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良い保育園の見分け方@シアトル       (日本でも参考にどうぞ)

アメリカのワシントンD.C.からシアトルに引っ越した私ですが、その時に大変だったのが保育園探し。

アメリカにはNational Association for the Education of Young Childrenという認証機関があり、保育園の品質を担保しているシステムがあります。日本でいう認証保育園と似ているものですね。

ワシントンDCにはこの認証を満たしている機関が結構たくさんあったのですが、シアトルにはあまりないことがわかりました。ただ、シアトルが属するワシントン州には、この全国レベルの認証ではなくワシントン州レベルの認証を満たしているだけの機関は割と多くありました。最初何も分からなかったので、とりあえずこれらの認証を満たしている施設をターゲットにしていたのですが、実は、これはあまり役に立たなかったいうことが判明!

そして大事なのは実際に見学に行って生徒の様子を見ることでした。

保育園の種類

アメリカにはベネッセのように営利目的の企業が運営する保育園チェーンと非営利の保育園があります。営利目的の保育園は全米にビジネスを展開しています。有名どころはBright Horizons, Kinder Care, Goddard School, Kiddie Academyなど。営利団体の保育園はすべて全米レベルの認証を満たしています。これらの施設はカリキュラムが標準化されていて、アプリやメールシステムなども標準化されているので、それぞれの拠点の園長さんが施設を運営しやすいようにバックオフィスシステムが提供されています。先生のトレーニングマテリアルも標準化されて効率性を測っています。ただ、それぞれの場所、運営者によって質が異なるというのが問題なのと、先生が割と経験が少ない人が多くなっています。それなので重要なのはどの程度の先生が何年そこで働いているか、というのと先生と生徒の割合です。これが少ないほど生徒に目をかけてもらえます。

非営利の保育園は、教会が運営しているもの、スペイン語、フランス語、韓国語、日本語などで教育が行われているもの、非営利団体が行なっているもの、などがあります。非営利団体が行う保育園は親御さんが取締役会に参加したりもしているので、より保育園の運営事項に関わることができます。そしてどちらかというとアットホームな感じで保育園と保護者の距離が近いのが特徴です。

私たちは、あまり営利目的の保育園ではなく非営利の保育園を希望していたのですが、最初引っ越した時には空いているところが少なく、営利と非営利一箇所ずつ見学しました。両方全米レベルの認証を満たしていたので良いのかなーと思って見学しましたが、実際はそんなことはありませんでした。

仕方なく、マシだった営利の保育園に預けましたが、先生の経験値が少なく放置プレーが多く、長女は楽しくなさすぎて、かつ先生が意地悪だと言って、行きたくなくなり、最終的にはカーシートからも降りず、先生を呼んできて無理やり長女をカーシートから下ろさなくてはならなくなり、大変でした。それなので私は急いで他の保育園を見つけて、2ヶ月でこの保育園を退園させました。次女はまだ1歳半で何もわかっておらず耐えられたので4ヶ月いました。

その後見つけた日本語の保育園にネゴをして長女を夏だけフルタイムで入れてもらい、その後空きがあったので秋からもフルタイム、そして姉妹優先Waitlistのおかげで秋から次女も入れることができました。そこでは毎日ピアノに合わせて毎月違う歌を歌い、お工作もアクティビティもたくさんして、長女も日本語を1週間でかなり上達させて、ハッピーに過ごせています。

この経験を踏まえ、以下に保育園を決める上で重要なことをまとめました。

保育園を決める上で重要なこと

1. 子供が見学時に見学者のところによってくるかどうか

もし保育園を見学しているときに、子供が「見てみてー」など、見学者のアテンションを得るために来る場合は要注意。これは子供がクラスのアクティビティに集中できていないからです。またはアクティビティなどが少なすぎて放置プレーになりすぎている、ということもあります。

2. 子供がヒステリックに泣き叫びすぎている、または静かすぎる

私達が最初に見た非営利の保育園は人材が足りず、運営が回っていなかったので、子供がヒステリックに泣き叫び、クレイジーになり、カオスな状態になっていました。こんな状態では落ち着いて遊べませんし、精神不安定な子が育ってしまうのでNGです。また、次に見た営利団体の保育園は、あまりにもクラスが静かでした。これはこれで、生徒が全然エンゲージングしておらず、放置プレーになっているので、刺激が足りず、よくありません。ちょうどいいのは子供が楽しそうに生き生きとアクティビティーをして見学者のことも気づかないくらい、というのが一番良いです。

3. 先生と生徒の比率が低い(生徒の数に対して十分な生徒がいる)

どこの州でも年齢によって何名の生徒と先生の比率を保つというのが決められているのですが、やはりサポートの先生が入っていると全然違います。営利団体の保育園は先生の人数が本当に少なく、ある時次女を送った際に先生が悲鳴をあげていました。「こんなに多くの1歳児を一人で見るのは難し。一人の男の子はここにいたくないから一日中泣いていて、それが本当に辛くて、私は家に昨日帰って泣いていた。」こんな言葉を聞いて私はショックを受けました。今行かせている日本語の保育園はサポートに入っている先生もたくさんいて、かつ美味しい給食も毎日作る方が複数いて、園長先生も先生のサポートをたくさんしていて、みんなが一丸となっています。いかに先生もサポートされているか、というのはかなりキーとなる指標です!

施設が重要という人もいるかもしれませんが、施設がいくら綺麗でも、一番重要なのは先生です。先生がいかにうまく子供と対話して遊べているか、そしてサポートの先生がいて、子供の日常的なお世話以外にも情緒の発達や言語の発達、など子供の人間的発達のところに注意を向けられる心の余裕が作れているかが重要です!

また、ワシントンDCの時に通っていた非営利の保育園の園長先生は、自分は営利団体の保育園で働いていた先生は雇わない、と言っていました。それは先生がマニュアルに沿って教えるだけで、自分で教える力がつかないから、という理由からでした。確かに営利団体の保育園の先生は何をすればいいのか分からない感じだったので、一理あるなーと思いました。

ワシントンDCの保育園はSTEAMクラスと言って理数+アート関連授業の時に他の先生が見ていたので、担任の先生はその時にクラスの準備をしたり少し休みが取れていたりしたので、そのように別の先生が少しクラスを見てあげることで、先生の負荷を減らすやり方もあるんだなーと思いました。

とにかく先生に少しでも休みをあげて先生が生き生きと自分らしく働ける環境を作れている保育園が一番生徒にとって良いなーと思っています。

この記事が保育園決定するにあたって参考になることを願っています!




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