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ほっぺのスタンプ

赤子の右のほっぺのやや耳寄りの位置に、2センチほどのまんまるとその中心にテンの跡がついている。おや、と思いよくみると、先ほどまで仰向けに寝る夫のお腹の上にうつ伏せに寝ていたため、夫のシャツのボタンの跡だった。痛かったろうにと目を細めながら、そのしるしのなんとも間抜けさについ顔がほころぶ。目覚めた本人は何事もなかったように、通常運行でずり這いしてキョロキョロしている。右のほっぺが見える度、刻印された頬のスタンプがちらちら見え、ただ「今ここ」をまっすぐに生きている我が子を改めて感じる。