等でいたいという気持ちがずっとあります。


テイクアウトも人気。リピートされるお客様で溢れている。


いろいろな国の知られていないものや価値観を伝えていきたい

-これからの夢はありますか?

Spicier に来ると
いつも新しい出会いや発見がある、元気になれる
お客様にこれからも感じていただけるよう
日々価値提供をし続けていきたいと思っています。

出会いや繋がりを大切にして
ワクワクする変化を楽しみながら
柔軟に常にオープンで
いるようにしたいです。

あまりしなきゃで固執したくないのですが
やりたいことはずっと一貫しています。
いろいろな国の知られていないものや価値観をお届けしていきたい。
その国の物に興味を持ってもらえたり、偏見をなくすことができるような
自分なりの関わり方をしていきたいと思っています。

どこにきっかけがあるか分からないから
チャンスは逃さないようにしたいです。
もしかしたらすごいことにつながるかもしれない。
常にオープンで出会いやつながりを大切にしながら

これからも楽しくハッピーでいられることを選択しながら
ワクワクしていたい
です。

ー子どもたちはなんて言っていますか?

ママなんだか面白いことやっているなぁって思って
興味を持ってくれています。お店に来てくれたり
アドバイスをくれたりします。

かつてボリビア人のホストマザーから教わったように
自分らしく、思いっきりやりたい事に打ち込めている母の姿が
子どもたちにもきっと良い影響をもたらしてくれる
といいなと思っています。


ー座右の銘はありますか?

「みんな違ってみんないい」

世界を見てきたから、よりそう思います。
そしていろいろな人と出会う時にも
先入観なくみんな違ってみんないいって思って
もっとその人のことを知りたいと思いますしいつも新しい発見に繋がって楽しいです。


究極のもちもち薄生地とぎっしりと詰まったカレーで多くのお客様が感動されているカレーパン
スパイスは鮮度が命。毎朝オーナーやスタッフの方たちで自らホールスパイスを煮出し手作りでお届けしている。「チャイは生き物」温度や環境によって毎回味が変わるデリケートだからこその奥深さがある。


自分にワクワクしていて楽しくハッピーでいられることを選択されている菅原友希さんのインタビューいかがでしたか? 世界各国を訪れている友希さんの言葉から勇気と力をいただいたインタビューでした!行くたびに感動があり私も大好きなお店です。お店にもぜひ行ってみてくださいね!

instagram  @spicier.tokyo



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