芍薬は夜に香る
夕方スーパーの片隅で売れ残っていた芍薬のつぼみを買って帰った。固い小さいつぼみだったので、開くかな、開いてね、なんて呟きながら生けておいた。
その夜どこからともなくもの凄いいい薫りがしてきて、窓を開けていたので、どこかよそのお宅でお香でもたいているのかしらん、と思っていたら、小さいつぼみが数時間で大輪の花を咲かせていたのでびっくり。思わず「うわ」と声が出てしまった。
それからは、うちに王女さまが突然現れたような心地。マメに水切りをして、下へも置かぬもてなしよう。スーパーマーケットにお忍びで紛れ込んでいたような、いい意味で裏切られた気分。
それで気づいたんだけど、その薫りは、夜になると強くなる(ような気がする)。皆さんもどこかで芍薬のつぼみを見つけたら、それは買いです。躊躇せず試してみてください。花開いた時の絢爛さたるや。そして夜に漂う豊かな薫り。
何かが浄化されていく気がする。
浄化はちょっと大袈裟だけど、話はいきなり飛んで、わたしには好きすぎる曲がある。
ブルース・ホーンズビーの Lady With A Fan という曲なんだけど、Youtubeのプレミアム会員になってる方は、検索すると聴けます。
もともと音楽は大好きで、好きな曲は何々しながらが出来ない、正座して聴きたいくらいな感じなんだけど、
この曲に出会って以降、他のどんな曲も色褪せてしまい、魅力を感じない。なので、逆に音楽からどんどん遠ざかってしまった。今現在ヒットしている曲もアーティストの名前も、知識が皆無。(多少の例外はありますが…昔から好きだった吉井和哉様とか、原田知世様とか)
しかしこの曲は、CDをかけてなくても、脳内で再生するだけで、何だか心が落ちつく。何でだ!?( ゚Д゚)
好きだからとしか言いようがない…ピアノのイントロに始まり、光溢れる空みたいな、明るくてせつない、キーボードの旋律。
この感覚はおそらく他の人とは共有できないもので、ただ、こういうことがあります、と紹介するしかないんだけど、
この曲も何かを浄化してくれる気がしている。
浄化って何だよ( ゚Д゚)
言ってみれば、イマジンでしょうか。青い空を高く高く、雲の果てまで、どこまでも飛んでいけるような気分です。
わあー めめんと森( ゚Д゚)
もちろん生きますけどね、終着点まで。でも、生きて死ぬ智慧ってこんな感じなのかな。
花や音楽は、昔から心の自由を取り戻すお助けをしてくれたんじゃないのかしらん。
こういう対象がそれぞれの方にあるとよいなあ、と思うのです。自分だけのお守りのような、宝物みたいなものがね。
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