ロンパースと赤ちゃん
最近、お下がりでいただいた上下セパレートの服を、時々子どもに着せ始めている。今までロンパースというつなぎタイプのものばかり着ていたので、上下分かれるだけで、一気にお姉さんっぽくなり不思議だ。棒のように細かった足が、今ではむちむちでハムのように関節のところだけ絞られている。デニム風のズボンなどもあり、一見小さくて「入るのか?」と思うが、ストレッチがきいていて案外履ける。しかしこれもお腹のゴムが結構食い込んでいるので、あまり長くは持たないだろう。着せ替え人形のように、この服とこの服合わせたらどうかな?と目新しい夏服のコーディネートに夢中だ。
今日はお散歩会に参加する予定で、虫除けのため上下長袖で靴を履いてくるように、と主催者からお達しがあった。うちの子はまだ靴は履けないので、冬によく着せていた足まで覆ったロンパースを引っ張り出した。雨で会は中止になったが、今朝に向けて昨夜お風呂上がりに着せたロンパース姿ですやすや寝ている我が子を見て、「赤ちゃんだな」と思う。いつも赤ちゃんなのだが、ロンパースを着ているとより赤ちゃんになる気がする。着替えも1枚でらくちんで、すべてされるがままだった赤ちゃんの頃。自我を持って自力でずり這いと寝返りを駆使してずんずん進むようになった今は、すでにその頃が懐かしい。子どもの成長は、嬉しいと同時に喪失の連続だ。
子どもはどんどん成長していき、服は着られなくなっていく。お気に入りのロンパースも、今を逃したらきっと数ヶ月後は着られないだろう。そう思うともっともっと着せたくなるが、今を生きている我が子が大人の階段を登っていくためにはセパレートを積極的に着ていく方がいいような気もする。そんな葛藤をしながら、今日着る服を天気予報の気温と相談しながら選んでいる。