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那須が好きすぎて(省略)ペンション編
前編はこちら。
もう何十年と遊びに来ている那須を、走行キロ
15万キロ超えの日産NOTEで縦横無尽に満喫したあとは、お宿へ移動。
今日泊まるのは、とある小さなペンション。
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那須にはよくありそうな感じの可愛らしいペンションですが、実は、わたしが小学生の頃にも、家族旅行で泊まった宿。
ずっと、もう一度行ってみたいなって思ってた。
なんでかというと、
夕食で食べたお料理が忘れられなかったから。笑
ぼーっと生きてきたからなのか、あまり子どもの頃のことって覚えてないんですけど、食いもんのことだけは鮮明に覚えてるという。
食欲オバケか。
最近は、父の体が不自由になってバリアフリーが整った大きなホテルしか泊まれなったのですが、父が亡くなってしまったので、父の弔いも込めて、やってきたというわけです。
この宿、部屋はそんなに広く無いし、設備も最小限だし、とにかく寒い。
廊下なんて極寒。
でも、静かで落ち着くし、小さいけどちゃんと温泉もあります。
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待ちに待った夕食。
グランドピアノがある食堂で、ディナーが始まりました。
そして、最初のお料理が出てきたときの私のテンションの上がりっぷりといったら。
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…チーズのスフレ!
これこそ、これこそが、私が忘れられなかったお料理!!!
スフレという料理を初めて食べたのが、このペンションでした。
口に入れた瞬間、フワフワなのにシュワっと消えていく、唯一無二の、その不思議な食感に、もう虜に。
当時、スフレなんて置いてる店なかなか無くて(今もそんなにないけどさ)、旅行から帰ってからも、またスフレ食べたいなあってずっと思っていました。
スフレのことを考えると、頭の中は山崎まさよし状態でした。
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20年以上の月日を経て、また同じ味に出会えるなんて!本当に同じものが出てくるのは思ってなかったので、感激しすぎて、ごめんねごめんねー!
その他のお料理も本当に美味しくて、派手さは無くても、心がこもった手作りのお料理というのはこうも人の心を温めるものなんだなぁ、と、料理を仕事にしている人間として、しみじ思いました。
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ディナーの最後には、ペンションのオーナーさんのピアノの生演奏も。ショパンの繊細な旋律が心に沁みてきます。
父は情緒が無茶苦茶で、最凶に自分勝手な人で「とっとと居なくなれクソオヤジ!」と本気で思ったことも一度や二度ではありませんが、
こうしてピアノの音色に耳を傾けていると、ここに父がいたらきっと喜んだだろうな、連れてきてあげれたらよかったな、と思わずにはいられません。
とても音楽が好きな人だったし、特にこのペンションは気に入っていたのです。
あの世で、この音色に耳を澄ませてくれてたらいいなと思います。
ああ、本当に、全てのことは変化しちゃうから、もう、しょうもないことで愚痴ったり、怒ったりしないようにしよう…と、心も新たに決意。
(まあ、すぐに忘れるんだけど…)
いい夜でした。続く。
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余談
家電好きの兄は、食事をしながら、
「子どもの頃泊まった時も、あのスピーカーが、あの棚にあったことは覚えている!」
とか言ってて、ひとの趣味というものは本当に千差万別だなぁと思わざるを得ませんでした。
私はスピーカーのことなんて0.001ミリも覚えてないよ。笑
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